
(滋賀県長浜市平方町 2011年4月25日)
琵琶湖畔に小さな天満宮がある。創建は不詳ながら、かつては犬上明神と称し、稲依別王(いなよりわけのみこ)を祀っていたが、江戸時代に菅原道真を勧請したため天満宮となった。境内には犬塚と呼ばれる墓があり、目検枷(めたてかい)の伝説がある。かつてこの地方には人身御供の風習があって、村の娘を毎年神社に差し出していた。あるとき村の男が、何者が娘を求めているのか確かめようとした。間もなく怪物が「めっきに言うなよ」と言いながら現れた。めっきは長者の飼う犬「目検枷」であることが分かり、長者から目検枷を借り怪物と闘わせた。怪物は倒したが、目検枷も命を失った。その亡骸を葬ったのが、犬塚であるという。
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