京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

當麻寺 通常拝観

2021年08月25日 08時19分00秒 | 日記
 奈良県葛城市にある當麻寺は推古天皇20年(612)に用明天皇の第三皇子麻呂子親王により創建された古刹です。







境内の東には立派な仁王門があり両側の仁王像が睨みを効かせています。
向かって右側の仁王像(上の写真)の頭部に蜂が巣を作っていて最近、除去された事が話題になっていました。






梵鐘(国宝)は白鳳時代の鋳造で日本最古のものです。


當麻寺の金堂です。
創建時には本堂でした。



金堂(重文)のご本尊・弥勒仏坐像(国宝・白鳳時代・塑像)です。

普通、弥勒さんは菩薩の姿をされていますが當麻寺の弥勒さんは如来の姿をされています。







弥勒さんをお守りしている四天王立像です。
多聞天は木造で鎌倉時代の像ですが、他の三体は白鳳時代の乾漆造りです。

法隆寺金堂の四天王立像の次に古い像で、髭をはやされていて異国情緒漂うお顔が特徴的です。
ちなみに次に古いのは東大寺戒壇院の四天王立像です。(戒壇院は現在、修復工事中で拝観できません。)



鎌倉時代に再建された講堂です。
創建時の講堂は平安時代治承の乱で平重衡による兵火により焼失しています。





ご本尊は丈六の阿弥陀如来坐像(平安時代・重文)です。


鎌倉時代の地蔵菩薩立像(重文)です。
ご本尊と同じくらいの像高の大きな地蔵菩薩です。


鎌倉時代の千手観音立像です。





天平時代創建の當麻寺の本堂(国宝)で、曼陀羅堂とも呼ばれています。
内陣は創建当時の姿をとどめています。


現在は室町時代の文亀本當麻曼陀羅(重文)が掛けられています。
本物の當麻曼陀羅(国宝)は中将姫が蓮糸を染めて一夜にして織り上げたと言う伝説が残る曼陀羅で滅多にお目にかかる事は無い国宝中の国宝です。

2013年に奈良国立博物館で開催された「特別展 當麻寺」で公開されましたが黒く劣化が進んでいて内容の判別が困難な状況でした。



曼陀羅厨子(天平時代)、須弥壇(鎌倉時代)共に国宝で須弥壇の螺鈿細工の紋様が今も輝きを放っています。



金堂前にある日本最古、白鳳時代の石燈籠(重文)です。







上は西塔、下は東塔です。(共に国宝)
天平時代の創建時からのニ基の塔が唯一現存しているのはここ當麻寺だけです。

2010年の平城遷都1300年祭の記念事業で両塔の初層が初めて開扉され、鐘楼にも階段が設けられ間近で国宝の梵鐘を見学する事が出来ました。