「星のソムリエ」からのお知らせです。
2012年11月17日の「しし座流星群」
流星は毎晩のように見えているのですが、
普段より流星が多くみられる「流星群」の時
(11月17日から18日未明まで)を狙って「しし座流星群」を見よう。
ただ、流星は日食や月食のように正確な予報はできなくて、
「いつ・どこに見えるかは予測不可能」。
とにかく気長に「見えればラッキー!」と思って見ると、
意外と見えてくる楽しいイベントです。
まあ、「宝くじ」と同じで「いろいろな予想はあるけれど、
最後はふたを開けてみないとわからない」
「でも見られる確率をアップする方法がある」
「見えればチョーうれしい」と思って、
肩の力を抜いて楽しくね。
正直にいえば、流星群だからと言って
期待するほど流れ星は見えません。
でも、1個でも見えればチョーラッキーな思い出になりますよね。
とにかくこのチャンスに外に出て、
ぜひ夜空を見上げてくださいね
!流星を見る方法としては
ごく気楽に時間は「未明から明け方(0時~夜明け前)」の間、
なるべく長い時間見る
見る方向は「○×座の方向」ではなく、
寝転がって上を向いて視界を広く、
夜空の暗い場所ほどたくさん見える
山の上から自宅のベランダまで
意気込みに合わせて好きな場所で
必要な道具は、季節に合った服装と、懐中電灯と虫よけと寝転がるシート
自分の安全と周りへの迷惑に気を配るくもりや
雨なら見られないのでスッパリとあきらめること。
そもそも流星とは?
流星は、宇宙に漂っている砂粒ほどの小さな塵(ちり)が、
地球の大気の中に時速数万kmで飛び込んで光って見える現象。
光り始めから燃え尽きて消えるまで1秒ほど、
その間に何10kmも飛ぶので細い光の線として見える
これが流星と呼ばれるものです。
流星の元になる塵は、太陽の周りを回る彗星から来る。
彗星が太陽の周りを回るコース(軌道)に沿って塵がたくさんあるので、
彗星の軌道と地球の軌道が重なるあたりは
流星がたくさん見えて「流星群」と呼ばれています。
「しし座流星群」約10年前に大出現があって話題になりましたが、
今でもぼちぼち流れ星が見えています。
2012年は11月17日19時前後が一番多いと予想されていますが、
その時間は日本からは見ることができなくて、
「16日23時から17日明け方」と
「17日23時から18日明け方」が見ごろになるとのことです。
どちらも月明かりの影響が少なくて条件は良いのですが、
1時間に10個程度の予報です。
だいぶ寒くなりました。
しっかり防寒対策をして楽しんでください。
おすすめの流星群とりあえずは「年間三大流星群」と呼ばれる、
比較的数が多く見やすい流星群がおすすめです。
しし座流星群:11月17日前後、
未明から明け方 「流星は何時に見えるの?」
とにかく「長い時間見る」
「その日だけではなくて、前後の日も見える」ということをお忘れなく。
「何時に流星が流れるか?」は誰にもわかりませんし、
「何時に一番多く見えるか?」もわかりません。
流れ星をたくさん見る王道は「長い時間見る」しかありません。
よく見る「*月**日**時ごろが多い」というのは、
「当たればラッキー」程度の「予想」です。
あまりこだわらない方がよいようです。
「流星はどの方向を見たらいいの?」
流星はもともと「いつ・どこに見えるかは予測不可能」なので、
「どの方角を見ていたらいい」という決まりはありません!
「○○座流星群」とは、
「○○座に流れる」ではなくて、「○○座の方向から流れる」という意味です!
方向にこだわらずに、広く空を見渡してください。
迷った時には、「その場所で一番見晴らしのいい方向」を向きます。
○○座の位置に関係なく、流れ星は空のどこかに勝手に出ます。
月が出ている時は、月明かりを避けるために月の反対側を向きます。
見る方向で一番いいのは「寝ころがって頭の上」です。
高原や海辺などの見晴らしのよい場所で、
安全に寝ていられる場所が最良です。
流星を見るために、
望遠鏡で待ち伏せしたり、望遠鏡で追いかけるのは不可能です。
「流星はどこで見たらいいか?」
流星はもともとどこでも見られます。
ただ、手間と時間とお金をかけて条件のよい場所に行けば、
その分たくさん見られます。
みなさんの「流星群にかける熱意」に合わせて、
山の上、高原、海辺、近くの公園、ベランダなど、好きな場所でご覧下さい。
流星が見える数は「夜空が暗い & 見晴らしのいい場所」ほど多いです。
都会でも見えないことはありませんが、数はず~っと少ないです。
望遠鏡はいらないので、わざわざ天文台に行く必要はない。
市街地から離れた高原のような場所が
、見晴らしも空の暗さも海岸は見晴らしがいい分、
遠くの街の明かりが見えることがあって、
思っているより明るい場合もあり ベランダは気軽さで一番ですが、
近所迷惑に注意
建物の屋上は、ベランダよりも見晴らしの点で有利
郊外の公園は、見晴らし・空の暗さ・アクセス、駐車場などで、
都市部にお住まいの方にはオススメかもしれません
「流星は何個見えるか?」 流星はもともと「いつ・どこに見えるかは
予測不可能」なので、何個見えるかは分かりません。
また、月や周りの明るさの違いで、同じ流星群でも見える数はずいぶん変わります。
最初の1個まではちょっと我慢して、
「次も見えたらラッキー」と思いながら気楽に。
月齢によって見える数は変わって、
満月に近い時期ほど見える数は極端に少なくなります。
予想は、計算上のかなり理想的な数です。
普通は、多い目の予想の「10分の1」も見えればラッキーです。
「1時間に××個」は平均です。
「1分に1個」かもしれませんし「同時に5個流れて5分休み」かもしれません。
いつ見えるか分からないものを、じっと待つのは「かなり退屈でねむい」です。
「最初の1個」が見えると、盛り上がってあとが楽しみになります。
そこまではじっとガマンです。
参考: 2001年のしし座流星群のビデオです。
みなさんが想像する「流星群」のイメージに近いと思いますが、
「1時間に20個」という流星群は、
このビデオの100分の1くらいしか流れないのです…
「流星を見るための道具は?」
流星を見る時は基本「手ぶら」です。まずは外に出てみましょう。
流星を天体望遠鏡や双眼鏡で待ち構えてみることは不可能なので、
家にあっても持っていく必要はありません。
流星の写真を撮るためには、本格的な装備が必要です。
流星はどこに出るかわからないので、
なるべく空が広く写る広角レンズがお勧め。
また、いつ流れるかわからないので、
シャッターを開けっぱなしにできる「バルブ」の機能を使って待ち伏せする必要があります。
最近のデジタル一眼レフカメラだと、
一定時間ごとに写真を撮ってくれる「インターバルタイマー」の機能があるので、
人がいなくてもカメラ任せにしておくことができます。
でも、一晩で何100コマも撮った中から流星をさがし出すのは、
全部見ないといけないのでかなり大変です…
流星は、市販のビデオカメラではまず写りません。
ビデオカメラには暗闇でも写るとされる機能がありますが、
目に見えない赤外線ライトを当てて撮影しているので、
残念ながらライトが届かない星空の撮影には効果がありません。
他に気をつけることは?
夜間の天文現象を見る時の共通の注意ですが、
普段しない事をする時は十分な準備と注意と配慮が必要です。
流星群とはいえ、世の中全体では寝ている人の方が多いです。
周りへの迷惑に十分注意を払ってください。
もちろん安全第一です。
子どもだけで出かけたり、
車の多いところや治安のよくない場所は避けてください。
屋外での徹夜は、想像以上に体力を奪われます。
帰りの車の運転には特に注意です。
冬場の観望は予想以上に冷え込みます。
服装は準備万端を心がけて、寒くなったら無理は禁物です。
夏場は「蚊に食われ放題レストラン」になりたくなければ、
虫よけスプレーを忘れずに。
メガネやコンタクトの方は必ず持参しましょう。
ピンボケでは何も楽しくありません。
「修行」ではありませんので、つまらなくなったら即撤退です。
くもりや雨の日は、当然見えません。
自由研究や宿題のネタにする時には、
見えなくても楽しめるつぶしのきくネタもお忘れなく。
ジャ晴の夜を祈って・・