一体型のパソコンでディスプレーが破損し、画像が全く見えなくなってしまった。メーカに相談したら、ディスプレーの交換は可能だが、14万円ほどかかるという。この際買い換えたほうがいいでしょうとのこと。
早速、近くの量販店で新しいパソコンを購入した。購入したのはいいが、初期設定が難題。パソコンに不慣れな老人にとっては取扱説明書に書かれている言葉を理解することさえ一苦労。すべての設定をプロにお任せするのもいいのだが、毎日が日曜日で、時間のたっぷりある老人にはもったいないと、自分で設定に取り掛かった。加入しているケーブルテレビ局に何度も相談し、試行錯誤を繰り返しながら何とかインターネットとメールの設定は復旧できた。
一難去ってまた一難、新規のメールはできるようになったものの、いままでやり取りしていた人へのメールができない。相手のメールアドレスがわからないのだ。今まで使っていた住所録、写真、メールアドレスなどのデータがなくなってしまった。バックアップがとってないことを反省したが、後の祭り。なんとか廃棄するパソコンのデータが取り出せないか、量販店に相談してみた。しかし、あっさり無理でしょうとの答え。不親切な店員だったか、あまり知識のない店員に当たったようだ。知人に相談したところいい道具があると教えてくれた。「スゴイケーブル」という商品。近くの量販店に聞いたが、そんな商品は聞いたことがないという。それではとメーカから直接購入し、2台のパソコンをつなぐと簡単に文書と写真のデータがコピーできた。ただ、メールアドレス帳だけがうまくいかなかった。
いったんここであきらめたのだが、なんとかならないかもう一度パソコンメーカに聞いてみた。メーカとしてはお勧めできないが、個人的にということで教えてくれたのが、廃棄するパソコンのハードディスクを取り出して外付けハードディスクに改造する方法。早速ケースを購入してやってみた。意外に簡単に外付けハードディスクは完成した。早速使ってみるが、画面にアイコンは出てくるものの、肝心なメールアドレスは出てこなかった。
数日間あきらめていたが、絶対にできるはずと再度メーカの相談部署に相談した。何度も電話でのやり取りをした後、設定のし方を教えてくれた。指示に従い、操作をしていくと、見慣れたアドレス帳が出てきた。うれしかった。ありがとうとパソコンの前で頭を下げていた。
今回、いろいろな所へ相談して気づいたのだが、知識が豊富で内容をよく知っている相談員は、易しい言葉で対応してくれ、こちらの知りたいことをすぐに理解してくれる。それに比べ、あまり分かっていない人は、それは私どもでは対応できませんとか、難しい説明をしてこちらの聞きたいことを理解しようとしない。杓子定規の対応はするが、なんとかしてやろうとの姿勢に欠ける。
相談される部署に働く人は相談者の痛みのわかる人であってほしい。それに、よく勉強してほしい。たまたま、知識の薄い人に当たったら全く違う処置と結果になってしまう。今回執拗に食い下がったのだが、こちらの困っていることに何とかしてやろうとする親切なかたに出会えたのが幸運だった。