牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

和牛が危ない 4

2016-01-14 23:37:09 | 和牛産業
日本における黒毛和種の減少は、和牛肉の供給減だけに終わらない。
子牛生産者の減少が子牛生産頭数を減少させているが、そのことによって、離農者数の増加、家畜人工授精師・獣医師・地域JA担当者・家畜商・種雄牛管理者、家畜市場の統廃合、肥育頭数減に伴う肥育担当者減、子牛生産や肥育頭数に伴う飼料業界や動物薬業界等、牛の生体や枝肉や部分肉の運送業界、食肉市場・食肉卸売り・部分肉処理や内蔵取り扱い業界・食肉小売り等流通業界、食肉検査や格付業務等々への諸々の影響は計り知れない事態になる恐れが危惧される。
そればかりではない、頭数減によって諸に影響を受けるのは、畜産振興協会や各府県の外郭団体である配合飼料安定基金協会、畜産衛生指導協会などと、最たるものは全国和牛登録協会であろう。
これらの組織団体は存続に拘わる重大な影響を被ることになろう。
勿論、国や地方自治体など行政にも及ぶこととなるが、このことにより全国の消費者の食生活の内容も変化せざるを得ない事態となる。
これらの現象の顛末について、列記した様々な関係者、列記漏れの関係者のお一人おひとりの方々は、この現象をどのようにとらえておられるだろうか。
これから年度末や新年度を控えて係る業界関連の会議等の開催が目白押しと想像されるが、その場に於いて「和牛が危ない」現状を話題提供して頂き、増頭あるいは現状維持への具体的な対策を論じて頂きたいものである。
このことは、関係者であれば他人事ではなく、我がことなのである。
具体的にお願いしたいのは、国民の生命と財産を守る役目を担っておられる国会から地方議員の皆様にこの事実を理解して頂き、対策を講じて頂くことであり、そのことでことの解決が効率よく解決の目処が立つからである。
和牛に拘わり凡そ50年経過し、和牛の危機を感じたのは昨今のことである。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
復活待ってました (金太郎)
2016-01-21 08:02:18
再開されたみたいですね。これからも、独自の持論、いろんな話題を楽しみにしてます。
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 (南来 牧人)
2016-01-21 12:44:31
ずっと先生のブログを愛読しておりました。南の島で牛の獣医をやってます南来 牧人ともうします。先生のブログ愛読者だったPIYOが一昨年、永遠の旅にでました。どうしてもお伝えしたくて
大変、失礼致しました
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Piyoさんのこと (kuroiusi)
2016-01-21 14:06:11
南来牧人様コメントを拝見しました。ありがとうございました。
コメントでPiyoさんから親しいやり取りを頂戴していたころが懐かしく思い出されます。
北国から南の島を渡り歩いているPiyoさん「島だから台風の時は子牛を市場に渡らせることができない」「それで相場も下がる」コメントが強く印象に残っています。そして永遠に。

きっと、そのうちどこかの島からコメントが届くと信じています。
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Unknown (元牛好き少年)
2016-01-22 12:28:37
コラム再開されていたのですね。以前愛読させていただいていた頃は学生で 牛好き少年 としてコメントさせて頂いておりましたが、現在では授精師の傍ら牛飼いを始めました。今後も牛コラムを楽しみにしております。
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