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森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

約8年 その2

2022-03-21 18:20:15 | ランダム自分史

約8年 その1」の続きです。

 

私のお母さんは、私たちを愛だけで育てた。

そう私が言うと、時に人は誤解して、「素敵なお母さんですね。」などと言われることがありました。

いや、素敵なのはこの私の言い方でしょう。

子供を「愛だけ」で育てられるわけがないのです。

だけど、私たちはまぁまぁいい子に育ちましたよ。よくよく考えるとお母さんの愛には、本当は凄く助けられてましたから。

よくよく考えないと分からないのかと言う所ですが、てんこ盛りで母と娘の話、私には言いたい事がたくさんありますよ。でもそれはまた別のお話。

 

とりあえず「愛だけ」の母には、子供に対する気持ち的配慮というものがなかったような気がします。

でも昔のお母さんの半分ぐらいはこんなものだったと大目に見て、私はそう思いたいです。

「お前なんか、橋の下から拾って来た。」などと言う、訳の分からない言葉が流布していた昔、その言葉を聞いたことがある人は結構いるんじゃないかしら。

こんな言葉で平気で言っちゃうグループの人の中に母は入っていました。

 

その母が、面白おかしく楽しげに話す、私が生まれて来た時の話・・・・・

「お姉ちゃんが生まれた時、パパは嬉しくて、毎日毎日仕事が終わると飛んで帰って来たの。でも花ちゃんの時は、お産婆さんが『お姫様ですよ。』といった途端にガッカリしちゃって、毎晩帰って来るのが遅くなっちゃった。」

それを本当に楽しげに話すんです。きっと母にとっては、「まったく~」という面白い想い出なんでしょうね。

吃驚しちゃうでしょう。

でもこの時、私にもその話は面白く感じていたんです。だって、母が楽しげに話すし、それよりも現実的に、自分のポジションが如何に快適なものなのかが分かりかけてきた頃だったからだと思います。

お姉ちゃんがいて、私が二人姉妹の末っ子で、そして母は私たち二人にいつも可愛らしい服をお揃いで着せていました。

良く家族四人で出掛けていました。

疲れたと言うと、父がおぶってくれました。

私は、少々の我儘も許されるチヤホヤされるプリンセスだったのです。

 

でもそれは、スノウさんが生まれたあの日の朝まででした。

妹は生まれた時から、それはそれは可愛らしい顔をしていました。それがちょっと嬉しかったと思います。

だけどそれもすぐにあまり嬉しくなくなりました。

どんなことがあったのかなんて、詳しくは書かない事ですが、下の子供が生まれたらと言うよくある話です。

 

早くに結婚した父と母は、今思えば、若く精神的には子供だったのだと思います。

新しい可愛らしい子供に両親は夢中になりました。彼女が新プリンセスです。

私は居心地のいいお城から放り出された惨めな子供に成り下がってしまいました。

 

そうなってくると、蘇ってくる私が生まれた時の父の話。

「ガッカリして、毎晩遅くに帰って来ていた。」

いつも何かに飢えていた・・・・・。

 

だけどね、こんな話、実は昔はざらでしょ。

別に父と母が特別に愚かだったわけじゃないし、と言うよりも、これは人類の、いや、別にいきなり大きく出たわけじゃなくて、真実だから言うのだけれど、これは人類の普遍のテーマなんですよね。

「エデンの東」、映画を見て号泣し、また本を読んで滂沱の涙を流しました。

別にクリスチャンではないけれど、アベルとカインの話は胸に突き刺さります。

 

確かに子供の頃は惨めな自分を感じていたけれど、今思えば、その時の欠落感が今の私の感性を作り出し、知識をかき集めたのかと思ったら、必要な時代だったかもしれません。

でもそれは、今だからそう思えるのです。

 

私とスノウさんの姉妹としての出会いは、ベストとは言えなかったと思います。

 

また不定期に続きます。

トップ画像は3月20日の日の朝のスカイツリーです。

 

 

※ アクションボタンやコメント欄を閉じているので、なにげにランキングに入る数で励まされています。よろしかったら押してくださると嬉しく思います。

 

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鎌倉殿の13人 第11回「許されざる嘘」

2022-03-21 11:08:29 | ドラマ (大河)

かなり覚悟はしていました。この時代のドラマを見る事を。

漫画で「吾妻鏡」を読んでからも、思っていた以上の厳しさになる事も分かっていました。

だけどこの11回、かなり厳しかったです。

 

戦の天才である義経。

かなり私の中ではヒーローであったけれど、今までのイメージを覆していく鎌倉殿の義経。

だけど私が好きなエピソードナンバー1である一の谷の「鹿も四足馬も四足」と言って平家の背後の崖からドドドと落ちて攻めていくなんて、あのくらいの狂気を持ち合わせていないと出来ない事だったのかもしれないと、先週までで、自分の中で折り合いをつけていたのでした。

ところがですよ、今回の義経は完全なデープダークキャラ。

しかしこの先の彼の運命を語っていくには大事な伏線だと思います。

 

幼くして家族と引き離された義経にとって、欲しいものは愛の独占だったのかなと思うのです。

義経は凄いね。義経が頼りになるね。義経、義経、義経・・・・・

そう彼は兄に言って欲しいのかもしれません。

それを阻みそうな義円の存在が、彼は疎ましく感じていたのでしょう。

彼の心無い嘘に依って、義円は戦場に行ってしまいます。そして帰らぬ人に・・・・

好きだったのになぁ、彼。しかも恐ろしい死に方で、可哀想すぎる。

でも義経の悪行は目撃者ありで、すぐにバレてホッとしました。

「心を育てよ。」と頼朝は言いましたが、その時彼は余計な一言を言ってしまいましたよね。

例え、それが今の時点の考えの一部であって、けっして嘘ではないにしても「息子とも思っている。」と。

確認しないと、もう分からなくなってしまいましたが、はっきりと後継者という言葉を言ってしまいましたか?

政子にだけ言ったのでしたっけ ?

 

叱られ、しょんぼりした顔をしていましたが、心の中では、彼はちょっと嬉しかったのではないでしょうか。

 

だから・・・・・・

政子が懐妊して、次はお世継ぎが生まれるといいなと他の家臣に言われると、「ハイ」と心無い返事。こういう時義経はいつも能面のような顔をする・・・・・。

 

そしてその子供が男子になるか否かは大問題。

「懐妊した時、女性が険しい顔をしていると男子」「険しい顔だ、政子。」と言われて、険しい顔の夜叉顔を作る政子に、本当に癒されました。

夜叉顔で癒される !?   (笑)

ホッとする。このコメディ部分に。

 

あっ、そうそう。あまりにも義経のインパクトが強すぎて、そこから書き始めちゃったけれど、冒頭のアバンで振られて壮大な曲がかかる義時の大失恋シーンの小栗さんの顔の崩れ方が絶妙で、笑いつつ、小栗旬氏の好き度が上がりました。

ありがとう、君がいて良かったよ。ホッとするよ~。

彼は純粋に、頼朝が恩赦を与え、我らがじっちゃんに平穏な隠居生活が訪れると信じていたのでしょう。

だけど登場人物に彼の名前が現れるだけで、視聴者が震えると言う善児が再び登場してきて、すっかり丸くなり穏やかになり子供二人と穏やかに暮らす夢を見ている伊東の前に現れて、彼が嬉しそうに

「善児じゃないか。生きていたのか。」と言ったその次のシーンは・・・・

 

前回もぎゅうぎゅう詰まってると書きましたが、今回もそう。

だって清盛の死があったんですよ。

清盛の最後の言葉が、その後の平氏を縛り、その後の運命を決めたと言っていいのでは。なんか秀吉亡き後の豊臣の最後を思い出してしまう私。

 

何に照準を合わせて生きるのかって、大事な事ですよね。

 

ブログの感想もそうかも。こんなにぎゅうぎゅう詰まっていては、何かを捨てて(義村、可愛いとか)、何かを選択して書くべきなのでしょう。

それでもあとちょっとだけ。

夫殿が怒っていました。全成のくだらない諌言に、伊藤のじっ様が死ななくちゃならなかったと。

でも私、

「そうかしら。彼は自分の孫たちを殺した。それを命じた男に今度は自分が殺される。因果応報ってこういう事を言うんじゃないの。」と冷たい・・・。

なぜ彼が穏やかな老後を過ごせるなどと思う ?

それこそ甘い夢なんじゃ ?

気の毒なのは息子よねとは思うが、black kiriyも思わず登場してしまう今回の大河なのでした。

 

もう視聴、テキトーにしておこうかなと思ったりもしてしまったのですが、なんといっても次回が「亀の前事件」なんだものね。

そりゃ、見ないわけにはいかないよね。

だけどこれもさぁ、女たちの戦いだけじゃない所がさぁ・・・・

 

ちょっと、政子の般若顔レベルなんで、一応自分的にはホッとする過去記事リンクしておきます。ホッとなさりたい方は、是非お読みください^^

→「鹿も四足、馬も四足」

 

 

 

 

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