かえるネット木津川南

大阪市南西部で活動する日本共産党の青年後援会のブログです。

前府知事の嘘 大阪府・大阪市の本当の資産

2011-11-26 18:39:41 | 橋下&大阪維新の会
大阪府・大阪市の本当の資産

 

今現在、大阪市の借金である市債は減少していて、逆に大阪府の借金である負債は増加しています。2004年から2010年の間に、大阪市は3944億円の借金を減らし、大阪府では同じ期間に4179億円の借金を増やしています。

 

 黒字のはずの大阪府の財政で、なぜ、借金が増えているのでしょうか?

 

これは「臨時財政対策債」の発行が増えているからです。

 

「臨時財政対策債」とは地方交付税(所得税・法人税・酒税・消費税・たばこ税の一定割合があてられる)が不足する場合に、国だけが借金をするのではなく、その不足分の半分を地方が借金するときに発行されるものです。この「臨時財政対策債」の償還は、国からの地方交付税として交付されることでおこなわれるとされています。

 

しかし、借金は借金です。しかも、大阪市の市債残高にも「臨時財政対策債」は含まれています。

 

大阪市の臨時財政対策債は2009年度は398億円、2010年度は642億円。大阪府の臨時財政対策債は2009年度は1607億円、2010年度は3200億円になります。府・市ともに臨時財政対策債を増やしていますが、それでも大阪市の市債残高は減っています。

 

また、実質的な公債費(地方債の元利償還金)が財政に及ぼす負担の指標である「実質公債比率」では、大阪府は17.2%で都道府県の平均の13%を上回り、反対に大阪市は10.4%で19の政令指定都市の中で4番目に低い状況(公務員数でよく比較される横浜市は20.2%)です。

 

「実質公債費率で18%以上になる自治体は、地方債を発行するのに国の許可が必要になる。さらに25%以上になると単独事業のために地方債を発行できなくなる」仕組みになっています。

 

大阪市と大阪府の財政状況を比較すると、前府知事・維新の会が批判するほど大阪市の財政状況は危機的なものではなく、逆に大阪府の財政状況は前府知事・維新の会が実績として誇るほど改善されたとは言い難い状況にあります。

 

前府知事・維新の会が掲げる大阪都構想の狙いは、大阪市をつぶし、その市域を大阪都とその下の特別自治区にすることによって、大阪市の持つ大きな財源と市営地下鉄(日本で2番目の規模)をはじめとする資産を、前府知事の言葉どおり「むしり取る」ことです。

 

彼らが演説や宣伝で特別区の「区長を選べること」を強調し、その財源配分については明確にしていないことは、ここから目をそらせるためのごまかしに過ぎません。

 

 大阪都構想の先にあるのは彼らの言う「一人の指揮官」による「独裁的な」自治体運営です。