チャチャヤン気分

《ヘリコニア談話室》後継ブログ

「日本沈没――希望のひと――」(2021年TBSテレビドラマ)視聴

2023年12月30日 22時11分12秒 | 日記
アマゾンプライムで、「日本沈没――希望のひと――」(2021年TBSテレビドラマ)視聴。
これは、小松「日本沈没」と、谷「第二部」の、そのあいだを埋めるものといえます。
私が思うに、小松さんは、国土を喪失し世界に流浪していく日本人を書くに忍びなかった。
谷さんはそれを書こうとしたわけですが、しかしそれは、すでに各地に散らばってしまったあとの日本人の姿だった。
つまりその間の、いかにして日本人は世界各地に散らばったのか、が抜けているわけです。
本篇は、1億2千万日本人全員を、日本列島から世界各地に移転させるため、世界各国と交渉し、受け入れ先を探し、見つけ(トヨタなど日本企業や国宝を見返りとして差し出したり)、無事送り届けるまでを描く行政プロジェクトドラマです。
で、面白かったのは、それを実現するのは、結局人脈であり、コネだったところですね。
いや非常に古い。政治家だけじゃなく、科学者も人脈とコネの中で生きている。
官僚たちは、このプロジェクトをまさにウェーバーのいうベルーフ(仕事=召命)としてこなしているのですが、ところがその手法自体は前述のように人脈主義で古い。政治家的発想なのです。
これは意図的な(リアルはそういうものだという)設定なのか? 
それとも、制作者自身の裡に、(交渉とは)そういうものだ(そらそうよ)という無意識があって、それが反映されてしまったのか、非常に興味深いのでありました。
実際、まあそういうもんなんでしょうけどねえ。 


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