梅が咲いたら春なのだって思いたいー。
昨日26日はまさに春のような陽気で、ちょっと動くと汗ばむほどでした。
梅の花はまさに見頃。
日陰にあるものは少々遅咲き。
昔、縦に花を並べたデザインの便箋を持っていたような気がします。まさに上のようなものからヒントを得たような図案でした。梅の花は可愛いな。
だけど梅の花って群れてないと、どんなに満開でもちょっと寂しいような気がしてしまうのです。
朝ドラの「ごちそうさん」で、ヒロインには食べ物の声が聞こえるという設定。
妄想癖のある私は、梅林の中に立つと木々の声が聞こえてくるような気がするのです。
いやいや、あくまでも「ような」ですよ。
本当には聞こえてはきませんから。
ああ、でも比喩表現として「聞こえてくるのです。」と書いても、別に病院に行ったほうがいいと言うようなわけではないのですよね。
って横道逸れるのが、私の悪い癖。
話を元に戻すと、声が聞こえてくるような気がするのは、梅林の中に立った時だけ。
それって、黒澤明の「夢」という映画の影響なんじゃないかと思うのです。その映画の中に出てくるのは桃の林だったかも知れません。だけど切り倒されることが分かっている木々たちが「おーい」「おーい」と呼びかけてきて・・・・・
それでどうなっちゃったのかは忘れちゃった・・・・
でも凄く明るく「おーい」「おーい」と呼びかけてくるんです。
「ありがとう」「ありがとう」だったかな・・・・記憶はかなり曖昧です。
それでもその映画の影響だと思う・・・・・。
私が梅の花に心惹かれるようになったのは、結婚して今のところに住むようになってからなんです。横浜の実家の周辺には梅の木自体をあまり見かけませんでした。だけどこの町に住んでみると、あっちにもこっちにも梅林があって、春になると心がときめきました。でもいつの間にかみんな消えてしまい宅地になったりお店が出来ていたり。
―やっぱり何かが聞こえてくるような気がする、梅林。
そう言えば「源氏物語」の中に秋好中宮って出てくるじゃない?
その名にちなんで、彼女の部屋の側面の庭は秋の庭にし、春を愛する紫の上の庭は春メインの庭にしたのですよね。でも前に漠然と、そんなこと言ったって、春に庭が綺麗なら、秋だってそこそこ綺麗になっちゃうじゃないと思ってたような気がします。
でもふと今日それを思い出し、その時代の春メインの庭と言っても、それは桜じゃなくて梅であり、秋に紅葉を楽しませてはくれなかったのかと思いました。
だけど、ちょっと他のことで検索していたら、平安時代辺りから、花と言ったらやっぱり桜を指すという文を見つけて、どのような庭だったんだろうかと、また漠然に思ってみたりしたのです。
やはり紅梅白梅は欠かせないアイテム、もしくはメインであったかもと思います。
じゃあ、たまにはいにしえ人にでもなった気分で、梅の花を見てみる?
って、言うとやっぱり思い出しちゃうのはあれでしょうか。。
「東風吹かば思い起こせよ梅の花 主なしとて春を忘るな」
うん、ヤッパし、梅が咲いたら春なんだ―。