蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

NHK-BS

2013-02-14 | 音楽
昼下がりのいっとき、何気なくテレビをつけてBSを選局して、全身の血が逆流したね。NHKが20年近く前のライザ・ミネリのライヴを再放送してるではないか。

当時、オレはこのコンサートをナマで観た。死ぬほど退屈した。呼ばれて観に行ってケチつけるのもナンだが、ライザ・ミネリってのは元々、大した芸人ではない。毛並みでカネを取る虚名スターの典型だ。

母親(ジュディ・ガーランド)ほどの器量も声も歌唱力もオーラもないのに、むやみに熱演力演をやるので、ひたすら鬱陶しい歌である。おまけにトシのせいか無茶な歌い方のせいか、声をガラガラに荒らしていて聴き苦しいったらなかった。

しかし、それだけなら逆上なんか、しない。NHKが何を放送しようと、どうぞご勝手に、だ。

しかしだね、ライザがやってくる直前、日本にはエルフィ・スカエシにヌスラット・ファテ・アリー・ハーンにユッスー・ンドゥールにサリフ・ケイタにハレド、非西欧世界のポピュラー界の超大物が続々来日してたんだよ。

そいでもって、当のNHKが『熱帯音楽』ってBSの番組で彼らのコンサート・ライヴを次々放送したんだよ。

ところが、番組の司会をしていた故・中村とうよう氏の話では、『熱帯音楽』のマスター・テープをNHKは全部破棄してしまって、いまは1本も残ってないんだと。

エルフィのコンサート・ライヴなんて、多分インドネシアでも観られない超レア・ビデオだったのに。大体、フルレングスのコンサートをやったりする人じゃないんだから。

そういう特別なテープを捨てといて、ライザの屁みたいなライヴは何度も放送するから腹が立つんだよ。BS初期の貴重な記録、みたいな謳い文句でさ。

NHKがいまだに西欧崇拝の植民地根性を引きずってることが、この例からもよく分かるね。ヨーロッパのクラシック・ミュージシャンの出稼ぎ演奏なんかも、出来不出来にかかわらず後生大事に保存してるらしいし。

営業努力ゼロで年間6000億余りも転がり込んでくる殿様商売やってるから、いつまで経ってもこんな風に思考停止状態なんだよ。
コメント
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