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森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

麒麟がくる第十九回「信長を暗殺せよ」

2020-05-25 02:59:30 | ドラマ (大河)

土田御膳が泣いている。

愛する息子、信勝の亡骸の前で。

当たり前よね。息子なんだから。

ああ、何で。今日の朝までこんなことになるなんて思わなかったのに。なんで、どうして。

そんな事を思って泣いていたのかな。

信長と向き合う土田御膳。

「母上、申し訳ありません。」

そう言いながら、信長は母にも本音で迫っていく。

同じ息子でありながら、なぜ母は私を遠ざけたのだと。

「幼き時から、いつも私の大事なものを奪い続けた。可愛がっていた小鳥を殺し、茶器を壊し・・・、

信勝はいつも私の心を癒してくれた。」

 

だってさ、皆さん。

あなた様が元凶よね。

そう思われた普通のお母さまたち、多数いらっしゃいませんでしたか。

男の子って破壊神の弟子みたいな子もいるじゃない。

信長って、ある種の破滅型天才で、今の世の中だったら多動性の学習障がい児とか言われるものだったかもしれないかも。

だけど土田御膳、母になる覚悟とか無かったのか。

 

この部分、確かアバンよね。

だけど物凄く心を持って行かれました。

なぜなら私も二人の男の子の母だから。

「そなたはまたも私の大事なものを奪ったのじゃ。弟を殺しただけでなくこの母も殺したのだ。」

とか言っていたように思うけれど、このシーンは、確かに信長が信勝を再び許し、そして今度こそ真の兄弟になって行くかもしれないと言う可能性に掛けると言う選択肢は確かにあった。だけど、たいがいはどちらかが死ぬと言う二者選択だったように思う。

もしも信長が見舞いの水を飲み死んだとしたら、土田御膳は何と言ったのだろうか。

あれっ ?

頭の中で、何か違ったドラマのセリフが鳴り響く。

「お前が死ねば良かったのよ。」

何だっけ、これは。

だけど信長を責める土田御膳の長きセリフは、言い換えればこれにあたるじゃないのか。

 

恐ろしいな。

「父を亡くし弟を殺め、母をも失ってしまった。」

寂しそうに呟く信長に、帰蝶は(あの金魚の前にずっといたのかしら?)優しくそっと微笑むのでした。

良かったね、帰蝶が居てくれて。私は本当に心からそう思ったのでした。

 

終り。

 

じゃないですよね。

と言うわけで本編の感想ですが、寂しい人が二人出てきました。

ひとりは京に戻って来た足利義輝。京から離れていた年月と実際に何の力を持っていないと言う現実が、彼から夢や希望を奪ってしまったのでしょうか。

覇気もなく、対今川の策として義輝を頼った信長に対して官位を与え、力のない将軍から与えられた官位が上位だから歯向かわないと言う理屈でしか答える事が出来ずに、彼を失望させるのでした。

 

その信長上洛のおり、斎藤義龍らからの信長暗殺計画が出ていると噂されていました。

それを松永を頼って回避させた光秀。この事はちゃんと信長に伝わったのかしら。

その松永が義龍のところにやって来た折り、義龍は光秀を呼びつけます。

 

「今度会ったら首を跳ねると言っていたのに、どうしたのだ。」と命を奪われるかもしれない相手の心配をする光秀。

義龍は、母を亡くし弟を殺し父を殺し、恐ろしさゆえなのか、今彼の周りにはイエスマンしかいなくなってしまったと嘆きます。

「悔いているのか。」との問いに、

「悔いている・・・・・」「と答えたら、戻って来てくれるのか。」と彼は言うのですが、彼は悔いていたのだと思います。涙なく寂しさと悲しみを表現する伊藤さんが凄く好きです。

それでもお主にはつかぬと突っ張る光秀。

だけどその理由をちゃんと語ります。「大きな国」を作るため。美濃の国を大きく豊かにする夢を抱く義輝には着いて行かないと言う事なのですね。

本当に彼は光秀を慕っていたのではないかと思います。肉親の愛を切り捨てた後も、光秀にはいて貰いたかったのでしょう。信長に帰蝶がいたように。

光秀が席を立って行く時、私は思わず先走って「さらば友よ。」と言ってしまいました。すると義龍も「さらば、もう会う事もないだろう。」と言いました。

本当に「さらば」と言う言葉がぴったりのシーンでしたね。

彼は2年後に病死だとナレ死。でも血を見過ぎたと疲れた顔をしていた彼には、その死が相応しいような気がしてしまったのでした。

 

なんだか今回は短い時間にいろいろな事が詰まっていて、あっという間に終わったようにも感じたし、意外と長くにも感じました。

越前での浪人生活は、イイ感じでしたね。塾を開き子供たちに読み書きと礼儀を教える。繁盛しているようですし、そして熙子はご懐妊。その喜ぶ姿が微笑ましかったです。

 

と言うわけで、また次回も楽しみです。

 

 

 

 

 

コメント (2)
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