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こころの羅針盤

私の人生に待ちうける「意識」の大海原・・・心と身体と魂と、日々の感情生活を語ります。

三人と、一匹の別れ

2014年07月22日 | 第9章:愛

久しぶりに借りてきたDVD映画を観て泣いてしまいました。C・イーストウッド主演の「グラン トリノ」のエンディング。

モン族出身の若者が親友が形見に遺してくれた車-グラントリノ-で、親友の愛犬を助手席に乗せて海岸沿いをドライブ、穏やかな陽光と風に包まれながら車を駆る若者のなんともいえない、ほろ苦い心情が伝わってきます。

悲哀と喜び。喪失の悲しみと希望が混在する場面に感情移入して、人生って、こういうものよね、、と明るい諦観の境地を覚えながら、いろいろあるけれど人生を肯定したくなるような。悲しいけど前へ進もう。それが逝ってしまった親友の望みでもあるでしょう。

そういえば。映画と前後して読み終えた紋次郎の物語で、強く印象に残った場面も出会いと別れの最終場面でした。

非業の死をとげた3人に思いを残しつつ村を後にする紋次郎を、そもそも彼を村の惨事に関わらせる発端になった一匹の赤犬が、峠にさしかかる村はずれまで紋次郎を見送ってきます。

「―今日の別れの相手は、三人と一匹。そう思いながら紋次郎は振り返ったが、いつの間にか路上からアカの姿は消えていた。」

逝ってしまった人間と生きている犬を同列においている所に衝撃をうけますが、よく考えてみれば、別れに生死は関係ない。生きていても先に逝っても、別れは別れです。

出来事を思い起こし追体験して感じ入ってみれば、別れに生死の区別など必要ないことが解ります「三人と一匹の別れ」と題されているのは、著者がいちばん書きたかったことが、まさにそのことだったのでしょうか。これまで題などそっちのけで読んでいましたが、今後は表題に込められた思いも意識して味わい読み進めてゆくことにしましょう。

出会っては別れ、別れては出会い…また別れがくる。その繰り返しが人生だとすれば、そのような人生を肯定的に確認できる作品にたくさん触れたいものだと思います。

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小さな波を。受け容れる練習

2014年07月16日 | 愛とゆるし

受け容れると、ものごとが動き出す。こころを見つめながら、折々に感じます。

日常の他愛ないやり取りの中で生まれる、感情の波。まず波に気づいて、つぎに波に抵抗しようとしている心に気づいたなら、一瞬の葛藤を過ぎ越して抵抗を止める。抵抗を止めると、ものごとが動き出す。。。

一瞬の葛藤は、あまりに一瞬で、長く染み付いてきた反応でもあるので、よほど意識的でないと捕まえることはむずかしいかもしれません。

こんな感情は、困る、、と怖気ないで、ああ、来たね…と感情に目配せする余裕があれば、葛藤は解消され、この一呼吸の間が、感情を受容するということなのだと思います。

まずは、こんな感情は、、と困っている自分に気付くことから始まるわけですが。

本当に微妙な感情の波は、日常の中で絶え間なくやってくるので、小さな波をを無視しないで丁寧に感じて小さな受容を重ねてゆくだけです。

受け容れると、ものごとが動き出す。こころの世界が動き出す。小さな受容を意識するほどに、人生の充実は高まるように思われます。

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幸いな、呼び水

2014年07月07日 | 第9章:愛

友人と3時間近く、お喋りの花を咲かせたときのことです。ゆっくり話すのは2ヶ月ぶりでしたが、なんだか可笑しくて、別れた後も、話している表情や素振りを思い出すと、なんとなく愉快な気持ちになります。

たぶん。その日はダメな自分のことを笑って話すことができて、お互いに、これまで知らなかった素顔を見せることができて、それが可笑しさの所以と思っているのですが、自分のことを肯定的に笑った後はすっきりと爽快な気分になるものです。

対話の中で経験した小さな自己受容とカタルシスですが、この“なんとなく愉快なひと時”の経験が呼び水になったみたいに、その後、日常の自分の固い思考にハタと思い至り笑ってしまったり、過ぎ去ったあれこれを思い出して、深刻に思い悩んでいた自分のことを、これまでになく笑えてしまうということが起こりました。

これがまた呼び水となって泉の水がどんどん流れ出す。。。小さな浄化を意識しながら日々豊かな流れを生み出してゆきたいものだと思います。

そうそう林道ウォーキングも。泉の流れに通じるように歩きたいものです^^)v

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私を映し出してくれる

2014年07月03日 | 第9章:愛

一人きりでいたら自分のことは見えません。他者との関係性の中で自分が見えてくるのだとしたら、
他者と接することは自分を知る意味でも貴重だなと、今朝は当たり前のことに、あらためて感じ入っています。

ある友人と語り合っているときには、“これは想像していることで確かめないと判らないことなんだけど”…こんな前置きをして喋っている自分に気付いて、思い込みの思考に掴まっている傾向に内心で驚きながら、へえ、わたしってそうだったんだァ…他人事みたいに自覚するようなこともあって、あらためて貴重な友人だと思うわけですが、この関係性においては、この傾向が明らかになるという具合に、相手によっていろいろな自分の側面、傾向が現れてくるというのは面白いですね。

相手によっては気持ちよく思い込みを喋りながら、ちっとも自分の傾向に気付かないこともあるでしょう。でも、それとは別の自分の傾向に気付かせてくれているはず。そういう意味で気付きをもたらしてくれる関係性はすべて貴重で有難いと思います。

それに。関係性とは何も人に限ったものでなく、私を取り巻くすべて、森羅万象は折々に時に適って私を映し出してくれているのですよね。

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最良の鎮静剤。。。

2014年07月02日 | 五感と体感

朝早く目が覚めて、ふと気がかりなコトが浮かんできて、小さな不安感を意識したときのことです。

意識するや、あっという間にストレス曲線をギュッと濃縮したような時間があって、それは一分にも満たない十数秒ぐらいだったかもしれませんが、これはいけない、不安が大きくなっているとハッと我にかえります。

暗い予感に走り出す思考にハッとして、ブレーキをかけたのです。小さな不安が、あっという間に大きな不安になるときには、暗い思考に捕らえられていることが、よく分かります。

まずは大きくなりすぎた不安を小さくすること。思考するとしたら、それからです。最初に意識した程度まで不安感を小さくするのに、まず意識を向けたのは「呼吸」でした。

吐いて吸って、吐いて吸って・・・静かに呼吸を意識していると、、いつしか混乱は沈静して暗い思考も消えて、どんどん落ち着いてくるのが判ります。

呼吸に意識を向けながら、どんな悩みに対しても悩みの内容に関わらず、呼吸によって、とりあえず落ち着くことは最高に効果的なことだと、もしかしたら今ここで得る平安の大切を知らしめるべく、気がかりが浮かんできたのかと、そんなことまで浮かんできます。

起床して動き出して、もちろん気がかりの内容は解決されたわけではありませんが、現状(気がかり・不安)を受け容れ落ち着いて思考するだけの環境は整ったようです。

呼吸に意識を向けるというシンプルなコトが大きな力を秘めているらしいと…実感した朝でした。

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ストレス曲線の、どの辺り?

2014年07月01日 | 螺旋状に上昇する意味

心がざわついたら、考え出す前に心地よい感情のイメージに立ち戻る。。。これも一種の「逃避」ですが、思考に逃げるのは止めにして心地よい感情の方へと逃避先を変更するわけです。

意味ある逃避、役立つ逃避、私のためになる逃避を意識できれば、それだけでも、ざわつきは半減して落ち着くことができます。ストレス曲線の錯乱は一転して幸福曲線の統御感へ。幸いな移行が成ります。

統御感とは幸福曲線の5段階の天辺にあたりますが、心地よい感情のスケールを持つということは、私の場合、幸福曲線の統御感のスケールを持つことでもあります。

生きていれば毎日、折々に様々な“心のざわざわ”がやってきますが、ストレス曲線の5段階の、どの辺りに位置する“ざわざわ”なのか。それを把握しようとする、その習慣は学びの成果ですが、把握しようとするだけでも瞬間に心は平静に向かいます。

ざわざわに気付いたら(ストレス曲線に気付いたら)、どのように対処していますか?

私の場合、小さな錯乱ならしょっちゅうやってきます。小さな憂うつも小さな怒りも、いちいち意識しないだけで、小さな不安なら常態…?ともいえそうですし。。。もちろん気付かないだけで、ストレス曲線に対応するだけの小さな平安~統御感もたくさん経験しているに違いないのですが。

そんな日々にあって。ストレス曲線の中で思考しては錯乱をおさめているよりも、より積極的に幸福曲線へ向かう姿勢で人生を進める方が楽しく、やり甲斐がありますね。

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