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静養ホームたまゆら問題。

たまゆら(玉響)は、束の間という意味である(おそらく)。

群馬県渋川市にある静養ホームたまゆらで、火災が発生した。

火災当初は5名がお亡くなりになったとの報道があったが、

日に日に犠牲者は増え、10名の方が火災の犠牲になってしまった。

このホームを運営するNPO彩経会は前橋にも同じようなホームを持っている。

今回の火災事件には、数多くの問題が絡み合っている。

まず、たまゆらが無届けであったこと。日本全国に無届のこうしたホームがあるらしい。一説には400とも言われるが、無届だけに誰にも正確な数は分からない。

有料老人ホームの定義では、かって入所者が10名以上とされていたが、2006年の老人福祉法改正で、<1名以上>とされた。

この段階で、各都道府県はしっかりチェックすべきであった。

まあ、行政もアップアップであるから、ここは地域福祉の出番。

近くに高齢者ケア関係の施設があれば、どのような状況になるのか、民生委員さんなり、自治会生活環境部なりあるいはボランティアさんなりがチェックし、無届けが確認できたなら(あるいは怪しいと感じたならば)、行政に通報すべき。

第2に、タバコ問題。出火の原因がたばこだと言われている。夜間の寝たばこは禁止にして、昼間決められた場所で吸うように、すべきであろう。

第3に、緊急避難のアプローチの悪さ。食堂奥に非常口があるにもかかわらず、食堂の入口には鍵が。大問題だ。通路そのものも使わなくなったテーブルや椅子が置かれ、バリアとなっていた。

第4に、夜間のケア体制。本館、別館含めて全体を女性職員一人で対応していたようだが、夜間の巡回ケアはどのようになされていたのであろうか。

第5に、墨田区のモニタリング欠如。墨田区の高齢者が数多くたまゆらに入居している。たまゆらから売り込みがあって、利用したようだが、無届かどうか確認すべきだし、また現場の確認もすべきであったろう。

この火災事件を契機に、各自治体が、無届施設を立ち入り検査するであろう。

犠牲になった10名の高齢者(50台の方を含めて)の方々のご冥福をお祈りします。

 

 

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