こころの羅針盤

私の人生に待ちうける「意識」の大海原・・・心と身体と魂と、日々の感情生活を語ります。

自己概念を点検すると…

2011年04月14日 | 無意識の世界
人は多かれ少なかれ身近な大人たちの影響を受けながら、
その人独自の考え方や価値観/自己概念を身に付けて成長します。

身近な大人は親であったり、祖父母、叔父叔母・・・いろいろでしょうが、
私の場合はなんといっても母の影響が大きく、
あまりに無意識的で馴染みすぎていた領域が根深いので、
この歳になっても、ここまで影響を受けていたとは!と呆れることがあって、
自己概念が成り立つ心理的なメカニズム、その複雑さに、
なるほどと、あらためて感心してしまうのです。

しかし自己概念が出来上がる出発は母の影響があったとしても、
成長過程で、自身の感覚と感情体験がそこにプラスされなければ、
現在の自己概念が出来上がることもなかったのです。
友達との関係や周囲の大人と接して感じ取った、
私独自の好き・嫌い、怖い・怖くないの積み重ねの中で、
今ここにいる私の価値観や考え方、傾向はつくられてきました。

かりに一つの自己構造(自己概念)から母の影響を差し引くと、
有機体としての私の経験、折々の感情体験があぶりだされてきて、
そこに母の影響を離れたユニークな私が見えてくるように思うのです。
自己概念を点検する最終的な目的は唯一の私と出合うため。そうともいえそうです。

「いろいろの経験に結び付けられている諸価値や、自己構造の一部である諸価値は、
ある場合には有機体によって直接的に経験される諸価値であり、ある場合には他人から
投射されもしくは受けつがれるが、しかし、あたかも直接的に経験されたかのように
歪められたかたちで知覚されるものである。」ロジャーズ19の命題⑩

(119-11)
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