ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

京都 バルテュス展へ

2014-09-07 | 日々のこと。
義母と同居して初めての夏。
8月は猛暑ではなかったものの、じっとりと蒸し暑い日が続き
湿度の苦手な私には身体にこたえる夏でした。
少し動いただけで滴る汗、そのくせ冷えがひどくてエアコンや扇風機の風ですら
痛くなる腕や足首、体調のせいかぼろぼろになった爪、それに新たに加わった
腕や手の痺れ。
こんなとき、年やなあ・・・とため息が出てしまいます

そんな私に比べて30歳も年上の義母は、認知機能こそ落ちているものの、食欲もあり
去年と打って変わって体調も良く元気なこと。
(こんなことなら、まだ同居しなくてもすんだのに・・・とブツブツ)
家の中や庭を動き回り、こちらはそのたびに物音や気配にぴりぴり。
それでも、ちょっと目を離した隙に「あ~、やられた~」ということが、何度あったことか。
そんなこんなで、疲れてブログからも遠ざかっておりました。


9月に入り暑さもちょっと落ち着いて、そろそろ動きださねば!と思って行ってきたのが、
延ばし延ばしになっていたバルテュス展
このまま見なければ悔いが残ると、義母のことは主人に任せ、思い切って京都へ出かけました。



夏の日差しが戻ってはきましたが、例年の京都の残暑を思えばたいしたことありません。
久しぶりに歩く岡崎界隈。
京都市美術館を訪れるのは何年ぶりだろう・・・
自然と気持ちもほぐれて心が軽くなっていきます。

会期もあとわずかということで予想した通り、平日の午前中にも関わらず
会場はたくさんの人で賑わっていました。
バルテュスって日本でそんなに人気のある画家でしたっけ。
まあ、テレビ番組で特集もやってたし、あれを見たら彼の作品に興味を持ってしまうだろうなあ。
かくいう私もそのひとりだけれど



まずなんといっても目を引くのが「夢見るテレーズ」。





バルテュスはこういったきわどいポーズをした少女を描くので、当時は賛否両論。
あれこれ批判され誤解されたようですが、それもしかたのないことでしょう。
(実際、年の離れた若い女性と暮らしたり、結婚したりしているし)
でも、そういうことを百も承知で私がこの絵を見て思ったのは

・・・上手い。

よく取り上げられ目にしていたせいか、少女のポーズ云々よりも1枚の絵画として
すんなり入っていけました。
いやらしさは全く感じず、少女の肌の艶やかさや、陰影のある色づかい、構図、
それに少女の表情がなんともいえなくて、ただただ上手いなあと感心するばかり。

この絵で私が好きなのは色づかいです。
赤茶けた室内、緑色のクッション、少女の赤いスカートと靴。
どれも落ち着いた色合いで、その中で際立っているのがブラウスと下着の白。
今回バルテュスの絵を見て一番印象に残ったのは、この「白」の使い方だったかも。
でも、もし何も知らずに初めてこの絵を見たら、やっぱりまず少女のポーズに目がいって
衝撃を受けたでしょうけど。 

こんなふうにバルテュスが描く少女は、どれも挑発的で衝撃的。
それに絵は寓意的で、何を意味しているのかいろいろ勘ぐりたくもなります。
そのせいか、見ていて落ち着かない気分になってしまうんですよね。
でもそんな絵ばかりではなく、私は「白い部屋着の少女」、「横顔のコレット」など、
普通の(?)少女の人物画や、風景画から醸し出される静けさにとても惹かれました。








実は私、30年前に開催されたバルテュス展も見に行ったのです。
その頃はバルテュスが誰かも知らないで、ただ危うい少女の絵というものに惹かれて
見に行きました。
(当時は、アンティックドールのような少女のイラストに興味があって)
なので、単純にバルテュス=エロティックな少女のイメージしかなかったけれど、
今回再び彼の作品を見て感じたのは、この宗教画のような静謐さでした。

ざっとひと回りして、期待してたよりも作品が少なかったような・・・
他にもいくつか見たい作品があったのに、なかったのはとても残念。



最後は少し急ぎ足で見た後、美術館を後にして北山へ。
先週バルテュス展を見ていた長女とは、ランチを一緒に食べようと約束していたのです。
向かった先はイン・ザ・グリーン
植物園の北口のすぐ隣にできたお店です。

こちらも平日なのにテラスまでいっぱい。
窯で焼いたピザが美味しかった~






食後は久しぶりの北山をぶらついて、マールブランシュ京都北山本店でスイーツ。
北山本店限定のやぎミルクのシェーブルチーズスペシャルと黒豆ときなこのケーキを食べました。
飲み物は長女のリクエストでフルーツティー。
紅茶ではなくて、イチゴ、リンゴ、桃、レモンなどの果物がたっぷり入ったお茶です。
ちょっとびっくり。






それにしても、長女と出かけるとなぜか食べてばかりのような気がする・・・(笑)




ほんの短い主婦の夏休みではありましたが、見に行けてよかった~
でも、今回は体力の衰えを痛感。
帰り、本屋さんに寄って帰ろうと思ってたのに、荷物の重さにめげてあきらめてしまった・・・
お出かけ用の大きなバッグに、何でもかんでも(ペットボトルのお茶に日傘、カーディガン、
長女から借りた村上春樹の単行本などなど・・・)入れて持ち歩くのは考えものだなあ。
秋には身体を鍛えなければ!



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