ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

町屋で

2007-10-30 | 日々のこと。
先日、大学時代の友人たちと京都の町屋で集まりました。
京町屋 秦家住宅というところです。

こちらの町屋は、今流行の町屋を改装した飲食店ではありません。
実際このお宅で生活しておられる中で、
見学や食事といったもてなしをしてくださっているのです。

もともとは「小児薬 太子山奇應丸」を商っておられた商家とのこと。
現在の建物は明治2年に再建されたもので、
店舗・住居・土蔵を二つの庭でつなぐ「表屋造り」
と呼ばれる京町屋なのだそうです。


四条烏丸の近く、まわりをマンションなどが建ち並ぶ中、
どっしりと歴史を感じさせる建物が、凛とした面持ちで建っています。



  ピントがあってませんが・・・


玄関を入ると店の間があり、そこから
「うなぎの寝床」と言われるように、ずっと奥に広がっています。

少し薄暗い感じですが(この日京都は雨が降ったりやんだり)、
中庭がふたつあり、そこから光や風がはいってきます。
奥まっているせいか、町中とは思えない静けさです。

若くてきれいな奥様が、町屋の説明や祇園祭の話など、
京都ならではのお話を聞かせてくださいました。

もてなしのお料理も、仕出しかと思いきや、
こちらでつくっておられるとのこと。

秋刀魚のお寿司、サーモンとイクラのカルパッチョ、
煮物、栗ご飯、ぎんなんなど、季節を感じる
お料理を出していただきました。


昼夜ともに1日ひと組ということで、
静かで落ち着いた雰囲気の中、昔話で盛り上がりました。
(学生時代とは、えらい違いですね)

ビールもいただいて、すっかりくつろいだ気分
昼間っから、いいのかな~。

そのあと二次会はカラオケへ。

子ども曰く、
「いい年したオジサンとオバサンがカラオケ~
恥ずかしながら、そのとき私はもうすっかり学生気分だったんですね~。

普段カラオケへ行かない私も、
みんなが歌う70年代の歌を懐かしく口ずさんでおりました。

そこでふたりが合流し、3次会は居酒屋。
ここでも話がはずみ、
みんな予定の電車を遅らせることになってしまいました~
(帰りを危ぶまれる人もいましたが・・・)



大学は違うけれど、学生時代の一時期をいっしょに過ごした友人たち。
今回、遠くからわざわざ京都へ集まって来てくれて、
こういう形で集まることができました。
(来れない友達もいて残念でした

当時の大切な思いを共有できる友人に恵まれ、
今また再会できるのはつくづく幸せなことだなあと思います。

私のとって、母でも、嫁でもない、旧姓の私のままでいられる、
貴重なひとときでした。

みんな、ありがとう

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自家製ポテトチップス

2007-10-27 | 食べること。



何のへんてつもないポテトチップスですが、
昨夜家でつくりました。

薄くスライスして、油で揚げて、
塩胡椒と青海苔ふっただけ。

以前は、新じゃがの季節に義母から
たくさんじゃがいもを頂くとつくってたんですけど。

主人に
「そういえば、最近自家製ポテトチップス食べてないなあ」
と言われたので久しぶりに食卓へ。
(この場合、おやつでなく夕食の一品になります
 ビールにぴったり~

けっこう手間なのにね、食べるとあっという間 


今日は大学時代の友人と1日遊んできます。
主人は仕事(たぶん)。
せめてもの罪ほろぼし(?)のつもりで
つくったポテトチップスでした。

じゃあ、行ってきま~す



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数学者の狂気

2007-10-23 | 観ること。
きのう、興味深いテレビ番組を見ました。
NHKスペシャル「100年の難問はなぜ解けたのか ~天才数学者失踪の謎~」

自慢じゃないけど、私は数学が大の苦手です。
小学・中学では得意だったのに、
高校1年の1学期の中間テスト以来、
数学はあっさり捨てました

ところが数年前『博士の愛した数式』を読んで、
軽いショックを受けたのです。

もちろん、初めて読んだ小川洋子さんの
作品の持つ透明な空気感にもですが、
何より私の知らなかった数学というものの世界に対して。
そして、その数学からこんな美しい小説が生まれることに。

それをきっかけに『世にも美しい数学入門』を読み、
見るだけで虫酸が走る数式に隠された美しさを知り、
ここでもカルチャーショックを受けたのでした。

どうして学校の数学の先生たちは
こういうことを教えてくれなかったの?

まあ、教えてもらったからといって、
私が数学ができるようになったとも思えませんけどね。


そんなこともあって、
昨夜のNHKスペシャルに興味を持ったわけです。
(それも中間テスト最終日を控えた長女を巻き込んで)


「ポアンカレ予想」って、聞いたことありますか?

100年もの間、誰も解くことのできなかった
数学の難問なのだそうです

「単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である」・・・???

番組では、ロケットにロープをつけて宇宙をぐる~っと一周したとして
ロケットが地球にもどってきてたとき、
そのロープをたぐりよせて回収できたら
宇宙はだいたい球形である、みたいな説明をしていました。

? ? ?

つまり、宇宙がドーナツみたいな形だったら、
ロープは回収されない。
(真ん中の輪のところでロープがひっかかるから)

このことを証明するのに、この100年間多くの数学者たちが
気が遠くなるような時間を費やしているんですね。

一生をこの難問に捧げ、証明できず死んでいった数学者たち。
証明の手前まできて、あきらめた数学者たち。

一体何がこれほどまでに数学者を魅了し、
(私たちから見れば)狂気の世界へと追いやるのでしょう?

1本のペンとノートで描き出される数学の世界。
そこから無限に広がる数式の世界。
数字だけで成り立つ独立した世界。

美を追求する芸術家でも、
何かを発見・発明する科学者でもなく、
それが証明されたからといって、
人類のどんな役に立つのかさえわからないような、
だからこそある意味とても純粋な(?)学問。

正直言って私には、そんな難問を証明するために
人生のほとんどを費やす、あるいは犠牲にする人たちを理解できません。
それなのに、いえ、それだからこそ?気になってしまうのです。

彼らは一体何を求めているのだろう、と。


数年前、このポアンカレ予想は
ひとりの数学者によって証明されました。
その功績を称えて彼に数学のノーベル賞といわれる
フィールド賞が贈られることになりましたが、
本人はそれを拒否し、表舞台から消え去りひっそり暮らしているそうです。

う~む・・・

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『風が強く吹いている』

2007-10-18 | 読むこと。
見上げると、今日の空は眩しいほど真っ青です。

ブラインドを下ろしてパソコンの前に
座っているのがもったいないくらいに。

最近なんだか疲れ気味で
(朝練も休みで、疲れることはしてないのに)、
テンションも下がり気味

気にならないくらいのちょっとした不満が、
澱のように心の底に沈殿してココロが重い。
ココロが重くて身動きがとれない、みたいな・・・。


こんなとき、軽やかに走り出せたらいいなあ。

と、いうことで。




       『風が強く吹いている』
          三浦しをん


私の陸上ブームはまだ続いています(笑)。
短距離から、今度は駅伝。
箱根駅伝を目指す大学生の話です。



箱根駅伝。

お正月になると、うちのおとーさんは
お節を食べたあと毎年必ずおこたにもぐって
箱根駅伝を見ています。

それを横目で(ニラ)見ながら、
主婦はお正月といえど食事の後片付けに山ほどの洗濯。

なんでわざわざお正月から走らなければあかんのやろ。
まわりも迷惑やろな~。

私の箱根駅伝に対するイメージといえばこんなものでした。

ところが、そんな私の偏見を見事打ち砕いてくれた作品です。


『一瞬の風になれ』では主人公は素質を持った高校生でした。
短距離というのは、やはり練習だけで記録を出すのは限界があり、
天性の素質といったものが大きく左右するようです。

しかし、長距離では比較的練習さえ積めば、
ある程度走れるようになるものらしいですね。

もちろん体格や体力といったものもありますが、
どちらかというと性格が大きな影響を与えるらしいのです。

長距離で求められるのは、「速さ」ではなく、
むしろ「強さ」なのだということに改めて気づきました。


それぞれの理由で陸上部から遠ざかっていた灰二(ハイジさん)と走(かける)。
ふたりの偶然の出会いから、アパートの住人を巻き込んで
箱根駅伝に挑みます。

そのアパートの住人たちがなんとも個性的。
(本の表紙に彼らの絵が描かれています)

クイズ狂の大学生、漫画オタク、黒人の留学生などなど。

走ることにほとんど素人の彼らが、
ハイジさんにうまく言いくるめられ、あるいは脅迫されながらも(?)
走ることに目覚めていきます。

才能もあり、走ることを愛するハイジさんと走だけではなく、
巻き込まれた彼らも含めて、それぞれの「走る」ということに
対する思いが描かれ、とてもおもしろく感じました。

そう簡単に箱根駅伝に出場できるわけないよね~、
なんだか嘘っぽいよね~、
なんて半信半疑で読んでいたのに、
ひとつずつ問題をクリアしていく過程で読者も納得させ、
気がつけばすっかり私たちまで巻き込まれているような・・・。

最後箱根駅伝の場面ではもう心から応援したくなっています(笑)

補欠メンバーもなく、10人ちょうどしかいない彼らは、
熱が出ようが、足に故障があろうが、走らなくてはいけません。

風邪で熱がありながら、第五区の上り坂を走る「神童」。
朦朧とした意識の中で、ひたすら前へ進もうとする彼の姿には
本当に胸が熱くなります。

10人でつなぐ襷の重さ。
いえ、彼を前に駆り立てているのは、それだけではないでしょう。
自分自身への挑戦。
そんな彼の姿に、走は強さを感じます。

そして2日目。
もう手に汗握る展開に、すっかり私たちも沿道で応援している気分。
そして、結果は・・・。


走ることに取り憑かれた彼らを通して、
走るということの魅力を、素晴らしさを、
余すところなく描いた作品といえるでしょう。


物理的に同じ道を走っていても、たどりつく場所はそれぞれちがう。
どこかにある自分のためのゴール地点を、探して走る。
考え、迷い、まちがえてはやり直す。
もしも答えが、到達するところが、ひとつだったなら。
長距離に、これほどまでに魅惑されはしなかっただろう。


走るって、人生そのもの。

走り出す前から疲れてるようでは、まだまだですね~。


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星の物語

2007-10-15 | 読むこと。
先週は子どもたちの「誕生日週間」でした。
というのも、長女と次女の誕生日は2日違い。
一応それぞれにお祝いするので、
なんとなく気忙しい一週間となりました。
(バースデーケーキはひとつなので、ちょっとかわいそうかも

高三の長女にとっては、家族で祝う最後の誕生日。
そう思うとちょっと淋しいなあ・・・。



ところで。
毎年悩むのが誕生日のプレゼント。
大きくなってからは欲しいものを聞くようにしているのですが。

次女は早くからコンバースのスポーツバッグが欲しいと言ってたので、
前倒しで夏休み前に贈りました。

ところが長女の場合、「何欲しい?」と尋ねたら、
「前に言ったよ~」という答え。
えっ、そうだっけ~。覚えていない・・・

それからおとーさんに聞いてみたり、
あれこれ考えたりしたのですが、全く思い出せません

とうとう一週間前になってしまい、
降参してもう一度尋ねてみることにしました。

長女は仕方ないなあ、という感じで
「私が今欲しいものって、何やと思う?」
「え~と、え~と、・・・ハリポタ関係?」
「近い」
(第7巻は受験がすむまで読まないほうがいいかも、
 と忠告したので今のところ我慢しています。
 ストレスがたまりそうだけど、ショックを受けるの間違いなしだもの


「・・・シリウス?リーマス?」
「近くなってきた」
ということは・・・

ようやく気づいて慌てて購入したのがこれ↓



         『星の地図館』


そう、星座の本
長女からは88星座が全部網羅してある本、
というリクエストだったのでamazonで探してようやく見つけました。

普段なら高くてとても手が出ませんが、
誕生日だし、ずっと使えるものを、と思い切って購入。
イラストも写真もきれいで、長女も大喜びでした ・・・ほっ。




えっ、どうしてハリー・ポッターに登場する
シリウスやルーピン先生が星座に関係するかって?

実は、彼らの名前は星と関係あるらしいのです。
それを調べてるうちに、長女は星や月に興味をもち、
この夏は何度も星座版を持って屋上で過ごしていたぐらい。

ところが我が家にあるのは小学生用の宇宙の本だけ。
以前からもっと詳しいのが欲しいと言ってたんですね~。
それをすっかり忘れていたのでした。

ちょうど星空を見るのにうってつけの季節。
空気が澄んで、星がクリアにきらめいています

私は北斗七星とオリオン座くらいしか見分けがつきませんが、
星の話を聞きながら一緒に夜空を見るのもいいなあ、と思っています。



・・・それにしても、18歳の誕生日に星座の本か~
コメント (7)
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