半導体企業サムコが大量の従業員削減に踏み切りました。
県内に進出しているサンヨーやパナソニックなど電気関係だけでなく自動車部品会社も相次いで撤退を実施しまたは撤退を表明しています。
企業進出撤退によって私たちの暮らしにどういう影響があるかサムコの例で検証してみました。
サムコの伊万里進出は、多くの雇用が見込まれるとして県、伊万里市はサムコのためだけに工業用水の建設をおこないました。
その費用は、当初150億円の建設予定でしたが、設計ミスでさらに20億円の追加に変更されました。
くわえて、生産コストを下回る価格でサムコに供給するという「出血サービス」をしています。
伊万里市は、経営が赤字ということで法人税も入ってこない一方、その償還に追われて市の財政は逼迫しています。
そのために、佐賀県が実施している「住宅リフォーム制度」に、県内の多くが自治体独自の補助をしていますが伊万里市は実施していません。
その結果、県の制度だけになるために、伊万里での住宅リフォーム工事は市外の業者が請け負う割合が高くなっています。
独自の補助を実施している唐津市では、工事のほとんどが市内業者で占められているのと対照的です。
「企業誘致で地域の雇用拡大」という神話が崩れつつある実態です。
やっぱり、地道に地場産業である農業や地域特性を生かした産業の振興が必要です。