TERAにおける縦深攻撃理論(1)

2011-07-25 22:05:21 | TERA

TERAにおけるギルド内向けの戦術考察記事。
最近TERA記事ばっかで興味ない人からしたら辛いブログになってるかもしれない。
下に実践してみようかと考察している戦術教義を掲載するので、
各メンバーの戦術への理解度を深めると共に、また意見があったらよろしく。


特定の軍ヲタ以外にはわからない用語もあったかと思うので、まず縦深攻撃の概念から。

縦深攻撃とは簡単に言うと、広い正面で同時に攻撃に出てさらに敵の後方部隊へも同時に危害を加える戦術。
噛み砕いて言うと、戦闘正面を横に広く展開し、各戦線ごとに独立した戦闘を開始する。
さらには敵の後方部隊へも遠隔攻撃手段を以て危害を加える。

こうすることにより、敵の前線部隊の大部分は拘束され自由な動きが制限され、
さらに後衛部隊たちにも攻撃が及ぶことにより彼らも自由な動きが制限される。
敵は満足に相互の援護ができない状態になり、こちらの人員に対する組織的な集中攻撃などが困難になる。
要するに敵の前線要員も後方要員も、まとめて全員に同時に攻撃を加えて、自由な行動を制限すること。

縦深攻撃には次の段階もあるが、その前に、
これをわかりやすくTERA風に置き換えて言い直してみると。


まず主たる前線クラスであるスレイヤー部隊が、横に広く展開し、
それぞれの正面の敵を受け持ち、1on1で戦うノリで各自で同時に戦闘を開始する。
こうすることにより、こちらにスレイヤーが10人いるとしたら、
敵の前衛部隊の10人は戦闘を挑まれるので拘束される。

さらには別働PT、専門的な後衛攻撃PTを一つ編成しておいて、彼らは前線の敵兵には目もくれず、
あくまでも敵の後衛部隊への突破・攻撃だけを目的に戦闘を開始する。
突破の仕方はスレイヤーたちの間を縫う、もしくは迂回する、どっちでもいいが、
とにかく敵の後衛部隊のみに専門的に攻撃を加え、敵の後衛部隊を拘束し暇にさせない。
こうすることにより前衛部隊への火力支援・及び回復魔法などを制限することができる。
そしてこれらはあくまでも前線のスレイヤーたちの対戦相手への支援を阻止する行動であるので、
この後衛攻撃PTは、敵を拘束するのが任務なので無理して敵のKillは狙わない。
あくまでも嫌がらせをして暇にさせないのが主眼である。
(現実の縦深攻撃はこれを砲撃や空爆などの遠隔攻撃で行うが、TERAの魔法や弓は射程距離が短いので敵後衛に届かない。
なのでこの後方攻撃は遠隔攻撃ではなく、あらかじめ定められた後衛攻撃PTによる戦線突破で行うものと定義する。)


そしてこちらの弓、魔法、バーサーカーなどの火力クラスは、
スレイヤーたちが各自で戦ってる任意の対象へ火力支援を行う。
この火力支援はゲームバランスにもよるが、基本的にはスムーズに迅速に敵を瞬殺できる人数、
ここでは仮に2~3人の人数で集中的に行うものと想定する。
そして火力支援を行った箇所のスレイヤーの対戦相手が倒れると、
暇になったこのスレイヤー及び火力クラスは、他のスレイヤーが戦っているそれぞれの戦線へと参戦し、同じように敵を倒していく。


上記を箇条書きにまとめると、
・スレイヤーたちは横に広く展開しそれぞれの正面の敵に1on1を挑んでいく。
・あらかじめ任務を定められた後方攻撃専門PTは、スレイヤーたちが戦ってる敵は無視し、敵の後方部隊への攻撃のみを行い前線支援を阻止する。
・スレイヤーたちが戦ってる対戦相手へ火力クラスたちは火力支援を行い、順次敵を殺害していく。
・崩壊し始めた敵軍を追撃し殲滅する。

といった感じ。
やることは単純に見えて、この戦術は様々な効果を含んでいる。

・敵の大勢を同時に拘束することにより連携をとれなくし、こちらへの集中攻撃や、回復支援などを効果的に阻止できる。
・戦場を広く使うことにより、遠距離職の射線も確保しやすくなり、火力投射効率を上げることができる効果がある。(TERAでは射線も重要な要素の一つ。)
・後衛攻撃専門PTが突破することにより、敵後衛に直接攻撃が及ぶばかりか、混乱してバラバラになったり後退する可能性も期待できる。
そうすると前線への支援どころか、後衛が混乱に陥ってるのを見て、敵の部隊全体の統制も破壊できる可能性がある。
これらの統制破壊行動は、心理的に、自軍が不利だと思い込ませられるのと、敵軍の数が実数より多いものと欺瞞できる効果があり、
士気や統制に大きく影響を与え、敗走の可能性を高められる。


また攻撃職の役割ばかり書いたが、ギルドメンバーのタンカーたちはこの中で、
軍事用語で言う被害担当艦としての役割を果たすのが良いと思われる。
これは防御力を生かして、最前線に立つか敵中に突破するか、なんらかのスキルで嫌がらせするか、
とにかくあらゆる立ち回りとスキルを駆使して敵に対して目立つことが役割である。
こうすることにより敵の火力を集め、攻撃を受け、他の我が部隊の攻撃要員が敵の攻撃により拘束されることを阻止する。
敵の攻撃を、こちらの最も防御力のある箇所へ集中させることにより、効率性を損なわせることが目的だ。

ただでさえ縦深攻撃により敵の相互連携は遮断されている上に、
こちらのタンカーへの非効率な攻撃を敵に強いることができれば、
二重三重に敵の戦闘効率を損なわせることができる。

軍事では防御力の高い重戦車や艦艇を前に出すことにより敵の火力を引きつけるが、
それと同じ役割をタンカーたちが担うのである。
もちろん、この目立つという過程で行うタンカーたちのあらゆるスキル攻撃は、
こちらの攻撃要員への支援ともなり得るだろうし、(転倒攻撃とか。)
敵の暇そうな後衛に攻撃することによりその敵を拘束することもできる。


一般的にMMOでの集団戦闘は、人数を集めただけの場合、
一箇所にまとまりながら人員が動いて、先頭の敵に集中攻撃を行って秒殺していくのがセオリーとなる。
上記理論の場合はそれに反して、人員は広く展開して各自で大勢の敵に対して攻撃を行い、敵を不自由にさせるものである。

以上が、yukky的に考えるTERA版の縦深攻撃理論である。
上記の数字は概念をわかりやすく単純化して書いてるので、
もっと様々な局面やケースにより、事態は大きく変わるだろう。
スレイヤーたちが想定通りに各自で1on1に近い戦闘を行えるかどうかは敵の陣形にもよるだろうし。
しかし概念としては、上記の理論を原則に作戦を組み立てるものとする。


今回の縦深攻撃という概念は、RTSやFPS、他のMMOにおいて指揮する上でも昔から意識してきたことであるので、
クラン員への詳細な概念説明はしていないが、パンドラサーガ時代でも実施していた。
パンドラサーガ時代の集団戦動画は過去にいくつかアップロードしているので、
次回ではそれを少し例にとった説明をしてみようと思う。
やっぱり直接観たほうがイメージしやすいと思うので。

今回のTERAでは戦術に詳しいメンバーがそこそこ多いので、詳細な概念説明をし、
過去にやってきたよりもさらに緻密に戦術を組み立てて、
みんなで練習して実践していけたらなと思います。