牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

牛談義(2)

2008-07-07 18:24:05 | 牛の餌


牛談義の続きである。
今や、中国は大型船で飼料用穀物を輸入し、日本はミニチュアみたいな小舟で輸入しているという例え話がでた。
既に中国の年間輸入量は日本の約3倍だそうだ。
これは当分、さらに増加傾向にあるという。

日本の畜産の動向を左右しかねない強者たちが、真剣にこの話題を取り上げ、「今まさに日本の畜産は曲がり角にさしかかっている。従来型の志向ではなく、発想の転換が迫られている」と異口同音に飛び出すからには、現実にその方向性を真剣に模索しなければならないと感じた次第である。
この様な話になれば、和牛の格付けの話が当然のように出た。
前述した「文句の付けようがない」で脂肪交雑度のモデルに写真が加わったと述べたが、会場にはこのモデルの写真掲載に拘わった委員からの説明があったが、その要旨は概ね前述した通りであった。
シンポ終了後、同委員に、脂肪交雑と美味しさとの関係で、本当に美味しいレベルを最高ランクにする試みについて尋ねたら、将来的にはその方向に進むだろうとの回答であった。
それが、BMS値で5なのか、7なのか、9なのかは消費者の協力を得て、官能(食味)テストを取り入れることも視野にあるという。
現状では、脂肪が50%以上も蓄積する超高級牛肉は、本当に美味しいかどうかを知らない消費者が多いのも事実である。
今の時代は、本当の美味しさをあからさまにし、それに値する値打ちを付けるのが当然のような気がしてならない。
オーストラリアでは、以前よりその方法が取られていると言うことであった。
出荷牛の格付け判定如何では、肥育内容もさらに改善され、飼料事情の緩和に繋がる重要な懸案でもある。



最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
繁殖農家は… (Piyo)
2008-07-08 21:15:10

( ̄ー ̄)/

どんな状況になろうとも、
健康で温厚な素牛を生産する事、し続ける事。

その為にどんな工夫が出来るのか、
知恵を絞って頑張っていきたいです。

( ̄∀ ̄)/
返信する

コメントを投稿