ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

源氏物語千年紀展

2008-05-27 | 源氏物語覚書
日曜日、用事があって京都の長女のところへ行きました。

せっかくの京都行きだから、ということで
長女を誘って源氏物語千年紀展を見てきました。



          源氏物語図風<賢木>




今年は『源氏物語』が宮中で読まれて評判になってからちょうど千年ということで、
京都では関連のイベントがたくさん開催されるようです。

ここでは『源氏物語』を題材にした屏風や写本などが展示されており、
本を読んだ人も読んでいない人も、充分雰囲気に浸ることができます。
実際、日曜日の午前中ということもあってか、館内は人・人・人。
おじさんも、おばさんも、若い人も、です。
あまりの多さにちょっとびっくり。

優雅な展示品とはうらはらに、見ているこちらはもう必死。
屏風ならまだ人山の向こうに見えますが、
写本・画帖の類は、空いてるところを探してあっちうろうろ、こっちうろうろ
おもしろいもので私は屏風や画帖の絵に興味があり、
(大きな屏風絵より、かるたなど小さなものが好きです)
長女は大学で日本・中国文学科に在籍しているだけあって
写本のほうに関心があったようです。


ところで、『源氏物語』って読まれたことありますか?

私が初めてこの大作を読もうと思ったのは学生のときでした。
(もちろん、現代語訳ですが)
どちらかというと海外の文学の方が好きだった私に、
「日本人の女性として生まれたからには、この本、読んだ方がいいよ」
と薦めてくれたのは、今は亡き友人です。

初めて挑戦したのは与謝野晶子訳。
女子学生の私に、はたしてどれほど理解できたことやら・・・

二度目に手にしたのは二十代の終わり、円地文子訳でした。
それでもようやく少しわかりかけたかな~という程度。
(友達の家に谷崎潤一郎訳がありましたが、
旧仮名遣いで全く手も足も出ませんでした)

その後瀬戸内寂聴訳が出て、子育ての最中に図書館で借りてみましたが、
結局読みかけのまま。
一番読みやすいように思われましたが、
かえってそれがこの時代と合わない気がして違和感を感じたように思います。

ということで、今、再び円地文子訳を読み始めました。
長女に薦めてはみたのですが、「現代語訳やのに、意味わからへ~ん」と
また私の手元のもどってきたのです。

人生の機微もわかりかけた(?)この年で読むと、
また新たな発見があるかもしれません。
というか、ほんとは今度こそ人間関係をはっきり理解しようじゃないの、
と意気込んでる程度なのですが・・・。

いつか、ブログでレビューが書けるほど理解できたらいいなあ。


   ・・・   ・・・   ・・・


久しぶりに人込みを歩き回りぐったり疲れましたが、
その後、長女が行きたいと言っていた恵文社一乗寺店へ。

あれこれ見てまわり、買ったのは結局この二冊↓





文庫本ですが、イラスト付きのエッセイを見るとつい衝動買いしてしまいます。

初めてここを訪れた長女は圧倒されっぱなしだったようで、
あれもこれもと思いつつ、結局一冊も決めることができなかったようです。
この気持ち、わかるな~。

  
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介護のこと <介護用品 >

2008-05-23 | 介護
義父が退院し、今までどおりの日常生活が困難になると、
それに応じていろいろな介護用品が必要になってきます。
そのほとんどが介護保険のおかげで安くレンタルでき、とても助かりました。


退院してまず必要になるのが介護ベッドです。
しかし、義父はベッドというものが嫌いだったようで、
以前にも介護ベッドを一日でキャンセルする前科がありました
今回は世話をする義母のことを考え、どうしても必要であることを訴え、
それでだめならなだめすかし、あるいは脅し(?)、
なんとか必死で介護ベッドを使うようにしてもらいました。
(しかし、最期までベッドは嫌みたいでした)

介護にベッドは必需品です。
ベッドだと本人も自力で立ち上がることができるし、
何より介護者が世話をするのに布団よりずっと楽なのです。
今回は電動で身体を起こすことができるベッドを頼みました。
また、自分で起き上がれなくなってからは、ケアマネさんの勧めで
床ずれができにくいエアマットを使用しました。

もうひとつ必要なのはポータブルトイレです。
廊下に手すりをつけ自力でトイレへも行けるようにしましたが、
いざという時そばにあったほうが安心です。
介護用品はほとんどレンタルできますが、
ポータブルトイレだけは買わなければいけないようです。
(でも、市から補助が出たように思います)

義父がこだわって欲しがっていたのが、安定感のある椅子でした。
まだ歩けるうちは食卓で椅子に坐って食事をしていたのですが、
背もたれしかない普通の椅子で、立ち上がるのにも不安定だし、
食事中倒れそうでこわいというのです。
主人と家具屋さんで探しましたが、なかなか思うようなのはなく、
介護用品でも探してもらいましたが、これというのはありません。
結局、我が家の食卓の椅子に肘掛がついているのに気づき、
それでがまんしてもらいました。


退院時は少し歩けるようにはなっていた義父も、
病院の送り迎えに車を乗せるのは大変でした。
ベッドから起こし、迎え合わせで両手を持つか、肩に手を置いてもらって、
1、2、1、2、と声をかけながらゆっくり歩きます。
それから助手席に乗せるのがひと仕事。
そのころは義母が車で連れて行っていたので、
乗せるときと降ろすときだけ私が行って手伝いました。

だんだん自力で歩きづらくなってからは、
折り畳みの車椅子を借りることにしました。
これだと、ベッドから車椅子に移動させ、
玄関先につけた車まで行って助手席に坐らせるだけですみます。
(それにいざという時、たとえば大地震があって避難の必要がある時など、
 車椅子がないと大変だろうなあ、と常々気になっていたのです)

しかし、体力が衰えてくるとそれも困難になってきました。
病院の予約の日にどうしても車に乗せられず困っているとき、
介護タクシーがあるのを教えていただきました。
介護タクシーだと、車椅子のまま乗ることができるのです。
しかし、最期には腰を曲げることができなくなって、
車椅子に坐らせることもできず困り果ててしまいました。
その時は3~4人がかりで乗せたでしょうか。
ケアマネさんに相談し、リクライニングできる車椅子があるということで
頼んだ直後、残念ながら帰らぬ人となってしまいました。


それにしても、正直言って、こんな状態の義父をなんで
病院へ連れて行かなければならないのだろう、
往診してもらえる病院にしたほうがいいのではないか、と疑問に思いました。

通院は本人にとっても体力のいることだし、
連れて行く家族にも大きな負担です。
そういう意味では大きな病院に頼るばかりでなく、
往診してもらえるかかりつけ医の必要性を感じました。

今回、病院に対してもいろいろ考えさせられることがありました。
それについては、また次回書こうと思います。

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そうそう

2008-05-20 | 日々のこと。
毎週火曜日は新聞を開くのが楽しみです。
それというのも私の好きな山本ふみこさんのエッセイ
「山本さんちの台所」が載っているから。

今日のエッセイのタイトルは「ふとんの国から生還」でした。


「腑抜け」
このことばがぴったりだ。とつぜん、からだに力がはいらなくなり、
何もしたくない状態に陥る。

あれ、あれれ・・・?

わたしというひとは、こんなふうになって、はじめて、あ、疲れてたのかなあ、
と気づくようなうっかりものだ。

これって・・・。

・・・じつはこのたびは、回復にかなり手間どった。
家の者たちにたのんで、2日間眠りに眠ってみた。
読書しながら眠り、眠っては読んで、また眠ってはみたが、
それだけでは、力は戻らないのだった。・・・

これって、まさに少し前の私。

連休のある1日、何もする気になれなくて、
ソファの上で本を読んでは眠り、目が覚めると本を読み、
またうつらうつらする。
これだけ寝たのだから、夜眠れないだろうなあ、
と心配していたら、なんのことはない布団に入ったとたんぐっすり。
あ~、疲れてたんだ、と翌朝になって気づいた次第。

その翌週も、何も予定がなくてお天気がわるい休日だと
何もする気が起こらず、やたら眠い。
せっかくの休日なのにもったいない、と思うものの、
カラダもココロも言うことを聞いてくれず、
結局ひたすら眠るはめになる。やれやれ・・・。

だから、今朝のエッセイを読んだとき、
そうそう!あ~、私だけじゃなかったんだ~、
と思わぬところで安心感が。

実はきのう、最近家事がおっくうで、元気をもらおうと
山本ふみこさんのエッセイを読み直していたところでした。

彼女と私は同年代(というか、同い年?)
若いときのようにはいかないよね~、
一晩ゆっくり寝たつもりでいても、
疲れって少~しずつ溜まっていくよね~、
と自分自身に言い訳し、納得したのでした。
(仕事をもち、家事が大好きでそれもきちんとこなす彼女と、
 ぐうたら日々を過ごす私の違いを考慮せず・苦笑)

しかし。
彼女はそのあとがすごいのです。

さて、明日から平常に暮らそうと決めたその日の晩、
ちょっと考えて、二つのことをする。

彼女がしたことは、
一つ、台所の床を箒で掃いて、水拭きする。
二つ、やかんをごしごし磨く。

・・・この二つのことは、気づかぬうちに自分に無理をさせたことを詫び、
「これからは、もう少しゆるゆるいくといしょうね」と、励ます合図になったみたいだ。

このあたりが、彼女と私の決定的な違いなんだろうなあ。


山本ふみこさんのブログ、こちらで読めます→山本ふみこの家事手帖



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若州一滴文庫

2008-05-19 | 日々のこと。
先日、父の日・母の日を兼ね、義母と実家の両親、主人と私の5人で
お隣の福井県へ送迎・観光付き食事ツアーへ行って来ました。

昨年は父の傘寿、母の喜寿だったにもかかわらず、
みんなで揃ってお祝いすることもできなくて
それがずっと気になっていました。
かわいい孫がいなくて、じいちゃん・ばあちゃんには淋しかったかもしれませんが、
なかなか揃って出かけることもないので久しぶりの親孝行です


観光では何箇所かの中から選ぶことができたので、
以前から一度行ってみたいと思っていた若州一滴文庫にしました(私の一存で)。

ここは作家水上勉氏が主催する人形座の拠点であり、
また氏の資料を展示している施設です。
広い敷地には展示室や蔵書を開放した図書室もある本館、
茅葺館、竹人形を展示してある竹人形館、劇場などがあります。



        入 口



        茅葺館


本館をひと通り見たあと、興味があった竹人形館に入りました。
薄暗い建物の中に竹人形がずらりと並んでいて、
義母などは怖いから、とすぐに出たようです。

確かに、人形座で使われている竹人形たちは農民や瞽女(ごぜ)・遊女たちが多く、
悲哀や怨念に満ちた表情をしています。
誰もいない展示室で面と向かっていると、今にも動き出しそう。
それに、胴体のない頭(かしら)が数十ずつほど壁に展示してあり、
確かに不気味といえば不気味。
それほどいかにも命が通っているような、そんな迫力があるのです。
(撮影禁止で、写真が撮れなくて残念でした)

竹人形館を出て広い庭をぐるりとめぐり、
もう一度本館の図書室をゆっくり見てみようと思っていたら、
(子供向けの絵本や児童書のコーナーがあったのです)
親たちはすでに送迎の車の中。あらら・・・

心の残りではありましたが、団体行動なので(泣)昼食の宿へ。
送迎付きで主人も昼間っから飲めるし、温泉も入れるし、
食事の味や量もお年寄りにはちょうどで、楽しんでもらえたようです(たぶん)。

普段何もできないので、少しは親孝行になったかな。

そう思ってほっとしていたら、来年は両親の結婚60周年だとか・・・
ついこの間、金婚式のお祝いをしたつもりでいたのに、ほんまかいな~


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介護のこと <家族の事情>

2008-05-15 | 介護
義父の入院中、毎日何度も病院通いしていた義母ですが、
退院後は一日中義父の世話をするという大変な日々が始まりました。

正直言って、私がまず心配したのは、
自身も持病を持つ義母が倒れたらどうしよう、ということです。

義父が退院したのは2月。
当時、主人は仕事が忙しく自分のことで精一杯。
私はその手伝いをしながら、時期的に主人と義父母と3人分の
確定申告の準備もしなければいけませんでした。
その上、我が家では次女の高校受験を控えていたのです。
家が近いとはいえ、とても毎日つきっきりで
義父の世話をできる状況ではありませんでした。

もしものことを考え、ケアマネージャーさんに、
そうなったときすぐに施設に入居できるか尋ねたところ、
どこもいっぱいで順番待ち、すぐには無理だろう、ということでした。

それを聞き、とにかく義母の負担を減らさなければと、
ヘルパーさんや訪問看護を頼もうとしたものの断られ、
私が義母のサポートをしていくしかないのだなあ、と思うようになりました。

私は独身の頃、母と一緒に認知症の祖母を看たことがあります。
当時は介護保険もないし、どんなサービスが受けれるのかさえわからず、
母とふたり汗だくで祖母をお風呂に入れたり、
すぐにおむつをはずしてしまう祖母に頭を悩ましたり、
歩けないのに部屋から玄関まではって出て行こうとする姿に愕然としたり、
暗澹たる思いで日々を過ごしていました。

その頃主人と知り合い、主人のおばあさんは
市の入浴サービスを受けていること、
短期のショートステイができることを教えてもらいました。

家族だけで介護するには肉体的にも精神的にも限界があり、
情報を得ることや、専門家の人の意見や手助けが必要になってきます。
また、恥かしいからとひとりで悩みを抱え込まず、
愚痴をこぼしたり、話を聞いてくれる相手がいるだけで
ずいぶん気が楽になるものです。
(そういえば、実家の母はあちこちで愚痴をこぼしていました。
 実の親のことだから言いやすかった、というのもあるのでしょう)

そういう経験があったので、
とりあえずケアマネさんとの連絡や介護用品のレンタルなど対外的なこと、
義父の要望を聞き、また義母の愚痴を聞いたり相談にのる、
というサポートをしていこうと思いました。

義母からヘルプコールがあればすぐ駆けつける。
介護施設や介護用品の契約のときは立ち会う。
ケアマネさんや訪問看護の方が来られたときは、
同席して話を聞いたり手伝ったりする。
これも、自営業で家が近いからできたことです。

まあ、おかげで主人と私は
あれやこれやと振り回されることになりましたが・・・



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