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京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

法隆寺 聖徳太子御遺跡⑤

2021年05月08日 17時59分00秒 | 日記
 聖徳太子の1400年大御忌にあたる今年は太子ゆかりの寺院を巡っています。





奈良法隆寺は日本で最も有名な寺院と言っても過言ではない寺院です。

遥か遠く飛鳥時代の姿を現在に伝える世界最古の木造建築として知られ、姫路城と共に日本最初の世界文化遺産にも選定されています。

聖徳太子の父・用明天皇が自らのご病気の平癒を祈り、寺と仏像の造立を請願されましたが、その実現を見ないまま崩御されます。

後を継いだ推古天皇と聖徳太子は推古15年(607)に寺院とそのご本尊・薬師如来を造立されたのが法隆寺(当時は斑鳩寺と呼ばれていたようです。)のご由緒です。

先ずは西院伽藍からです。
松並木の参道の先に室町時代再建の南大門があります。







次に法隆寺の正門にあたる中門があり、その周りは回廊で囲まれ金堂、五重塔を守っています。

中門は間口が4間でちょうど中心に柱があります。
太子の怨霊を封じ込めるためであるとか、色々な説があります。





国宝の五重塔です。
各層の屋根の漸減率が一定で姿の美しい塔です。



初層の四方には塑像による仏伝譚があり、特に北面の涅槃の塑像はリアリティに溢れています。





国宝の金堂です。
飛鳥時代特有の二重基壇の上に立ち、棰が一重で、その建築構造は中門、廻廊、五重塔と共通点のある飛鳥時代の様式を今に伝えています。
手前には遥拝石が残ります。



内部には有名なご本尊釈迦三尊像をはじめ、薬師如来像や四天王像など飛鳥仏がお祀りされています。





平安時代建立の大講堂です。
仏教の研鑽をしたり、法要に使われる建物で中には薬師三尊像と四天王像がお祀りされています。




鎌倉時代再建の上御堂です。
天武天皇の皇子・舎人親王の発願と伝わり、中には平安時代の釈迦三尊像と室町時代の四天王像がお祀りされています。







大法蔵院は法隆寺を代表する飛鳥時代の百済観音像をお祀りしている施設で平成10年に完成した新しい収蔵庫です。

飛鳥時代特有のすらりとしたお姿にアルカイックスマイルが印象的な美しい観音さまです。

その他にも歴史の教科書には必ず載っている玉虫厨子も展示されていて博物館の展示の様に四方から鑑賞出来るのがいいです。

推古天皇所持の仏殿と伝わり、その建築様式は金堂・五重塔・中門と同じだそうです。





西院伽藍を離れ、東院伽藍へ。
ちょうど夢殿の開扉期間で、聖徳太子の等身大の御像と伝わる救世観音像にお祀りが出来ました。

長らく秘仏とされてきたので金色の色彩が眩いばかりです。

開扉すると祟りがあると伝わるこの像をはじめて見たフェノロサや岡倉天心はその美しさにさぞ驚かれた事でしょう。









最後は絵殿と伝法堂です。
前者は鎌倉時代健保7年(1219)の再建で、内部には「聖徳太子絵伝」が納められていましたが、廃仏毀釈で疲弊していた法隆寺が明治時代に皇室に献上され、今は御物となっています。





次に中宮寺へと向かいます。