三つの重大問題③ 集団的自衛権で武力行使
安倍政権の戦争法案では、日本がどの国からも攻撃を受けていないのに、集団的自衛権を行使して自衛隊が世界中で、米軍の戦争に参加する危険があります。
集団的自衛権とは、自分の国が攻撃されたわけでもないのに、他国が起こした戦争に武力行使を持って参加することです。
過去に集団的自衛権が行使された実例は、米国によるベトナム戦争や旧ソ連によるアフガン侵攻など、中小国家への干渉戦争の口実として行使されてきました。
名前に「自衛」とついていますが、その実態は「自衛」とは程遠いものです。
これまでの日本政府は、この集団的自衛権の行使は「憲法上、許されない」と言ってきました。ところが安倍政権は昨年7月の「閣議決定」で、他国に対する武力攻撃でも「日本の存立が脅かされた」と政府が判断すれば集団的自衛権を行使できるようにしてしまいました。
政府や自公両党は、集団的自衛権の行使は限定的だと言います。
しかし、どんな事態が「存立の危機」になるのかを判断するのは時の政府。
安倍首相は国会答弁で、米国が一方的に他国を攻撃する先制攻撃の戦争も「存立危機」事態だとして、武力行使が「ありうる」と答えています。
米国は政権が代わっても一貫して先制攻撃の選択肢を維持している国。
米国が引き起こした無法な侵略戦争に、日本の「存立危機」だといって、引きずり込まれる可能性が高くなります。