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こころの羅針盤

私の人生に待ちうける「意識」の大海原・・・心と身体と魂と、日々の感情生活を語ります。

小さなリア王

2009年02月19日 | 愛とゆるし
人と接していて“なんとなくへんだなあ”と感じても、自己信頼が足りないと、その感じを曖昧にしたまま、やり過ごしてしまうことがあります。へんだなあと感じれば、それは相手を理解するための手がかりにすればよいだけのことで、人はいろいろな面をもっているのだから、光と影に彩られた相手の在り様を理解することは、愛する態度とも一致するはずです。

不実の娘たちを見抜けず、誠実な末娘に辛く当たったリア王の物語。物語には人間の可能性が極端に描かれているにしても、不実と誠実はすべての人間の可能性なので、誰でもちょっとずつゴネリルであり、コーディリアの要素をもっているのだと思います。ふいに現われる影の要素に触れたとき、人は“なんとなくへんだな”と感じるのではないでしょうか。

影の要素に触れても判断をくだすことなく、保留にしておける“大人の態度”がないと、人を見抜けないという意味では、誰でも小さなリア王になってしまう可能性があります。死ぬ間際にリア王だった自分に気付き、愕然とするようなめにはあいたくありません。

悔いのない人生のためには“なんとなくへんだなあ”、この感じを保留しておけるだけの、自己信頼という強固な足場が必要です。“なんとなくへんだなあ”、時々その感じを大事にしてこれなかった自分を反省しつつ。。。

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満ち足りた時間

2009年02月10日 | 魂と聖霊
少し前になりますが、テレビでスロバキアの山間の村、ヴルコリニェツのクリスマスの様子が放映されました。18世紀の木造民家が世界遺産にも登録されて、クリスマスは里帰りの人で多少賑やかになりますが、平素は6世帯、人口28人の小さな集落の映像です。

番組は村人のミネルヴァさんが共同の清水場で水汲みする場面から始まりました。細い雪道をバケツを提げて家に戻ると、壁際に暖房と調理ができる頑丈なキッチンストーブ、真中に大きなベッドのある室内が映し出され、一人暮らしの日常生活はこの一部屋で営まれているのがわかります。

クリスマス・イヴ。書机に小さな灯りをともし、ミネルヴァさんは一人静かに祝い日の晩餐をとります。飾り気のないシンプルな食卓ですが、傍らに立つ大きなモミの木には、母から譲り受けた大切なクリスマス飾りが煌いていました。食事が済むと深夜のミサに与るために教会へ。

人口が今の何十倍もあって賑やかだった子供時代から、今に至るまでの村の暮らし、天国のご主人との想い出の数々。いちばん大切な方と静かに向き合い対話しながら過す最良の時。映像を通して、すべての出会いの核になる最良の関係を慎み深く生きている女性の、満ち足りた時間がしーんと伝わってきます。

観終わって、番組開始から30分も経っていないことに驚きましたが、最良の関係に見入って、いつもはあまり経験することのない時の流れを漂っていた、そんな気がしました。

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もっともっと、もっと

2009年02月07日 | 魂と聖霊
“わたしとあなた”の間には、この世で実現しうる“最良のバランス”というものがきっとある。昔から、そんな思いがありました。それが原動力でもあり、最良を実現すべく日々を生きるわけですが、あなたは何も生身の人間ばかりでなく、私と関わる全てのものです。

あなたは森羅万象、この世の出合いのすべてで、全体の益となるべき最良のバランスを、私は生きることができるはず、見つけられるはずだと信じているのです。

言葉にすると深遠ですが、具体的にはいたってシンプル。だけど時が来ないと辿りつけない道でもある・・・最近は、“わたしと庭木の関係”が最良に向けて、大きく前進しました。あちこちで苗木が育ち、剪定の必要がでてきたために、親友に任せていたのでは追いつかなくなり、私も本を片手にじっくり枝を観察、切るべき枝を選定して剪定というわけです。

私にとっては、木々とこのように密接に関わることは必然で、最良への道筋だと感じます。

念のために言えば、バランスをとるために場合によっては、離れること、ちょっとの間、席を立つことだってあるわけで、すべてに密接を求めるというわけではありません。

まだまだやってないことがある。最良に向けて可能性を生きなければと、死ぬまで思って生きていくような気がしますが、可能性とは魂のために出来ること、なし得る可能性です。

最良のバランスへの道を求めること。もっともっとと、生涯こいねがって生きてゆきたい。

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