茨城県は19日、鉾田市で栽培された米の収穫前の予備調査を行った結果、玄米から微量の放射性セシウムが検出されたと発表しました。
福島第1原発事故後、米から放射性物質が検出されたのは全国で初めてです。
鉾田市は、福島原発から150キロも離れています。
微量とはいえ放射性物質が検出されたことで、春の葉物野菜に続いてこれから収穫期に入る米やサツマイモなど秋野菜への風評被害の再燃を懸念されます。
150キロ離れた登米市で収穫された稲わらを食べた肉牛が汚染されていたことが判明し、その収束も終わっていません。
このように、原子力発電所の重大事故は、距離的にも広大な地域に影響を及ぼすことを証明しています。
原発周辺だけでなく、40~50キロ離れている飯舘村でも、ふるさとへ何時帰れるかわからないまま「全町民・全村民が避難」しています。
住民は、危険が去るのを息をひそめて待って暮らしているいます。
原発の重大事故は、社会的にも時間的にも取り返しのつかないことを事実をもって国民に示してくれました。
いまこそ、「期日を決めて撤退」することしか原発の危険から住民を守ることができません。
そもそも、人類は原発をコントロールできないのですから。