当研究所は最近、「フクシマ後の世界の原子力」という研究報告を出しました。そこで特徴の一つとして挙げているのは、福島事故以前に世界の原子力発電が明白な衰退期にあることです。
この15年間、風力、太陽光など自然エネルギーによる発電の伸びが、原発の伸びをずっと上回っています。原発がこの間ほとんど伸びていないのに対し、風力・太陽光発電は急速な伸びを示しています。理由は明瞭です。原発が計画から完成まで10年単位の年月と巨額の投資が必要なのに対し、自然エネルギーは、より安価でより短期間に建設できるからです。
象徴的なのは08年で、新規の原発建設開始がゼロとなりました。世界的景気後退の影響があり、投資が手控えられたとみられます。より安価という点では自然エネルギーとともに天然ガス発電への移行も進んでいます。
原発は、地元との調整による設計変更や長期にわたる工事のため、1時間あたり1キロワットを発電する経費が、計画段階と比べ6~7倍にもなるという試算があります。
09年には世界全体の原発による発電量は前年より2%減少しました。これは4年連続での減少です。10年には、ついに自然エネルギーによる発電量が初めて原発を上回りました。
福島事故は、原発の安全性、安全管理に対する世界の見方を非常に厳しいものとしました。老朽化した原発の安全性の再点検が必要であり、事故を起こした場合の補償問題もあります。原発はリスクが大きすぎ、民間保険会社は引き受けてがありません。
米国は104基の原発を抱える世界最大の原発国ですが、今すべての原発で、大規模災害に対応できるのかの再検討が進んでいます。
79年のスリーマイル島、86年の旧ソ連チェルノブイリと大きな原発事故があり、01年の同時テロ後はテロリストの攻撃から原発をどう守るかが課題となっています。その上に今回の福島事故です。大きな災害を経て、原発の安全性、老朽化した原子炉の存立の是非が世界中で問われています。
カリフォルニア州サクラメントでは、住民投票で原発をやめ、いま、太陽光発電へと転換しました。貴重な成功例です。
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