ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

黒いパジェロくんのお話

2010-04-19 | 日々のこと。



はじめまして。
僕はくっちゃ寝家のパジェロです。

ご挨拶して早々だけど、実はもうさよならを言わなければならないんだ。

この18年間、海や山へ、あるいは神戸・京都と一緒に走り回ってきた
この家族と、このたびお別れすることになったんだ。


僕はこの家族にとって二代目のパジェロ。
初代黄色いパジェロは、くっちゃ寝家の絵本にもなった
伝説のパジェロなんだって。

僕がこの家にやってきたとき、この家にはご主人と奥さんと、
まだ小さな女の子がふたりいたんだ。
ひとりは、まだ赤ちゃんだったなあ。
僕もぴかぴかで、かっこよかったんだよ。
そんな僕に、奥さんはシートクッションを手づくりしてくれたなあ。

休日になると、僕はいつも4人を乗せて出かけたものさ。
僕は背が高いから、子どもたちは乗るのが大変みたいだったけど。

夏にはキャンプ用品を山のように積んで、しょっちゅう海や
キャンプへ出かけたよ。
一度、真夏にエアコンが壊れて、窓を全開にして
丹後半島のキャンプ場まで行ったっけ。
あれは暑かっただろうなあ。

阪神淡路大震災のあと、まだあちこちに青いビニールシートで
覆われた家がたくさんある神戸にも行ったし、
台風23号の爪あとが残る由良川沿いを、どろんこになって
走ったこともある。

そう、僕にとってもこの18年間はいろんなことがあったと思うよ。
何年か前には、妹ができたんだ。
僕と同じ黒のパジェロミニ。
家族がいるって、ウレシイもんだね。へへへ。

でも、くっちゃ寝家のほうは、家族4人で出かけることが
だんだん少なくなってきた。
子どもたちも大きくなってきたし、ご主人は走りに行くことが多くなって、
休日はそれぞれ別行動だったみたい。
ちょっと淋しかったね。
子どもたちを乗せることがなくなって。

そして・・・、僕もだんだん昔のようには走れなくなってきた。

最近は何度も故障して、そのたびにご主人は修理に出してくれた。
車検のたびに奥さんは「新しいのに替えたら?」って言ってたけど、
ご主人は頑として聞き入れなかった。
新しい車が次々と出てたのにさ。

でも、今回はエンジンがいかれちゃってダメみたい。
さすがにご主人もあきらめたようだ。
きのう、ふたりでお別れを言いに来てくれたんだ。

もうみんなを乗せて走れないのは残念だけど、これも寿命ってやつかな。
でも、僕は幸せ者だったと思うよ。
みんなから大切にされて。
ちっちゃな女の子たちが大きくなっていくのも見れたしさ。
まだ赤ちゃんだった女の子がこの春家を出て行って、
僕の役目も終わったのかもしれないなあ。


みんな、元気でね。
そして、新しい車になっても、ときどき思い出してくれるとうれしいな。

僕も見守っているよ。
これからも、ずーっと。







ありがとう、そして、さようなら。
       
         ・・・・・ 私たちの黒いパジェロくんへ

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

贈りもの

2010-04-16 | 日々のこと。
しばらく次女のことや町内会の役でばたばたしていましたが、
先日長女から郵便物から届いて驚きました。

封を開けると・・・





シールに描かれたシンプルな本の絵。
その下にKEIBUNNSYAの文字・・・恵文社一乗寺店!?

包みをほどくと、





なんとも雰囲気のある東京のガイドブックでした。
しかも、西荻窪・吉祥寺編で、おもしろそうなお店がずらり。
来年の春は、長女を連れて行けたらいいなあ、と思っています。

小さくてわかりにくのですが、冊子の上の透明な袋に入っているのは
荒井良二さんのピンバッジ。カワイイ~


その茶色の冊子は、長女のオリジナル作品『月男と星王子』です。
長女はマンドリンのサークルにいながら文芸部にも所属し、
月イチで作品を書いています。

この、タイトルにもある月男(つきおとこ)さんは、
その作品の主人公で、シリーズになってる人気者(笑)
私もお気に入りのキャラです。

月男さんは、ひとり月に住む心優しい住人。
青い空も海もみたことなくて、灰色の風景の中で暮らす彼と、
そこを訪れた観測人やどこかわがままそうな「彼女」との
ちょっとした関わりを描いたショートストーリーです。

今回は、「月が丸いせいで迷惑被ってる友達」(=狼男・笑)のために、
月をハカイしに来た王子さまとのお話。
長女の書く物語は、いつもちょっとせつなくて、
それでいてほわっと温かくて、時々難解で。
独特のセンスを持ってるなあ、と母は期待しているのですけれど(笑)

今年は就活で大変だろうけど、これからもあきらめずに書き続けてね。


ところで。
月男というと、トミー・ウンゲラーの『月おとこ』や
アンドレ・ダーハンの『ぼくのともだち おつきさま』のように
擬人化された丸い頭のお月さまをイメージして、
どこか滑稽なキャラのような気がしてたのですが。
長女曰く、「それは違う!」
ふつーの男子?
料理も上手いし、案外イケメンだったりして・・・(妄想)



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京 <入学式編>

2010-04-09 | 日々のこと。
さて、いよいよ入学式です。

もう東京の桜は散っていると思っていたのに、予想外の寒さで
今年は花も長持ちしている様子。
武道館の桜も、散り始めてはいるもののまだ見事でした。





その桜よりもすごかったのが、入学式に出席する新入生やその保護者の人波。
覚悟はしていましたが、駅に着くなりびっくりしました。
それまでに、久しぶりに乗った満員電車で疲れ、
何度行っても覚えられない新宿駅を歩き回って疲れ、
それにまた入学式の人ごみで疲れ・・・。
もう、都会暮らしはできそうにありません

とりあえず次女を入学式のある武道館まで送り、
そのまま東京駅に出て帰るつもりでいたのですが、
(この日は、夜に町内会の役員の集まりがあったので)
ここまで来たら好奇心がむくむくむく(笑)

この先、武道館なんて来ることもないだろうし、
せっかくスーツも着て、入場券まで持ってきたのですからね~
時間までに帰れるかなあ、と心配しつつ、結局出席することにしました。






確かに新入生も多いのですが(午前・午後の二部制でした)、
2階、3階を埋める保護者の数の多いこと!
こんなに多いと同じ学科の子と会われへんと嘆いていた次女も、
たまたま隣の席になれたようで、おしゃべりしているのが見えひと安心。
(たまたま近くにいたので気づきましたが、
 そうでなければ到底見つかりそうにありません)


大学の入学式は長女のときも出席しましたが、
まー、こんなにも違うものでしょうか。
私立は、何でもかんでも派手なのですね~

今でも笑い話にしてるのは、長女とオープンキャンパスに行ったとき、
あの暑い京都の夏にもかかわらず、研究室でエアコンではなく
扇風機が回ってたことです。
長女は公立なので、授業料は安いけど施設の面では
私立の大学に比べてう~んと思うこともあります。
でも、その小人数でアットホームな雰囲気が気に入り、
長女はこの大学に入りたい!と思ってくれたわけですが。

一方次女の入った大学は、マンモス大学で何かと話題も多いし、
建物も図書館の設備もすごい!と次女が驚いていました。
だから志願者も増えるんだろうなあ。
はい、この年になって、いろんな大学を経験させてもらってます~
(できることなら、もう一度大学生をやってみたい私です・苦笑)


そして、入学式で一番驚いたのはこれ↓



大学の名前の入ったワッフルです。
他に、おせんべいにおまんじゅう、クッキーがありました。
それらを(たいてい)母親たちが二つ三つと購入しているんですよ~
えーっ なんか、悪趣味・・・と思いつつ、私もついワッフルを買ってしまったわけですけれど・・・

はい、帰ってじっちゃん、ばっちゃんに配りました。
私も親ばかですねー

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京 <姥桜編>

2010-04-08 | 日々のこと。
入学式に出席するため、またまた東京へ行ってきました。

引越しからまだ2週間しかたっていないこともあって、
ちょっときついなあ、という思いはあったのですが、
今回は、この春神奈川に娘を嫁がせた姉と新居を見に行く、
という目的もこじつけ、姉と一緒に上京しました。

姉とふたりで出かけるのは・・・何十年ぶり
6歳年の離れた姉は、私をよく旅行に連れて行ってくれました。
高校のときには信州、つま恋コンサート、山陰。
大学に入ってからは東京、金沢。
カナダも一緒に行く予定をたてていたのに、
会社の休みをとれず姉は断念。
初めての海外旅行で不安な私に、成田空港まで一緒に来てくれました。
ん~、それ以来かなあ・・・。


まあ、姉妹二人、新幹線で一緒になるなり、しゃべる、しゃべる。
おばさん二人の話はつきません(笑)
東京駅で姪と落ち合い、3人で次女のところへ。
この日は冷たい雨降りということもあって、花見にも行けず、
結局次女のアパートでおしゃべりで過ぎていきました。

翌日は、次女のガイダンスが終わるのを待って、ふたりで姪の住む大船へ。
新婚さんにふさわしい、まっさらな新居です。
そういう経験のない私には、なんとも羨ましい・・・。
白と茶色で統一された部屋はセンスがよくて、
次女が「いいなー」と羨んでおりました。
姪も、まだぎこちないながらもがんばって主婦をやってるようで(笑)、
姉も少しは安心したのではないでしょうか。

姉にとっても、この春は長女が嫁ぎ、長男も東京へ引っ越すという
淋しい季節になってしまいました。
でも、お互い子どもと離れて、これからは昔のように
またふたりで遊びまわれるかもね~(笑)


この日は前日とうって変わってぽかぽか陽気。
にもかかわらず、私たちは観光することもなく、
結局4人おしゃべりで過ぎていきました。
ほんまに、いったい、どんだけしゃべんねん

私たち姉妹の若いときの話を聞き、一番驚いていたのは次女かも。
「え~、そんな話初めて聞いたー
「○○ちゃんとお母さん、そんなことしてたん・・・

(私の実家では甥・姪たちは「おばちゃん」とは呼びません。
 私が姉たちを「お姉ちゃん」と呼ばず名前で呼んでいたせいか、
 甥・姪たちも私たちのことを○○ちゃんという名前で呼んでくれます。
 もちろん、我が家の子どもたちも、60歳近い姉たちを○○ちゃんと呼んでます・笑)

娘を持って心配性の今の母と、若かりし日の姿が一致しなかったのでしょう。
まあ、時代も今ほど世知辛くなかったし・・・ね。



   ・・・     ・・・     ・・・ 



東京まで行っておしゃべりに明け暮れた私ですが、
唯一出かけたところがここ↓



世田谷文学館です。
引越しの前に、「石井桃子展」が開催されていると聞いていたのに、
しかも、次女のアパートからすぐ近くだというのに、
そのときは余裕がなくて行くことができなかったのです。
調べてみると、その週末までやってます!
次女が午前中ガイダンスへ行っている間、散歩がてらに出かけました。

地図で見ると、歩いても20分ほどの距離。
お天気がよくなったので、意気揚々と出かけました。
しかし!
碁盤の目に整った町に慣れている私に、
このあたりの道のなんと不可解なこと。
次女がよく迷子になるのがわかります。

気がついたら違う方向に向かってて、遠回りをし、
結局40分ほどかかってしまいました。
おまけに、意外に早く次女から帰るメール。
おかげでせっかくの石井桃子展も駆け足で見るハメに・・・。

それでも、児童文学というとよく見かける彼女の、圧倒的なパワーを
改めて知った気がします。
最近、時々須賀敦子さんの本を読み返していますが、
戦前・戦後の、まだ女性が仕事をするということが難しかった時代に、
自分のやりたいことを見つけ、それを行動した女性たちの強さ、
たくましさを感じ励まされるようでした。

娘たちにも、自分の目標に向かって突き進んでいく強さを持ってほしいなあ。
若い頃を中途半端に過ごしてしまった母の、切なる願いです。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする