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森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「坂道のアポロン」を読みました。

2020-04-09 02:43:52 | 漫画・マンガ・まんが

 

3月に病院に行った時に、あまりにも待ち時間が長いので、その時間を利用して今年の目標を立てました。

その中の一つに決めたのが、「漫画を100冊読む」だったのですが、これはやりだしてみたらあっという間に目標を達成してしまいそうなので、「200冊読む」に変更したところです。

ここで「何だ漫画か。」と思われた方もいるかと思いますが、たぶん私の予想では、そう思われた方は、私より5歳くらい年上なのではないかと思うのです。この日本が世界に誇れる文化にも、受け入られ定着するまでの歴史がありますから。

確かに一旦読み出すと、漫画は読みやすいと思うのです。

だけど一年ぐらい前だったか、自分の事ですが気が付いてしまったのです。

新しいものを受け入れる力の減少に。

月刊フラワーズを買っても「ポーの一族」の一作品だけしか読む気が起きないのは、それが理由だったような気がしたのです。

また普通の小説を読む方が、最初に読み始めるとっかかりが楽と言う感じもしました。

これも「老い」の一種かなと思うと、逆らってみたくなるじゃないですか。

と言うわけで、今年の目標の一つはそれに決まったのでした。

 

それにラッタさんが置いて行った本箱にぎゅうぎゅうに入れられた漫画たちの事も気になっていたのです。そのうち、もしかしたら処分する日が来るかもしれない(たぶんしない)本たち。読まないで処分するなんて、勿体ないじゃないですか。

と言うわけで、マンガ読んでいます。

 

※     ※

この「坂道のアポロン」の本には「アニメ化決定」の帯が付いていました。帯は外さず読むのも習慣になっています。と言ってもこの作品の連載は2007年でアニメが放送されたのは2012年なんです。

だけど途中から、その帯が気になりました。

なぜならこれは西見薫、川渕千太郎、迎律子と言う高校生たちの、ジャズを通しての青春ドラマだったから。当たり前の事ですが、漫画には音がありません。読み手の知識によってふり幅が違うと思われる想像力が、描き手の描く力に呼応してその音を生み出していくのだと思います。だけどそれがアニメや実写化だと、作り手がまたその音楽の調べも用意してくれるわけですよね。

物語に感情移入してくると、漫画も良いけどアニメも気になるなぁと思いますよね。

読み終わってから、ちょっと調べてみたら映画化もされていて、両方ともAmazonプライムで見る事が出来るので、更に楽しもうと思いました。

 

ネタバレなしの感想ですが、青春ドラマの王道だと思いました。三角関係の三角が多し。しかも頂点がAからBに移動するがための複雑さがありと言うところでしょうか。

しかし西見薫。学年トップの秀才で将来は医者。そして顔も綺麗でピアノを弾くって、なんとなく少女漫画の王道とも言えるような気がしました。だけど、そう書いてから気が付いたのですが、「心の傷を癒すということ」の安先生はまさにこれでしたよね。

ネタバレなしでと言うと難しいですが、千太郎のラストエピソードは、「泣くな、パリっ子」方式だなと思った次第。

両方とも読んだ人には分かると思います(^_^;)

だけどちゃんと皆の成長ドラマとしてしっかりと描かれていて、微笑ましくも感じ好きだなと思いました。

 

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「キャットニップ」3

2019-11-17 17:53:03 | 漫画・マンガ・まんが

トップ画像は我が家のやんちゃ姫あんずさん。まだ小さいと思っていましたが、2015年生まれであっという間に4歳です。

 

そして、こちらはももちゃんです。ももちゃんは2010年生まれでいつの間にやら9歳です。

10月の終わりから二匹揃って下痢などをするようになって、ちょっと憂鬱な10日間ほどを過ごしていましたが、何とかホッとできる日常が戻ってきました。10日間のニャンコ顛末記はそれなりにあるのですが、2匹が元気になった途端、なんだかもうあまり覚えていないような気がします。とりあえずはももちゃんが入る大きなキャリーケースを、夫殿が有給休暇を取って買いに行き、今はそれがリビングに2個デンデンと置いてあるという状態でしょうか。

だけど、考えてみたら9年と4年、病気知らずで来てくれたことに本当に感謝したいです。

ニャンコ1匹、下痢が続いても本当に気持ちが暗くなります。

9歳なんて、まだまだ若い。まだまだ生きると私は思っているのですが、11月14日に読んだ「キャットニップ」を読むと、8歳で急速に老いて行く猫や、20年生きてそして静かに去って逝く猫の話に、胸がザワザワします。

 

多頭飼いの大島さんはいったい何匹の猫たちを見送ってきたというのでしょう。

「キャットニップ」は、ずっと彼女が描き続けてきたサバシリーズやグーグーシリーズの、彼女自身の日常と猫のいる生活と言うテーマではなく、ひたすら猫たちへのレクイエムだと私には感じるのです。

だから泣きます !!

そして泣けます !!

老いた猫たちとの別れや、過酷な外猫さんたちの運命にも。

 

猫のいる生活は豊かな生活だと思います。ただそこに居てくれるだけで、思わず微笑んだり幸せな気持ちになれるからです。だけどその幸せは、いつか来る別れの悲しみと言う逃れる事の出来ない約束をしているからなんですよね。

長く長く生きてねと、我が家のニャンズを思わず抱きしめたくなる1冊です。

もちろん猫を飼っていない人たちにも、この地上で生きていく仲間として、猫たちに愛を感じるような1冊だと思います。

・・・・

キャットニップ (3)
大島 弓子
小学館

・・・・

関連記事 : 「キャットニップ

「キャットニップ2」と「なのはな」

「グーグーだって猫である」

グーグーだって猫である〈5〉〈6〉

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オープンキャンパス「萩尾望都 特別講演」その2

2019-07-18 02:29:21 | 漫画・マンガ・まんが

・「オープンキャンパス2019「萩尾望都特別講演」」の続きです。

トップ画像は、受付で頂いた「ポーの一族展」のチラシです。ちょうど私の前で、チラシ以外にもう一枚配布していた割引券か何かが無くなってしまってがっかりしました。その割引券は、普通のチケットサイズ。栞になりますよね。

今日、セブンイレブンで、「ポーの一族展」の前売りチケットをゲットしてきました。でもセブンからのチケットは味気ないですものね。欲しかったな、あれ・・・・・。

(って、「あなたお幾つ?」って、今自分で思いました (^_^;))

あっ、そうそう。「ポーの一族展」は前売りだと700円で、当日券よりは300円もお安いの。

会場ではちょっとお買い物をしたいと思っているので、この300円安は嬉しいです。

 

と言うわけで、昨日のお話の続きを始めますね。

まず先に、ひとつ前の記事に書いた「眠れない一族」の事ですが、これはSFとかの話ではありませんでした。

 

眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎
柴田 裕之
紀伊國屋書店

 

「眠れない一族」の事を検索すると、なんと上記の本の事ばかりでなく「ポーの一族」のwikipediaも出て来て、オットマーの説明に「眠れない病気」の事が出て来ていて、そこから「致死性家族性不眠症」のページに飛ぶのです。

単なる物語の設定のように見えていても、多くの本を読んで得た知識から、それが構築されているかと思うと、またまた凄いなぁと思ってしまうのですよね。

 

なんかいろいろな事に共鳴させて頂いたり、また新しく学ぶことが出来たり・・・・・

 

学ぶと言えばですが、

大英博物館のZONE2「過去から学ぶ」には浮世絵が展示されているのだとか。萩尾先生自身も、浮世絵からは大いに影響されたと言っていました。

北斎の「神奈川沖浪裏」

「尾州不二見原」

この構図とか躍動感とか、高校の時から嵌って何度も見たと言っていたような気がします。←なんだか曖昧な感じですが、そう遠く離れたような発言ではないと思います(^_^;)

私も北斎は好きですが、高校の頃にその良さなんか、何にも分からなかったです^^;

それでも嬉しかったのは、ここで暁斎の絵が取り上げられたことなんです。暁斎、大好き !

「新富座妖怪引幕」

この絵の事は、持ち主の美術館のサイトの記事があるのでお読みくださればと思います。

・《【お知らせ】河鍋暁斎画 新富座妖怪引幕 大英博物館展覧会『マンガ展』へ出品協力》

これの持ち主って、「早稲田大学演劇博物館」なんですね。何かいろいろな所があるんだなと、横道逸れて、今しみじみとサイト内をウロウロとしてしまいました。

 

学ぶと言えばもうひとつ、

「春の夢」の舞台にもなった「アングルシー島」。

私は場所なんかちっとも確認しなかったです。でもこの場所、凄く良く考えられているのですよね。

イギリスで5番目に大きい島なんですって。そんな島であの物語は展開したのですね。

意識しなければ知らない事はたくさんあるのだと知るのですね。

 

知らなかったと言えば、話題として取り上げられた作品で「進化論のガラパゴス」と言う旅行記は何処に載っているのかと調べたら、下に載せた本の巻末に載っているのだとか。

 

今朝子の晩ごはん (ポプラ文庫)
松井 今朝子
ポプラ社

 

流石に「ガラパゴスに行かれたことのある方 ?」と言う質問には誰の手もあがりませんでした。

行ってみたいなあと心の中で思ったら、きっとそう思った方もたくさんいて、そんな空気が伝わったのか、

「いきなりガラパゴスツアーが人気になるかも。」とみんなでニコニコと笑い合いました。

 

さてさて、またも深夜の限界時間が来てしまいました。

張り切ってメモをたくさんしてきたし、本当に中身の濃い1時間だったので、まだまだ書こうと思ったらたくさんあるのですが、だけどここからは本当にどこかで記事になるのを待つことにします。

または「ポーの一族展」のレポを書く時に、ちゃっかし織り込んだりしてね^^

流れにも沿ってないし、講演内容がさっぱり分からないと感じる方もいらっしゃると思いますが、この記事はちょっと枠外の補足を書いていたように思います。

 

と言うわけで、夜が明けたら、また楽しい一日が待っていますように。

 

 

 

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オープンキャンパス2019「萩尾望都特別講演」

2019-07-17 02:44:58 | 漫画・マンガ・まんが

7月15日、女子美術大学アート・デザイン表現学科主催・オープンキャンパス「萩尾望都先生 特別講演」に姉を誘って出掛けてまいりました。

チョーと言う言葉が付くくらい張り切って、メモをたくさん取って来ました。そして気合を入れてブログを書こうとしていたのですが、そんな気持ちばかりが走りすぎ、肉体の疲れと相まって撃沈しています。

そう言えば、小学館も取材に来ているとか言っていたような気がするので、そのうちにこれの記事も「月刊フラワーズ」か何かに掲載されるかもなと安易な気持ちに走り、ここではいつものように感じたことメインで書かせていただきます。

1時間と言う時間が、こんなにも中身の濃いものになるのかと、しみじみと感じた幸せな時間でした。

 

その日はずっと曇り空で、時々、もしかしたら降っているのかなと思うような空模様でした。(夜はかなりの大雨に)

それなのに一時晴れ間が見えたらしいです。それで

「流石、先生は晴れ女。」と言うような事をおっしゃられていましたね。

 

話題はやはり今は大英博物館で開催中の「まんが展」の事から始まりました。

「この中で行かれた方いらっしゃいますか。」の質問に、なんと会場からは数人の挙手があり、私は心の底から羨ましいなと思いました。

いきなり最後の質問コーナーでの話に飛びますが、ある女性が

「デビュー50周年記念『萩尾望都 ポーの一族展』特別企画「萩尾先生とまわるナイトミュージアム」の抽選に落ちた旨を言っていましたが、これは私も同じ事です。これはたった50名の狭き門だった抽選だったのです。無理と思っていましたが、落選してがっかりしました。だけどこの質問した人は、だから大英博物館に行く事にし、既に航空チケットを取ったと言っていました。

凄いなぁと思いました。

若いその方には、しがらみと言うモノがあまりないのかなと感じたりもしたのですが(妬みにあらず)、それでも「好き」が生み出すエネルギーと言うモノを感じました。

だけどこの質問コーナー、こんな風に自分の萩尾先生への愛を語るコーナーにもちょっとなっていたように思います。


「質問」と言われたら、これと言って思いつかない人も、愛を語れと言われたら、その会場に居た方全員が長々と語れたのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

そんな訳で(どういうわけか?)、どの人がどのような質問をしたのかは、その愛を語った部分のインパクトが強くて分からなくなってしまったのですが、みなさん良い質問をされていました。


その質問に対する萩尾先生のお答え。(答えから質問が分かると思います。)

・原画を(イベントなどに)提供する時は、主催者側にお任せする。

・大きな影響を受けた方は、やはり手塚治虫先生。テーマ性が強く、漫画でここまで描き込めるのかと心酔してた。

・配色は苦手。勢いで描いたり・・・・・

・「まんがABC」の単行本載録はないのかと言う質問には、不調な時に描いた作品で、今後もそれはないとの事。

 (と、言う事はこれは幻の作品になってしまう ? と、書くと、よからぬ人が見つけ出しどこかで高値で売ろうとしたりするのか?)

・「眠れない一族」は読んだ。(良い質問をしていただきました。要チェックです)。

・お答えを覚えていないのですが(フムフムと聞いていたからなのか)、「時代を感じて描いているか。」もなかなかの質問ですよね。


大英博物館の「マンガ展」に行った人には数名しか手は上がりませんでしたが、「芸術新潮」を買われた方と言う質問には、ほぼ会場全員に近い人の手が上がりました。

 

芸術新潮 2019年 07月号
新潮社
新潮社

この中の先生のアトリエの写真から、いくつかの面白い話が聞けました。

ここに置いてある彫像は何かとか、後ろに貼ってある絵は何かとか。

ここはもう少し詳しく書いておきたいところですが、何しろ今が深夜の限界時間。

なので、関連記事の様なものを後一回ぐらい書くかもしれません。

 

とにかくも、「山に行く」の中に収録されている「柳の木」という短編と、「半神」を解説を入れながら読み進めて頂きました。

なんと言う贅沢な事でしょう。

作者様の解説付き!!

 

この二作品は前から知っていて、読んだ時には家でもエーンエーンと泣いたけれど、困った事にこの会場でもポロポロと泣いてしまいました。でもそんな人は私だけではなかったのです。

・・・・

山へ行く (小学館文庫 はA 46)
萩尾 望都
小学館

 

・・・・・・

半神 (小学館文庫)
萩尾 望都
小学館

 

やはり書ききれないので、後一回続きます。

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ポーの一族ユニコーン(1)

2019-07-11 01:25:46 | 漫画・マンガ・まんが

・・・・・

ポーの一族 ユニコーン (1) (フラワーコミックススペシャル)
萩尾 望都
小学館

 

昨日、「ポーの一族「ユニコーン」」の記事がたくさん読まれたのは、きっと「ポーの一族ユニコーン」の発売日だったからですね。

感想は連載時に書いていますので、ここでは書きませんが、表紙を捲るとドキリとする巻頭カラーのエドガーに出会えます。

 

時間軸が前後するので、連載で間を空けて読んでいた時には、思わず前の号を引っ張り出してしまったこともありましたが、やはり続けて読むと伝わってくるものが違うような気がしました。

 

私的には短い記事ですが、明日は久しぶりに東京散歩に出掛けるので、もう寝なくちゃです。

 

・・・・・

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予約しました !

2019-06-24 23:50:15 | 漫画・マンガ・まんが

・・・・・

芸術新潮 2019年 07月号
新潮社
新潮社

 

明日発売の「芸術新潮」は、

『内容紹介

◆画業50周年記念 大特集◆
萩尾望都
少女マンガの神が語る、作画のひみつ

描きおろしの表紙でお届けする大特集。アトリエ訪問やロング・インタビュー、秘蔵のクロッキー帳から萩尾望都の創作の背景が明らかに! 萩尾ファンである小野不由美の特別寄稿も必読。

【巻頭グラフ】オール原画! 至福の名作劇場
【第1章】アトリエ訪問
【第2章】クロッキー帳はイメージの宝石箱
【第3章】特別インタビュー「少女マンガ」の向こうへ
【第4章】年代別にみる画風の変遷 軽やかに、しなやかに進化し続ける人
【第5章】タイプ別キャラクター名鑑
【第6章】幻の戯曲、ついに復刊! 抄録『斎王物語』
【現地レポート】モーさま、ロンドンをゆく
【特別寄稿】小野不由美「神域」』

↑ アマゾンのページから。

芸術新潮自体も好きですが、この特集は読むしかないでしょう。

明日は、お友達とランチでその後仕事で、本屋さんには行けそうもありません。明日ばかりか今週中には無理だと思います。

ゆえにポチリと予約しました。

先程予約を入れましたので、明日着くかは分からないのですが、それでも楽しみです

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「ポーの一族」秘密の花園 Vol.1

2019-05-29 00:40:15 | 漫画・マンガ・まんが

19世紀の終わり、エドガーとアランは二人だけで旅をしています。

《ネタバレしています。》

前回までの「ユニコーン」はバリーの本当の名前が分かったところまで。今回から新章突入で、なんと二人はアーサー卿の所に訪れるのです。

馬車での事故で川に落ち、その後の突然の睡魔に襲われたアランを助けるためにその家の扉を、エドガーは叩いたのでした。

アーサー・トマス・クエントン卿は、この先も二人にとって大事な役割を成す人。その出会いが描かれそうです。

 

その時、おりしも飼っていた犬のダ・カーポが亡くなってしまったばかりで、嘆き悲しむマルコを慰めていた卿でしたが、彼の言葉は、少々と言うかいちいち芝居じみている所が、ツボにはまりますね。

それはエドガーたちが訪れた時も

「ここは鬼の家だぞ」と言うー。

「鬼の顔を見せてやろう どうだ!」「驚け!」とランプを顔の所に持って行くと、雨の中に立つエドガーの顔が照らされて・・・。

「・・・・・・ランプトン・・・・・」

「・・・・来たのか・・・・・」

そして激しい雨のシーン。

 

もう激しい雨の音さえも聞こえてきそうです。

もう、本当に本当に素晴らしいですよね、この世界観。

 

どうしてここに扉絵を入れなかったのかと思ってしまいました。本編に入ってから長すぎるからかしら。でもドラマでも15分もお話が進んでからOPが入って「えっ、今から!?」って言うのもあるじゃないですか。

まあ、はっきり言って余計な事を言っているわけですが、

ーここにバーンってあったら良いのにな

などと、妄想するって言うのもある種の楽しみなのかも知れませんよね。

 

ところで今回、アーサー卿との出会いなのかと思うのと同時に、あの絵の誕生の秘密にも触れられるわけかとトキメキました。

「ランプトンは語る」は、下に貼っておきましたが「ポーの一族」の四巻目に収められています。

 

しかし若い時は、「チコちゃんに叱られる」ではありませんが、かなりボーっと生きていたなと思ってしまいました。いやいや、それは今もかなりと言うか、ますますかも知れませんがね。

だけどなんでそんな事を言うかと言うと、

「ランプトンは語る」の中でも

「トーマス・ロレンスは18世紀の肖像画家でした。」と言うセリフがあるのですよね。

彼が描いた「ランプトン少年像」の顔だけ違う模写が、「ランプトンは語る」の中心をなしているにもかかわらず、

その画家や作品を実在のものとも意識せず、ボーっと生きていた遠い昔・・・・・・・ハァ(タメイキ)

 

私は漫画から、かなり多くの事を学ばせていただいたと思っているのですが、1975年(「ランプトンは語る」)にせっかく望都様が教えてくださったと言うのに、スルーしていたのです。でも今になって、そこに拘る事が出来たのも、ある意味パソコン様のお蔭かもしれませんね。ササッと検索。便利な世の中です。

アーサー卿の家にあるのも、模写の模写らしいのですが、その実物は

 

しかし、この一枚の絵から、あんな風に、また今回も物語が紡ぎ出された、また紡ぎ出されるのかと思うと、ワクワクしますね。

やはり望都様は、天才です ♪ 

って、いまさら言うこともないか^^

 

今回のお話で、ちょっと衝撃を受けた所は、「犬はキリスト教徒ではないから天国には行けない。」と言うくだり。いろいろと深い。

そしてアーサー卿と彼が言う所のランプトンとは誰で、そこには何があったのか、また来月が楽しみですね。

来月ではありませんでした !!!
続きは、2020年の春ごろだそうです(涙)

 

月刊flowers(フラワーズ) 2019年 07 月号 [雑誌]
小学館
小学館

 

・・・

ポーの一族 復刻版 4 (フラワーコミックス)
萩尾 望都
小学館

・・・

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「ポーの一族」ユニコーンVol.4 カタコンベ

2019-04-29 13:39:33 | 漫画・マンガ・まんが

前回の「「ポーの一族」ユニコーンVol.3 バリー・ツイストが逃げた」

の感想の中で、バリーの名前の事を自分なりに整頓していました。また話的にもよく分からない部分があって、以前の号をまた読み直してみたりしましたが、分からなくて当然だっただと、今回のお話を読んで思いました。
 
やはり私の頭が固くなっていたのだと思いました。この新シリーズが始まってから、物語は時系列に沿って展開しているわけではないと言う事を、いまだにうっかりすると忘れてしまっている私がいるのかも知れません。
 
アランが言った「あんな気持ちの悪いものを見せた。」←(前号を読み直していないので不正確なセリフです。)
と言うのは、今回描かれていたのです。
 
そしてなんと、なんと・・・・・・・。
バリーの本当の名前が、今、明かされたのでした。
 
兄しか呼ばなかったその名前。
それをバリーはアランに伝え、そしてすぐに忘れると言う暗示をかけたのに、アランはそれを覚えていたのでした。
 
バリーはその名前を呼ばれると、言う事を聴かねばならないらしいのです。
 
その名前を呼ぶのは彼の兄だけ・・・・・・。
バリーよ、あなたの慕っていた兄は、あなたが思うような人でないんじゃないかしら。想うに値する人なのかしら。ふとそんな風に思ってしまったのでした。
 
だけどなぜ彼はアランに、忘れると暗示を掛けつつも、本当の名前を教えたのでしょうか。バリーを惹きつけたアランの魅力とは。(まあ、アランは相当に素敵な人だと思いますが。)それとも違う真意があるのでしょうか。
 
しかし、今回の「ポーの一族」の表紙の絵がよく見ると、けっこう気持ち悪いです。バリーの世界観を表しているのかもしれません。
これは「バベルの塔」のブリューゲル風味と言う感じと言えるのでしょうか。
もう本当に格調の高い世界で、短いページでも満足度が高いです。
 
写真に撮ってお見せしたい衝動に駆られましたが、やはり止めておきますね。
(追記:ツイッターに情報を載せている方から教えてもらいました《永井 祐子@cafebleunet 様》。
表紙の絵はボッスの『快楽の園』をモチーフにしているのだそうです。『バベルの塔展』でボッスの絵も見ていて、本当はどっちよりなのかと思ってはいましたが、このように元の作品名まで教えて頂けると、凄く嬉しいですよね。その絵は→こちら
 
じゃあ、バリーの本当の名前はと言うと、(まだ読めないけれど、とにかく知りたいかなと言う方はいらっしゃるかしら。)次の記事の下の方にさりげなく書いておきますね。・・・・・・・・まっ、いないか(笑)
 
 

・・・・・

月刊flowers(フラワーズ) 2019年 06 月号 [雑誌]
小学館
小学館

本屋さんにはなかなか行けなくて、と言う方は上の密林サイトをご利用ください。今回のフラワーズはメモ帳のおまけつきです。

 
※ 真夜中に書いた「いだてん第16回「ベルリンの壁」」もよろしくお願い致します。
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「ポーの一族」ユニコーンVol.3 バリー・ツイストが逃げた

2019-03-29 01:06:51 | 漫画・マンガ・まんが
「ポーの一族」が再開しました。またエドガーやアランに会えるのが、毎月の楽しみになりました。
 
 
ちょっと信じられない事ですが、ひとつ前の記事「百鬼夜行抄 27」でも記事が消えてしまいました。
こまめに保存という問題じゃなくて、保存の度に消えたり消えなかったり・・・・
つまりいちいち書いたところまでコピーを取り・・・・・・って疲れてしまいますよ。
じゃなかったら、この記事も28日中に書き終えていたと思います。
 
もう新しいエディタを使うのは止めようかなと思いつつ、タグをつけたいがために、またそれで書いていたのですよね。今の段階では、少々改悪状態ではないかと思います。というさりげない今のブログの現状を挟み込みながら、今回の「ポーの一族」の感想を簡単にですが書いておこうと思います。
 
徐々に明かされる「ポーの一族」の秘密。
また新たにポーの村の枯れない薔薇たちの秘密が分かります。
楽園の秘密は、地下に永遠と続く地獄の上に成り立っていた・・・・・・・?
 
なんとエドガーはクロエとも再会していたのですね。
「ポーの村」の秘密は彼女の口から語られるのですが、その時にバリーが誰なのか、私たちには分かります。
だけどこの時には、エドガーには分からないのですよね。
 
それなのにアランには彼の名前がバリーだと分かったのです。つまりバリーがアランの意識に語りかけたと言うのでしょうか。
 
どうなのかなと、前回までの「ユニコーン」を読み直してみました。
 
「バリー」と言う名前が出てくるのは、第一回でシルバーが言うからですよね。シルバーが彼をバリーと言うのは当然です。でも1975年のロンドンでアランが、彼をバリーと言うのは、彼が教えたからなのですよね。
だけど第一回では、「バリーと言う名前も偽物だ。」と言うセリフがありますから、本当はもっとさらに違う名前があるのかも知れません。兄のフォンティーンだけが呼んでいた名前が。
 
ただ私、諸々の予想が外れっぱなしです。
まさかのフォンティーンと言う新キャラが出てくるとは思わなかったものだから、大老ポーがダイモン、つまりバリーのお兄さんなのかと思ったり、干からびるまでエドガーの餌食になってしまうのはクロエかなと思ったり。
考えてみたら、エドガーはそんな事をする人ではないのよね・…・(また、外すかも。)
 
ただ予想はいろいろと外しても、これだけは分かります。
あんなにみんなに恐れられたり、気味悪がられたりするバリーなのに、アランの前ではまるでやさしさ全開です。
まるで恋する少年のようじゃないですか。
 
なんだか彼を見ていると、とっても切なくなる私です。
 
古物商の火事の時、エディスをバスタブに入れたのはバリーだったのですね。
 
 
あの時何が起きたのだろう。
長い年月を経て、その真相に迫って行くと言うのも素晴らしい事で、また次回も楽しみです。
 
・・・・・・
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百鬼夜行抄 27

2019-03-28 21:42:55 | 漫画・マンガ・まんが
本日は二回目の投稿で、「ふてくされていましたが、《上野の桜》」もよろしくお願い致します。
トップ画像は記事とは無関係ですが、花の季節なので、ちょっと載せています。

 さて20日に発売していた「百鬼夜行抄27」、さっそく注文して読みましたので、簡単な感想を書こうと思います。

                 ☆

前回、新たなるメンバーの予感をさせた海の存在。
一族と言うのは、切っても切れないものがありますね。会って見るとおじいちゃん(飯嶋伶)にそっくりな遠縁の人とかがいたり、海も律に似ていたりするわけなのですから。
だけどリアルな世界ではたいがいは、何世代かすると、その縁も分からなくなってしまうのじゃないかしら。
リアル世界だけではなく、飯嶋家も同じでした。でもそれは蝸牛(飯嶋伶)が禍に巻き込みたくなくて、姉の水脈の縁を切ったからです。
かつてのお話の中で、その姉はたくさんの子宝に恵まれ幸せに暮らしたように思っていました。

だけどそうではなかったのですね。
水脈の一族にも、いろいろな事があったのではないでしょうか。
離れたことによって守れなかったー。

この先も、彼女の一族のお話がいろいろと展開して行きそうです。
海の祖母の宣子。
何があったのか、謎すぎます。そして何やら恐ろしい・・・・・。

以下はネタバレ感想です。

 
 結局、律は大学院生にはなれませんでした(涙)
いったい何年大学生なのかと言っても、高校生も長かったのでね。
でも次回は、院生にしてあげて欲しいですね。
研究室に出入り。似合いそうです^^

骨髄移植のドナーのお話はシビアでしたね。
体質で三か月目覚めないと言うのは「漫画」と割り切る所だと思うのですが、それで大学を留年と言う所で「良いことをしたのだから仕方がない。」と、三か月目覚めなくても、その行動に何も疑問を持たない母の姿の方が、もっと「漫画なのだから」と割り切らなくてはならないところかと思いました。

ただこのお話の中で、はっきりと骨髄移植の場合のリスクを描いていたのは良かったとお感じました。つまりドナーの方も入院し、仕事や学校なども休まなければならない事をです。

常々、思っていた事なのですが、「骨髄バンク」はここの所を、あまり言わないで登録を勧めるじゃないですか。
私はここの部分もはっきりと言うべきだと思うのです。そして社会が、
何よりも命優先で「オーケーオーケ―、こう言う時は何を置いても、そっちが優先さ。」という流れになって行くようになるべきだと思うのです。

で、ないと、日頃からあまり休む事など出来ない人たちの登録は期待など出来ない事だと思います。

今回は、そんなには怖いお話はなかったように思いますが、お話に統一感があって分かりやすかったです。
ただ私的には、今までの飯嶋家の一族のメンバーのお話のそれぞれの顛末記をもっと読みたいなと思うのでしょうが、皆さんはどうでしょうか。

・海辺の少年
・疑心暗鬼を狩る
・彼岸の果実
・凍える檻
・はずれの家
を収録。
 
・・・・・・
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