京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

奈良国立博物館「毘沙門天」北方鎮護のカミ

2020年02月07日 09時02分00秒 | 日記
 2月4日は奈良からスタートです。今日から開催される奈良国立博物館での特別展「毘沙門天」に行ってきました。




四天王は仏教界の聖地須弥山の四方におられ、仏教界や仏法を守るカミです。
そのうち北方を守るのが多聞天です。単独でお祀りされる際には毘沙門天としてお祀りされ、日本では七福神の一つとして信仰されています。
元は古代インドのカミ、バイシュラバナで中国で仏教に取り込まれ"強いカミ"になったと思われます。





パンフレットの表紙には国宝の鞍馬寺毘沙門天立像(平安時代)です。左手を額にかざし北方から平安京のある南方を睨むお姿は勇ましく、いかにも北方のカミを感じます。
向かって右には毘沙門天の奥様の吉祥天、左にはおふたりのお子様善膩師童子(ぜんにしどうじ)の三尊形式でお祀りされています。
ただし、毘沙門天の左手については後補の可能性もあり再考の余地があるそうです。

高知県雪渓寺の毘沙門天立像は鎌倉時代の運慶の長子湛慶の作で腕が失われているのは残念ですが均整のとれた凛々しさを感じます。






上の写真右側の国宝・兜跋(とばつ)毘沙門天は有名ですね!
平安京朱雀大路の南端にあった羅城門に安置されていたと伝わり、中国唐時代の優れた仏像で唐時代の現存している木彫像の中で最大規模だそうです。現在、東寺に伝わります。

日本でも多く模刻され、足元を支える地天女とニ鬼も特長です。



福岡・観世音寺に伝わる毘沙門天立像で東寺の兜跋毘沙門天立像と同じく地天女と2体の鬼が支えていますが1体は後方に隠れています。
 国宝2件、重要文化財18件の展示は凄い迫力感があります。
  



1年前に頒布されていたパンフレットです。
この時点では、国宝の2体の毘沙門天の出品はまだ決まっていなかったのでしょうか?

やはり東寺の兜跋毘沙門天と鞍馬寺の毘沙門天が加わると俄然注目度が違いますね。

"関西に春を呼ぶ"と言われる東大寺お水取りの特別展も同時開催されています。