ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

巣立ち

2007-05-30 | 日々のこと。
お昼の準備をしていたときのこと。

魚を焼こうと、換気扇のスイッチを押そうとして、あれ?
いつもなら、換気扇の向こうからお腹を空かした雛の大合唱がうるさいほどなのに、今日は気が抜けたように静かです。

ああ、とうとう巣立っていったんだ・・・。



我が家では、いつからか毎年春になると、換気扇のダクトのところに鳥(たぶんヒヨドリ)が巣を作るようになりました。
ガスを使っていると、換気扇の向こうからピーピーと賑やかな雛の声

ウチの台所は2階にあり、残念ながら巣の様子を見ることはできません。
はじめのうちは、困ったなあ、もし雛が死んだりしたらどうしよ~と、鳥が逃げていくように大きな音をたてたり、換気扇を強く回したりしたものです。
ところが、毎年鳥はやって来て律儀に巣をつくるんです。

ある日、いつもお世話になっている歯医者さんが、私の歯を治療しながら尋ねられました。
「お宅の換気扇に、鳥が巣を作っていませんか?
信号待ちをしているとき、鳥が飛んでいくのを見かけたんですよ」

どうやら先生は鳥がお好きなようで、診察室の壁にはご自分で撮られたカワセミの写真が掛けてあります(他に趣味のよい版画が掛けてあって、それを見るのが楽しみです)。
ご自分の家の換気扇にも鳥が巣をつくったことがあり、毎年楽しみにされてるようです。

そこの歯医者さんは評判がよく、予約の時間に行っても1時間待たされることもしばしば。
そんなお忙しい先生なのに、私が行くと鳥の話をされるのです。

「雛はまだいますか?」
とか、
「我が家の換気扇にも巣をつくったんですがねえ、ちょっと覗いてみたら鳥と目が合ってしまったんですよ
向こうも驚いたんでしょうね。
それから来なくなってしまいました・・・」
なんて。
治療中の私は、口をあんぐり開けたまま合槌も打てないわけですが

それからは私も雛たちに気を配るようになり、換気扇を回すのを控えたりしていました。
先生は、鳥たちの巣立ちを一度見たことがあるとおっしゃっていました。
鳥たちが賑やかなので外へ出てみると、ちょうど巣立っていくところだったそうです。
ウチの鳥たちの巣立ちはいつだろう、と雛たちの声がだんだん大きくなっていくのを聞きながら気になっていました。

おとといのお昼は、確かにうるさいほど雛たちが囀っていました。
ちょうど中間テストが始まった子どもたちがお昼前に帰ってきて、同じように「お腹が空いた」とピーピー言っていましたから。

きのうは11時から出かける用事があって、しかも義姉が来ていたため朝のうちにお昼のカレーを用意をしておいたので、雛の鳴き声に気づきませんでした。
夕方も疲れ気味で、雛のことはすっかり忘れていました。
もしかしたら、昨日のうちに巣立って行ったのかもしれませんね 

ひっそりと静まりかえった台所。
きゅうりをとんとんと切る音が、妙に寂しく響きます。
鳥たちはどこへ飛んでいったのでしょう。

・・・・・あっ、ひょっとして・・・

うちのブルーベリーの実を毎年ついばんでいるのは、ここで巣立ったヒヨドリたち~

今年もブルーベリーの実が大きくなってきました。
そろそろヒヨドリとのバトルの時期がやってこようとしています。
ちょっと複雑な気分・・・。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手続き

2007-05-23 | 日々のこと。
義父が亡くなって2週間。
人ひとり亡くなるということはこういうことなんだ、という思いで日々を過ごしています。

それまで何の滞りもなく過ぎていた日常が、そこでぷつっと切れてしまう。
それをもとにもどすための手続きのあれこれ。
がっくりきている義母にかわり、主人と私があちこち出向いたり、電話をかけたり、書類を書いたり、そんな雑事に追われる毎日です。

よく言われることですが、死亡が確認されると預貯金はすぐに凍結されてしまいます。
*義母の場合、たまたま連休前にまとまったお金をだしていたようです。
どうしても葬式の費用がいるという場合は、手続きをすれば出るようですが。
銀行はどの時点で本人の死亡を知るのでしょう?

電気、電話、新聞などの引き落としがすべてストップ。
義父の場合、アパートを持っていますが、家賃の振込みもストップ。
もう待ったなしで手続きにかからなければいけません。

とりあえず図書館で葬儀・相続関係の本をごっそり借り、やるべきことをチェックしました。
今すぐにやること、四十九日までにすること、3ヶ月以内にすること、4ヶ月以内にすること・・・う~ん、大変。

たとえば一家の主が亡くなったとして、これらの手続きを残された遺族が(ほとんど妻でしょうか)するとなったら・・・、私なんかパニックに陥りそう。
それを世間では皆さんやっておられているのですね。
お葬式のあとよくげっそりされているのは、悲しみにくれているだけではなく、こういう雑事に追われてしまうからなのでしょう。
これって、なんとかなりませんかねえ・・・。

親が年老いている場合は、証書に押した印鑑がどれかわからない(私も探し回りました)、下手すると大切な証書がどこにあるのかすらわからない、ということにもなりかねず、ご両親がしっかりされているうちにきちんと聞いておいたほうがいいと思います。

私も今回のことで早速実家の母に、「どこに何があるかきちんと教えておいて」と頼みました。
母いわく、大切な書類関係もちゃんと保管してあり(父が几帳面なのでそのへんは安心)、「そのとき」のために写真も着物も用意してあるとのこと。
今度姉としっかり聞いておこうと思います。

それにつけて思うのは、そろそろ自分のときのことも考えておかなければ、ということ。
遺影や着物はもちろん、古い日記帳をどうするかとか(潔く処分するには未練があって)、自分の葬式はどうしてほしい、とか。
まだ早いとは思いつつ、今の世の中、いつどこで何が起きるかわかりませんからねえ。
日記帳だけはなんとかしておかなくては・・・。
とりあえず、読んだら祟るぞ~、化けて出るぞ~、と家族を脅しておこうかしらん。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パイナップル騒動

2007-05-18 | 食べること。
義父の葬儀の後、お供えの果物の中にあったパイナップルが我が家にまわってきました。





私は缶詰のパイナップルがあまり好きではないので、このパイナップルもなかなか手をつけずにいたのですが、部屋に甘~い香りが漂いだし、子どもたちが「食べた~い」と言うので(食用旺盛な高校生です)勇気を出して包丁を入れることにしました。
というのも、ナマのパイナップルって初めてなんです。

説明書(?)見ながら、え~どれどれ、まず両端を切って・・・。
次女が切ると言っていたのですが、硬くてとても歯が立たず、私にバトンタッチ。
次にたて半分に切り、それをまた半分にして、中の芯を切り落とします。
それから皮の部分を切り落としてできあがり。





ジブリの「思い出ぽろぽろ」でパイナップルを食べるシーンがあったねえ、なんてわいわい言いながら切っていたのですが(だから味はあまり期待していなかった)、切り落とした部分を早速味見していた子どもたちが 甘くて、おいし~い!

そのままでも甘くて、シロップ漬の缶詰のものよりずっと美味しいのです。
硬くて、酸っぱくって、舌がぴりぴりする、と思い込んでいた私もびっくり。

以前缶詰でパイナップルケーキを焼いたとがあるので、今度はナマのパイナップルでつくれるぞ~、と期待したのも束の間。
美味しい、美味しい、と子どもたちが、朝に夜にすっかり食べてしまったのでした。
これも、供養かな。
ごちそうさまでした 合掌。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五月のある日。

2007-05-12 | 日々のこと。



あわただしい日々が続き、気がつけば小さな植木鉢でバラが見事に咲き誇っていました。
実家の父からもらった2本の苗のうち、ひとつは去年咲いたのに、もうひとつは瀕死の状態でした。
それが今年になって、蕾をふたつつけてくれたので嬉しくって。
咲くのをず~っと楽しみにしていたのです。


実は、連休の頃から介護していた義父の体力がおち、自力で起き上がれなくなりました。
連休の合間に病院へ連れて行き、点滴を打ってもらったり、往診してもらえる病院の紹介状をたのんだりしていたのですが、先日とうとう帰らぬ人となってしまいました。

この数ヶ月は私自身、年をとるということや介護について、本当にいろいろ考えさせられました。
義父は、そのきっかけをつくってくれたのだなあ、と今つくづく感じています。

また時間ができたら、そんなことも書いていきたいと思っています。
しばらくはこんな調子でたまにしか更新できませんが、よろしくお願いします。


 今年の連休の思い出は、苺のアイスとジャムをつくったこと、DVDで、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」を観たことくらいです・・・ 早く続きを観た~い!
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

物語が終わって

2007-05-03 | 読むこと。

      『天と地の守り人 第3部』
         上橋 菜穂子

長かった物語がついに終わりました。

ほう~っと長いため息をついて本を閉じると、この物語の最後を見届けた満足感と、読み終わった淋しさと、クライマックスを駆け抜けた興奮と、いろんな感情が押し寄せてきて、しばし脱力状態に見舞われました。

ファンタジーというのは、けっしてどこか違う世界の絵空事なんかではなく、人間というものを描いた物語なのだということを痛感しています。
人の生きようを、在りようを描いているからこそ、これだけ読者を惹きつけ感動させてくれるのでしょう。
『ゲド戦記』しかり。『指輪物語』しかり。

その中でもこの守り人シリーズは、和製ファンタジーであり、主人公が女性ということもあって、特に私にはなじみ深く、登場人物たちにも親しみやすかったのだと思います。

書きたいことはたくさんあるのですが、まだ自分の中で整理がつかず言葉がみつかりません
また、時間ができたらゆっくり書きたいと思います。


  *  *  *  *  *


最近身辺が忙しく、ブログの更新も滞っています。
しばらくの間、今まで以上にのんびりペースになってしまいそうですが、今の状況が落ち着くまで、ぼちぼちお付き合いくださいませ。

世間ではゴールデンウィークですが、今年はどこへも行けそうにありませ~ん
青葉の緑が目にしみるばかりです

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする