8月6日は"まいまい京都"のツアー「茂庵&谷川住宅スペシャルツアー」に参加しました。
"吉田神楽岡旧谷川住宅群"は大正10年ころから昭和4年ころにかけて谷川茂次郎が土地を取得し、大工の前田巧や大方楠松により建設された近代和風住宅群です。
吉田山の中腹に位置した風光明媚な地に住居者を厳選し、銅板葺の屋根から当時「赤金御殿」と呼ばれていたそうです。
吉田山の西側にある京都帝国大学の先生方も住んでおられたようです。
谷川茂次郎のお孫さんの次郎さんが所有されている一軒の内部を見せて頂きました。
建築史家の石川佑一さんと持ち主の谷川次郎さんとのダブル解説です。
吉田山の東側の中腹に位置し、正面には如意ヶ嶽が見える絶好なロケーションです。
築100年近い住宅ですが、非常にしっかりと建てられいて、当時の状況を維持しながら住み続けられているです。
現在でも29軒中22軒が残存し、うち14軒が登録有形文化財や京都市の景観重要建造物や歴史的風致形成建造物に指定されています。
次に茶室・田舎亭(通常非公開)を見学します。
施主の谷川茂次郎(茂庵)は明治34年(1901)に谷川運送店を開業し、王子製紙の取次店になるどの事業で成功を収めます。
大阪朝日新聞創業者・村山龍平や王子製紙の藤原銀次郎など当時の数奇者との交流で茶の湯に親しみ裏千家今日庵に入門します。
贅を尽くした茶室だけに趣きがあります。
東側にはテラスが設けられ、月見や五山の送り火を楽しんだのでしょうか?
その他に待合、清閑亭(立礼席)、点心席(食堂)が現存しています。
最後は「茂庵」です。
かってはランチ営業をされていましたが、現在は喫茶営業のみされています。
この日はスペシャルツアーと言う事でかって提供されていたランチが提供されました。
献立は
えびだんごと冬瓜の煮物
夏野菜のあげびだし
枝豆の冷やし茶碗蒸し
プチトマトの甘酢漬け
トウモロコシとじゃこの塩麹ごはん
ミルクとほうじ茶の葛餅
で、京都の一般家庭で食べられている"おばんざい"です。
一階には、かって立礼席で使われたテーブルなどが大切に保管されています。