今年の11月はこのあたりでも晴天続きで、ふと思い立って着物の虫干しをしました。
これでも若いころは着物に興味を持った時期もあって、着付けも習い
なんとか自力で着たものです。
訪問着や付下げの他に、お気に入りだった江戸小紋や紅花紬に大島。
何にでも合わせやすい綴れ帯に、一目ぼれしたオレンジ色の織りの帯。
こんなにたくさんの着物を、母もよくまあ揃えてくれたこと!
まだそういう時代だったのですねえ・・・
若いころ、母とは意見の食い違いも多くよく口げんかをしました。
認知症になってからも理解しがたい母の行動にしょっちゅう腹を立て
つらい思いをしてきたので、どこかで母の思い出をシャットアウトしてきたように思います。
それが、着物を出しているときは、会社を辞めて実家に帰ってからのこと、
― 母と祖母の介護をしたり、一緒に買い物をしたりしたときのことを
久しぶりに思い出しました。
まだ穏やかな母の笑顔を見ることができたときのこと・・・
その頃の母の年齢を、今ではすっかり通り越してしまいましたが、
30歳を過ぎてもまだ独り身の娘を、こんな思いで見ていたのだなあと
これまで何度思ったことか(笑)
コロナ禍で長いこと母には会えていませんが、今でも穏やかな笑顔でいてくれることを
願うばかりです。
さて、着物の虫干しは数枚ずつでいつまでかかることやら。
まだしばらく小春日和が続いてくれますように。
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