チャチャヤン気分

《ヘリコニア談話室》後継ブログ

或る発見

2023年09月04日 21時10分40秒 | 日記
雀部さん
追悼本のは、竹本健治さんの投稿作品を眉村さんが朗読した録音でしたね。
しかし今回の二本も、これまでに何度かリンクを貼っているので、聴かれたことがあるかもしれません。

『コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝』のご紹介ありがとうございます。読んでみたいですが、いまの私の能力ではちょっと無理っぽいかも。

とはいえ、全く読めなくなったわけではないのです。
大江健三郎の最後の長篇『晩年様式集』は、正味半年かかりましたが数か月前に読了しており、これは作中人物が作家に反抗して勝手に動き出すという、最近の海外文学に、もしかしたら触発された設定で、大変面白かったんですが、しかも類書をさらに超えて、勝手に動き出す作中人物には、現実世界のモデルが紐づけされているという、実に重層的な設定になっていて感嘆しました。

この読了(二、三年ぶり)に、ちょっと自信を回復した私は、7月下旬、突如気温が狂熱化(大阪の枚方市が39.7度で日本一の暑さを記録した頃です)したばかりか、しかもそのとき当地では、台風の影響で蒸し蒸し湿った熱風が吹き荒れまして、まさに狂風世界の真っ只中、さすがにぐったり寝込んでしまったのでしたが、
「そうだこんなときこそ熱風小説を読もう」
と思いついたのです。向かい酒ならぬ向かい読書というわけです。
ぱっと浮かんだのが山田正紀「熱風」とチャンドラー「赤い風」で、結局後者を選択。
とはいっても蔵書の、半世紀以上前の活字が小さい紙も劣化した文庫本は私の現在の視力では太刀打ち不可能。ということで、 Kindleで『赤い風 チャンドラー短編全集1』を購入しました。(これ、なんとグーテンベルク版なのでした。創元、こんな名作を手放すなんて、何を考えて出版業してるんでしょうね)(~~;
それはさておき、表題作を含めて楽しんだのですが、それはそれとして、とても重要な(かもしれない)ある発見をしてしまいました。

筒井さんの、例の名フレーズ
「目玉がとんで出て、垣根を越えて屋根こえて、紀州へ行ってミカンになってしまった
ですが、これを思いつかれるに当たって、インスパイアされたのではないか、と思われるフレーズが、あったのです。
これです↓
「私の頭がもげて湖のなかほどまで飛んでいき、ブーメランのようにもどってきて、気分が悪くなるような衝撃をともなって、背骨のてっぺんにがちんとはまった」(「山には犯罪なし」)

どうでしょう?\(^o^)/

>『コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝』 (雀部陽一郎@「アニマ・ソラリス」)
>2023-09-03 16:00:57
>眉村さんの、チャチャヤングの放送のYouTube聞きました。追悼本の時にもいくつか聞くことが出来たのですが、これは聞いてないかなあ。大熊さんじゃないけど、更に年上の私の記憶力はほとんど当てにならないわ(汗;)
>ところで、林譲治先生の『コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝』は、惑星の調停官とか弁務官が出てくるし、φ50cmでAIと武器を搭載し調停官と行動を共にするドローンも出てきます。ネットでも、「司政官」とか「引き潮のとき」を思わせるとの感想が多々。

コメント (1)
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