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森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ポーの一族「秘密の花園」Vol.6

2021-04-30 14:22:04 | 漫画・マンガ・まんが

始まりましたね♪

今回はおまけがついてます。クリアファイルです。

仕舞い込まないで、きっと何かに使おうと思います。すぐコレクションにしちゃうので^^

 

最近はいつもAmazonを利用して買ってます。

読むのが遅くなっても、やっぱり便利ですね。

☆       ☆     ☆

世の中には、真っすぐにお互いの気持ちが向き合っていたにもかかわらず、余計な想いに阻まられて、ちっともなるようにならない「愛のストーリー」があるのですね。

大きな瞳だけどきついイメージのパトリシア。あまり好きなキャラとは言えないのですが、それでも何か見えない何かに阻まれているのではないかと思える展開に、同情せざるを得ません。

アーサーとパトリシア、幸せな想いが続いて欲しいかったです。だけど、私たちは既にアーサー卿のその後を詳しくは知らなくても、その外郭くらいは知っていて、何かの悲劇の目撃者にならざるを得ないのは覚悟の上。

しかしなんて言うか、バッドタイミング。

 

【以下は、あらすじは無しですがネタバレしています。】

やっぱりパトリシアの夫は、単なる浮気でしたね。

だけど1889年の世界観を、不愉快な部分も蓋をせずに直視して描かれている、この物語は、さりげない女性史になっていると思いました。

・『「ポーの一族」秘密の花園 Vol.3』の感想の中でも書きましたが、子供の頃は少年たちの憧れの的で、中心に咲く大輪の薔薇のようだったパトリシアも、結婚したら夫に「女のくせに口答えするな。」と意見すら言えないのです。

今回も、「浮気など男の甲斐性」「結婚したら夫の所有物」などと、彼女の親の口から出てくる始末です。

そんな世界に生きているパトリシアにとって、アーサーと真っすぐに心が通じ合えたことは、本当に幸せな事だったと思います。

それなのに、何で、その日に来るかな !?

ダニーめ!!

ダイアナって誰よ~、それ !!

婚約者であった事を、アーサーは否定しませんでした。だけど何か事情はありそうです。

エドガーのダニーのやっつけぶり、爽快でしたね。

皆さんも、そう思うでしょ。

そのページ、写真撮って載せちゃって良い?

やっぱりダメよね(笑) P36ですよ。

でもここでも時代背景的セリフが。

「ピアノ教師と準男爵は結婚できるのでしょうか?」

あー、なんか深い !!

 

写真撮って載せてしまいたいページが、実はもう1ページありました。

ダニーが「ダイアナを覚えておられませんか 。」というシーンの構図。なんか凄く惹かれました。

その一言でページの半分。ドアの所に立つパトリシアにそれを見つめるエドガー。われ関せずのパトリック。

なんか最近美術館へ行ってないので、絵画不足なのか、なんかこのページ、油絵で描かれたものを見てみたい衝動に駆られました。

アーサーはパトリシアに言い訳もせずに、絶望して水に飛び込みます。

ワンコのフォルテが大活躍したのが嬉しかったです。物語がイキイキしていますよね。

 

だけどダニーは、いったい何を見たの?

まあ、あれはあの人だろうと思うけれど・・・・・。

「去年から     あのランプトンが現れてから    死者が   多すぎる」

確かに。

物語があらぬ方向に行きませんように。

また来月が楽しみです♡

 

関連記事

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.1

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.2

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.3

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.4

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.5

 

※ 日記ブログ「果樹園のティータイム」更新中です。

→「いつの間にか」

※ コメント欄を開けました。またよろしくお願いいたします。

・・・・

 

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百鬼夜行抄 28

2020-10-21 20:26:11 | 漫画・マンガ・まんが

帯に「祝!連載25周年!!」と書いてありました。

私は全巻読んでいますが、その途中からの参戦です。

文庫で読んでいるので、今は一年に一回のお楽しみになってきました。

これには本当に熱い思い入れがあったりもして、大好きな作品なのです。

 

以前は、物語の冒頭の導入の部分が、何とも言えないような美しさがありまた儚さもありで、心惹かれていました。ただいつも(私には)その冒頭から物語に入って行く部分の流れが分かり辛く、最初の方だけ読み直すのが必至でした。しかしまたいつの間にかそれが無くなっていたなと感じていたのです。

ところが、今回もやっぱり分かり辛さが・・・・・。

それは最初の部分にではなく、むしろクライマックスにそれを感じてしまい、やはり私には読み見直しは必須でした。

最近の、いやもしかしたら最近ではないかも知れませんが、クライマックスで複数の場面で絡み合って起きていることが描かれているように思うのです。

頭の中で映像化すると、かなりの迫力が有り恐怖を感じます。その複数場面での出来事は、時には主人公でさえその真実を知らなかったりして、後で単に起きていた事として知らされるのですから。

ただこれは長々とこの物語に付き合っているから、脳内映像化が叶うのではないかと思うのです。

 

ここまで正直に書くのはどうかと、本当は悩みました。だけどこのブログは、私の感想を書く場所であり、別に世間の代表意見でもない事なので、今この時にどのように(私が)感じたのかを書いておきたいと思いました。

何を感じたのかと言うと、せっかくのクライマックス場面は、要はページ数が足りないに過ぎず、コマワリに読む者が分かりやすい絵が配置されていないにすぎないように感じたのです。

しみじみと想う事は、作品がありそこに名を残していくのは作者のみですが、本当はそこには読み手からは姿が見えない妖魔のような編集さんがいるのですよね。

もっと恐ろしくて強い妖魔さんと、この先もずっとずっと30周年、35周年を目指して頑張っていただきたいと思います。

 

その頃、律は流石に大学生から院生ぐらいにはなっているのでしょうか。

 

さて今回のお話は、

「誰かがつけた鈴の音」

もしかしたら遺品整理屋さんには開さんのような人は必要かもね。この仕事って、これからは凄く需要がありそうだし、だけど鉄道の事故処理の人よりも、かなりきついだろうなって、本当に思います。不動屋さんに遺品整理屋さん。開さんの需要は意外とあるのかも。

「首くくりの系譜」

『私が全部持って行く・・・』と言う言葉で、リアルで怖い話を思い出し震えました。そのお話聞きたいですか ?

でも怖くて書けないから、無理かも。

あのね。。。。。。私の周り、少々不思議な人たちが居て・・・・・だから私はこの物語が好きなんだと思います。

「あやかし達との一夜」

微妙に怖くて微妙に面白い。だけど不思議な力を持つ一族でも、遠く離れた所にわけも分からずに居る一族のひとりは、それゆえに怖さも増しそうです。

「潮流の果てより」

一番怖かったです。水脈さんの一族には、またいろいろな事があって、切なく悲しい物語でもありました。こんな事なら伶と水脈さんは離ればなれにならない方が良かったのでは、ふと思ってしまいました。

 

 

 

 

・・・・・・

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「ポーの一族」秘密の花園 Vol.5

2020-09-30 00:03:00 | 漫画・マンガ・まんが

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.4の続きです。

前回、カウスリップのワインで酷い目にあったエドガー。

「もう知らない飲み物は飲まないように」と自分を戒めるエドガーでした。

 

だけど得体のしれない者は食していいのか(気を奪う)エドガー、と、私はちょっとだけ思ってしまいました。

そうとう怪しいと思っていたブラザーでしたが、エドガーに襲われるとあっさりと死んでしまいました(本当に死んだのでしょうか?)

しかしこんなに毎回、狩りをするアグレッシブなエドガーを今まで見たことがあったかしら。

だけどやはりブラザーは普通とは違っていましたね。彼の気を奪う時、彼の記憶が生々しくエドガーの中に入り込んできました。

ブラザーにとっては一番大事な人だったに違いないメリッサ夫人との最後の日々の想い出。

それは切ない記憶の物語。

 

ー 強く生きると約束してください。

私がおそばにいますから。

あなたのために、天国の庭をさがしますよ。

希望を持って 強く 強く生きるのです。―

ブラザーの励ましに、優しく微笑むメリッサ夫人。

それなのに翌日夫人は亡くなって、その首にはロープが巻き付けられていました。

なぜだ― !!

と嘆くブラザー・・・・・

そのシーンを読んだ時、私はまったく漫画とは関係ないリアルな出来事(あの美しかった女優さんの事です)と脳内リンクして、思わず涙が零れました。

ーなぜ  ーなぜ

と言う想いは、一番つらいものなのではないでしょうか。

 

アーサーが語る想い出も、なんだか切なかったです。

あどけない頃のアーサー。逃げた小鳥を追いかけて馬車の事故に遭ってしまい、大きな傷を受けてしまうアーサー。

ドミニクもいてマルコもいて、ブラザーもいてパトリシアもいる・・・・・。

アーサーは多くの人に守られていた・・・・・。

だけど決して可哀想ではない話をしているつもりのアーサーの話が切なく感じるのは、今のアーサーが寂しいからなのでしょうか。

そんなアーサーに、鬼を止めて人間に戻ればとエドガーは優しく言うのでした。

 

そしてそのような子供時代を支えてくれたブラザーは、アーサーにとってはとっても大事な人だったわけで、その彼を失った事は大きな痛手でした。そんな彼をエドガーは、メリッサ夫人の庭がブラザーにとっての天国の庭だったと言い、嘆くアーサーを慰めるのでした。

人間の中に長くいるとダメだとエドガーは思います。

― どんどん人間にひかれていく・・・・・。

それは人間にではなくアーサーにということだと思います。

 

夢に出て来たメリッサ夫人の「一つだけお願い」は、何なのか。また今回はまったく出てきませんでしたが、切り裂きジャックの方もどうなっているのでしょうか。

 

また来月が楽しみですね・・・・・

!?

いやいや、違いました。

2021年、春ごろの予定だそうです。

 

皆さん、毎日が辛いなと思っても、春になったら「太陽は動かない」も公開されますよ。

「ポーの一族」も春ですって。

映画もこの漫画の続きも楽しみで、そんな程度の理由でも生きていく事を楽しみにして、油断しないで生きていきたいと思います。

 

 

欄外の萩尾望都先生のひとりごとが面白いですね。

「韓国ドラマの『愛の不時着』が面白かったです。この脚本家、好きです。」と書いてありました。

「愛の不時着」、見ていないのですが、なんか見たくなってきました。

 

そして「ポーの一族」の舞台情報。既に皆さん知っていらっしゃると思いますが、アラン役に千葉雄大さんですね。

 

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「ポーの一族」秘密の花園 Vol.4

2020-09-04 00:18:23 | 漫画・マンガ・まんが

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.3の続きです。

今年の夏、私の脳はかなり劣化したものと思われます。何をいきなり、こんな事を言うかと言うと、8月の最後の日、カレンダーをじっと見ていて、「もう8月も終わりだな。」としみじみとしていたら、ある事をすっかり忘れていた事を思い出したのです。

つまりそれは、「月刊フラワーズ」の10月号を買う事をです。

まあ、こんな程度と言われれば、「平和なやっちゃ」「大したことないさ」と言うところなのかも知れませんが、毎月楽しみにしていることを忘れてしまうと言うのも、なんざましょってなもんじゃないですか。

あー、やだやだ。

歳は取りたくはないものですよね。

だからと言って、永遠の命をあげると言われても、彼らのそれなりの苦労を思うと、やはりそれはどうかなと考えてしまう所ではないでしょうか。(誰も「あげる」とは言ってはくれませんが。)

 

 

そして、感想です。

新キャラ登場。

陽気なブラザー・ガブリエル。

そうとう怪しい。

グロリア夫人がフィレンツェ旅行から帰って来た時に、ブラザーとは永遠の別れをしてきた。立派なお葬式だったと言っていたわけで、たぶんそれは本当の事だと思うのです。

エドガーを最初に見た時に、ブラザーはギクッと驚くのです。彼は何を感じて驚いたと言うのでしょうか。

そして前回では、相当ヒステリックな感じにも感じたメリッサ夫人だったのに、ブラザーの口から彼女を語られると、本当に素晴らしいだけの人のように感じてしまいますね。

そしてまたアーサーの父の事も語られました。

思わずエドガーが「冷たいな。アーサーが可哀想だ。」と言ってしまうような仕打ちでしたね。

 

「切り裂きジャック」は、この後本当に絡んでくるのでしょうか。パトリシアの夫疑惑は、思い過ごしで単なる浮気とか・・・・・。

そして、エドガーにとってカウスリップのワインは毒薬。

和名は欄外に書いてありましたね。キバナクリンザクラ。

 (https://www.flower-db.com/ja/flower:599)

『〔利用〕
根と根茎を薬用とします。
花をサラダや砂糖漬けにするほか、ワインなどの風味づけに利用されます。
葉をサラダやハーブティーにします。』(https://love-evergreen.com/zukan/plant/16683)

半日蔭でも栽培できるみたいですし、ちょっとイイ感じな花ですね。

だけど、エドガーにとってはね(^_^;)

これはもしかしたら望都先生が、これのワインで酷い目に遭った経験があったとか ?

思わずそんな邪推をしてしまいました。

今回のエドガーは必要に迫られて果敢に狩りをしますね。

 

後ひとつ分かった事は、エドガーにとっては「羊はまずい」らしい・・・!

 

だけど私、ここで「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」でブラピが鼠ばかり食べていた事を思い出してしまいました。(^_^;)

2時間震える足で歩いても、エドガーは理性とプライドは捨てない美しきバンパネラなのですね。

 

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「ポーの一族」秘密の花園 Vol.3

2020-08-02 08:42:18 | 漫画・マンガ・まんが

しかし、あれだね。この記事には関係のない独り言だけど、

「老いる」って言う事は、いつの間にか、周りが病人と老人そして頑固ジジイばかりになっちゃうって事なんだな。

フフフと笑ってみたら、ちょっとだけそれを受け入れる事が出来たみたい。

 

と言うわけで、今日は少々遅れて感想を書いている、「『ポーの一族』秘密の花園」のVol.3の感想で

「ポーの一族」秘密の花園 Vol.2の続きです。

 

華やかで自己主張の強い人に感じたパトリシアでしたが、その時代に生きた普通の女性でしたね。

美しくそして女性らしい優しさを持っていて、アーサーにとってはとっても大事な人だったと思います。それでもその時代の普通の女性らしく、若くして親が決めた人に嫁ぎ、嫁いだからにはその人に尽くし、少しでも自分の意見を言うと

「女のくせに口答えするな」と言われてしまう・・・・・。

敢えて言えば、パトリシアのような人でさえもです。子供の頃は、少年たちの中心に咲く大輪の花だったと思うに。

 

女性の描き方が、凄くシビアでリアルに感じました。

アーサーの母メリッサも、命を自ら断つ人を描くのに類型的に描かれるような、楚々としてか弱く影のように儚い人のようには描かれていませんでしたね。

パトリシアの縁談をそっと打診に来たバンクスたちに、アーサーを奪われまいとヒステリックに罵倒します。

アーサーは自分の知らないうちに、母の身勝手な態度で幼い恋を失っていたのですね。

だけど離婚問題で揉めていて、夫に捨てられる女性の目いっぱいギリギリの姿がそこにはあったかも知れません。

 

アーサーの物語・・・・・。

そこにエドガーやアランが居なくても、ググッと引き込まれました。

アーサーとパトリシアのフォルテとダ・カーポをまつわる話も、凄く素敵でした。

そしてドミニクの詩と手帳に描かれていた少年時代の話も、それ自体が詩的。

ずっと変わらずにそこにいたドミニクに、自ら望んでいたとしても変わっていくことを余儀なくされていたアーサーは、心の奥底ではそれを妬ましく思っていたのでしょうか。

 

 

エドガーはアーサーに絵を描かれながら、彼の話・彼の気持ちを引き出していました。

《「読んだ詩を笑われてドミニクは怒った ?」

「・・・バラの陰で泣いていた」

「なぐさめた ?」

「いいや」

「友達だったのに ?」》  本文一部抜粋

 

アーサーは思わず、過去の自分と向き合っていくのでした。

エドガーを通してドミニクを描こうとしているのに、すべてエドガーになってしまうランプトンの模写。

ドミニクは14歳で天使のままで亡くなり、大人になったぼくは汚れて きっと天使を描くことはできないんだ、とアーサーは一人思うのでした。

 

しっとりとしたアーサーに物語が綴られた後、それだけではもちろん終わりません。

人の良いバンクス爺を襲うシーンは、かなり怖いシーンでゾクゾクしました。彼が善人であるかどうかなど関係がありません。

エドガーにとって彼は獲物のひとりにしか過ぎないからです。

しかし彼が狩りをするシーンを私たちに見せるのは、いつも誰かのためですね。リデルの両親を襲った時も、やはりアランのためでしたし。

 

そしてそのバンクスの葬儀の時に語ったパトリシアの告白は、吃驚するものでしたね。

エドガーたちは「切り裂きジャック」とも絡むと言う事なのかしら。

今回も滅茶苦茶面白かったです。

そして次回も凄く楽しみです !!!

 

☆ トップ画像は「横浜イングリッシュガーデン」。メリッサ夫人の庭のイメージだなと思ったものですから。

このブログで「横浜イングリッシュガーデン」を検索していただければ、美しい薔薇と紫陽花の花々を見る事が出来るかと思います。

 

 

 

////

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「ポーの一族」秘密の花園 Vol.2

2020-07-03 09:50:22 | 漫画・マンガ・まんが

他の漫画を読まないからと今回からは買うか買うまいかと悩み、結局我慢できないで買う事にしました。そして今はまた漫画を読む習慣が戻って来たので、他の漫画も徐々に読もうかと思います。

しかし今、発売日になって「やっぱ、買おう。」と思っても、地域の本屋さんの一件は移転のために閉店中で、もう一件の大きな本屋さんは漫画雑誌は元々置かないお店。「やっぱ、買おう。」となったら、ネット注文しかなかったのでした。ここからは言い訳でしかありませんが、発売日から元々遅れて届いたわけですが、それをすぐに読んでも、月末の土日は、いろいろな事(テレビの最終回や特番など)が重なり過ぎて、なかなか感想などを書けなかったのでした。

つまり「タイムリーな記事じゃなくて、すみません~。」と言う話です(^_^;)

 

しかし1年と1か月後の連載の再開と言うのも凄いですね。

だとしたら私たちはエドガーのように永遠の命は持ち合わせてはいないので(作者様もそうですがコソッ)、様々な事に注意し、また心を強く持って生き抜いて、このテンポで進むこの物語の最後を見届けなければと、たった今思いました !

ひとつ前のお話の感想はこちらです。→「ポーの一族」秘密の花園 Vol.1

 

ポーの一族の秘密が、ここに来てポツリポツリと分かってきましたね。いつも唐突に眠くなってしまったりしていたアランでしたが、3日以上眠っているのなら「眠りの時季」なのだとシルバーから伝えられます。それはふいにやって来るので、安心して眠っていられる場所が必要なのです。ポーの村のような。

シルバーの言葉、大人の社会では子供は無力。生きていくには無理がある。赤ん坊のミルクを手に入れるのも難儀していた。

そこで懐かしい「リデル」の名前が出てきましたね。ちょっと胸がキューンとなります。なんだかね、私たちは・・・・いや、すぐに皆さまを巻き込もうとする私、いけない癖ですね・・・・私は、このリデルのようなものではないかと自分の事を感じてしまうのです。アランとエドガーと同じ時を生きて、そして置いて行かれ一人老いて行った私自身・・・・・。

 

訪ねて来たシルバーとは決裂します。アランと引き離そうとするのは無理な事なのだと、彼らは理解しないのでしょうか。ただ私は彼らの言っていることも少々わかるような気がするのです。もちろんこの時のリーダーのクロエは、その後を知っているので何とも言えない事ですが、決まりや掟に例外を作っていくと、絶対にその掟は緩んでいくのですよね。だからその掟自体を考えなくてはならないと思うのです。

あっ、ちょっと待って。ふと脳内に「憲法」なんてものが浮かんできてしまいました。私は改憲派じゃないから、ここはあまり触れない事にします。

しかし、シルバーとの決裂で、アーサーがますますエドガーの味方になってくれようとします。

「明日、うちの主治医に見せよう。」と言う、その言葉にエドガーは決意したのでしょうか。

自分の秘密をアーサーに暴きつつ、彼を自分の手のうちに取り込んでいく、その夜のシーンにはゾクゾクしましたね。

ゴシックホラーと昔は言われていたのですよね。

 

水の中でずっと息が続くエドガー。私はあの椿館での物語での「水魔 !」と子供が叫ぶシーンを思い出してしまいました。

それは「エヴァンズの遺書」でしたね。

 

アーサーは学生時代には凶暴さと非情さで「鬼のアーサー」と一目を置かれていた・・・・・

きっと、それは彼が恐れる所の「優しさ」ゆえに。

彼の心の中にいる、青い瞳のドミニクとは。

 

次回が楽しみですね。

次回は7月28日ごろ発売の9月号です。

 

因みに

 

「エヴァンズの遺書」、「リデル森の中」も「ランプトンは語る」も収録されているこの巻は、読むと新作の奥行きが広がると思います。

 

 

 

 

 

 

・・・

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「魔法少女まどか☆マギカ」を読みました。

2020-06-11 08:34:03 | 漫画・マンガ・まんが

 

この漫画の感想を書くのに、ふと自分が18歳だったら良かったのにな、いや、18でなくてもに28歳ぐらいだったら良かったのになと思いました。

しかし現実は、私はもうー。

今時の絵柄であり、若い人たちを中心に絶大なる支持を受けているこの作品の感想をまじめに書くのは、ちょっと気恥しいような気もするからです。

だけどいつも言ってることですが、実は人間の中身は歳を重ねたとしても若い時とそうそう大差ないのだと私は思っているのです。それを実感させるもの、またはあぶりだすものが、この作品にはあったように思いました。

ただ歳を重ねていく事で感性が失われて行くということは確かにあると思います。反面、それによって培われる経験値もあるわけで、また違った視点を得る事が出来ると言う事も確かな事だと思うのです。

18歳の私だったら、この物語を今のように感じる事が出来ただろうか、28歳の私に同じように感じる事が出来たのか、むしろ疑問に感じるのでした。

この物語には、大人はほとんど出てきません。自分の私生活をさりげなく晒してしまう子供じみた担任の先生とか、ヒロインの若い母親ぐらいで、後はせいぜい魔女に影響を受けた通りすがり程度。

少女たちの宇宙。それがこの作品の世界なのだと思います。

だから自分がその世界に引きづり込まれ、かつて自分の中にいた冒険少女が目覚めてしまうのか。それとも突き放した大人の目で、そのヒロインたちを見守ってしまうのか、それさえもよく分からないのですが、ひたすら涙が出るのでした。

 

中学二年生、たった14歳かそこらの少女。

「魔法少女」と言う言葉に、そのコスプレのスケッチなどして世界を救うヒロインの可愛らしい夢を見る。同じ秘密を知る友と笑い合いながら。

この子たちは本当に可愛い !!!

「僕と契約して魔法少女になって。」と言うキュウベイも、とっても可愛らしいキャラ。だけどそれはありがちな、どんな時にもヒロインと一緒に居て、困った時には手を貸し決して裏切らないとっても大事な友達、と言うようなキャラではなかったのでした。

 

次々と暴かれて行く残酷な真実に少女たちは、如何に立ち向かっていったのかー。

物語的に凄い発想で今までにない斬新さを感じました。

しかもこの絵柄で・・・・・。

この絵の感覚って、本当に「今」と言う感じがするのです。そしてもしかしたら、この絵から感じるのは、この作品を愛する多数の人は男性なのかしら。

 

そうだとしたら、何で私はあんなに泣いたかなぁ。

少女たちの持つ一瞬の煌めきが、宝石の中に閉じ込められたような、そんな光りを放っているからでしょうか。かつての自分の過去を懐かしむように。

いいえ、それは違います。

私には、あんなに可愛らしく笑ったり友情のためだけに生きたり、美しさだけで成り立っているような少女時代などなく、別の物語の住人だったと思います。

もしかしたらそれ故だったのかも。

リアル世界にはないような理想の少女たちの世界だったから。

まがまがしい世界観と、綺麗で純粋な心の少女たち。確かに嫉妬や羨望、臆病になってひるむなどあったかもしれませんが、いつも最後は他者の幸せを願っている少女たち。見事に作り込まれた物語に多くの人が感心し支持したのではないかと思いました。

 

今のところ、ラッタさんの本箱の漫画を何作品か読んでいて、この作品が一番心が動いたのですが、だからと言ってバトルシーンが多数なので、このブログの読者様(たぶんワタクシと同年代の方が多いのではないかと。)には「イチオシ」と言う言葉は使いづらいです。(^_^;)

ただ「知っている」「興味がある」と言う事が、それだけで歳を重ねる事で知らず知らずに実行されている自身の中の放出を、多少なりとも食い止めるばんそうこうのような力を発揮する場合もあると思います。

また私の場合は、お仕事の場所でいつと言う約束など無いことですが、意外とね、役に立つことも多いのですよ^^

もちろんそんな計算もなく、ただ面白そうだから読んだにすぎない事なのですが、読んで良かったです。

 

 

↑ これはちょっと別物かな。「まどか」も「おりこ」もかなり重いので、この軽さには救われるかも。

・・・・

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「うさぎドロップ」を読みました。

2020-06-06 01:38:01 | 漫画・マンガ・まんが

 

この作品は、松山ケンイチと芦田愛菜との出演で映画化されていた事は知っていましたが、未見です。

祖父の葬式で隠し子であるりんの存在を知り、その子の扱いに困っている親戚たちの会話から、勢いで引き取る事になってしまった大吉の子育て奮戦記かと思って読み始めました。

確かに最初は子育て奮戦記。

けっこう仕事も出来る大吉なのに、りんを育てるために部署を変えてもらったり、職場の人たちに体験談を聞きまくって、新しい人間関係を築いたりでなかなか面白かったです。

やんちゃマックスのコウキとその美しいシングルマザーの母と知りあったり、りんが小学校に上がるとパパ友が出来たりと楽しいです。

またりんの母親が、ぶっ飛びの設定で興味深いのですね。

そのりんの母親、正子との歩み寄りや、コウキの母とのラブストーリーも絡めて、物語が進んでいくのかと思ったら、5巻でいきなり、りんは高校生になっていました。

りんとコウキの青春物語が中心に・・・・・。

なんかあまり面白く無くなって来たなと思いつつ、読み進めていくと、話はそう単純ではなくて、安易に上手くいかない所がなど、ちょっとやきもきさせて引っ張られました。

 

しかしふと、30歳の独身男だった大吉が、40になっている姿を見て、メチャクチャ可哀想に感じてしまったのです。だから私が、ちょっとつまらなくなったと感じた5巻からも読み進めたのは、彼になんか良い事が起きないかなと思っていたからだと思います。例えばコウキの母と上手くいくとか・・・・。

 

これ、ハッピーエンド。

だけどこの終わり方に、なんか気持ち悪いんじゃないと思う方もいると思うのですよ。

愛がすべての少女漫画には、昔からこの手のお話には、もっとどぎついものもたくさんあって、読み慣れているので、私は許容範囲です。

だけど、

 

☆  ☆   ☆  以下ネタバレしています。

 

私もその本を閉じて、ふとリアルにそのようなカップルがいたら、自分の妻を育てた「源氏物語」のようなものだなと思いつつ、ちょっとだけ道徳心がうずきます。

実は私、日本が誇る大ベストセラー作品である「源氏物語」の紫の上のお話にも、ちょっと嫌悪感を感じるのです。あれは本当に酷い話だと思いますよ。可愛いからって誘拐してきて、自分の理想の妻を育てるのですものね。

ところが古から、それが「素敵~!!」っていう認識になっているのでしょう。作者が女性って言う事を考えると、女性の心理の中に、そう言う潜在的願望があるのだろうかと首を傾げたくなるのです。あっ、これって「源氏物語」の話ですよ。

そんな事を考えていると、エディプスコンプレックスの何チャラかんチャラとか考えだしてしまうので、これは漫画だと言う結論で終わりにしたいと思います。

何が言いたいのかと言うと、大吉に良い事はありました。りんを妻に向かえ、二人はずっと幸せに生きていくと思います。

10巻は本編には描ききれなかったエピソードが収められています。

コウキのその後なども。また正子さんの新しいパートナーとのエピソードは凄く良かったし、大吉とりんのその後も、良かったです。

 

うちのラッタさん、本編の最終回以降の10巻まで買ってあったのは、やはり最後が気になったし、ちゃんといろいろと見届けたいような気持ちになったからなのかと思いました。

今度会った時に聞いてみよう。

・・・・・

 

 

 

・・・

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「信長協奏曲」1巻~6巻を読みました。

2020-05-31 01:53:39 | 漫画・マンガ・まんが

横浜で離れて暮らしているラッタさんが残していった本箱の漫画を、全部読もうと思い実行中です。

しかしこの作品は彼の本箱には6巻までしかありませんでした。(そう言うのが何作品もあるようで。)

なんたって少年漫画は、と言うより、近頃では少女漫画も1作品が皆大作であることも多く、全巻をそろえるのは無理な場合もありますよね。

しかもこれはまだ連載中で、現在は19巻まで発刊されていて20巻は今年の7月頃に発売予定だそうですよ。

ドラマに映画までやったものだから、既に完結されている物語なのかと思っていました。

私はそのドラマも映画も未見なんです。今思うと、豪華配役で作られていたので惜しい事をしたと、今頃後悔しています。

それに豪華配役ばかりではなく、原作のお話自体も相当面白いんです、これ。

ドラマは見つからなかったのですが、映画の方はAmazonプライムで見る事が出来るので、是非見ようと思います。

それに家の本箱に途中までしかなくて、そこで物語が中断されていても、これからもまた読む機会があると思うので、読める所まで読もうと思っています。読む機会と言うのは何処でかと言うと、いつか絶対に体験したいと思っている漫画喫茶とかまんが図書館とか、後は街中温泉(スーパー銭湯)とかの休憩室でとか。

ああ、それでうちの息子さんたちは、お風呂屋さんの休憩室で漫画を読んでいるのだなと、今納得しました。

今度はこの母も・・・・・。

って、こういう事を書くとね、時々分別くさくなって、

「あなたはいったい何歳なの ?」って自分に問いたくなってしまうのだけれど、きっと私は本当のお婆さんと言われる歳になっても、たいして今と変わってないような気がします。

なんたって今年の目標の一つが、漫画を200冊読むだもんね^^

 

で、物語の感想ですが、

「もっとちゃんと普段から最低限の常識的なお勉強はしようね。」

じゃなくて~、

いや、それもあるかも。

知らなすぎでしょ、サブロー。本能寺で誰が誰に殺されるかも知らないのですよ。でも知らないからこそ数々の局面を自分の頭で考えて、その行動が取れたって事なのかしら。

今、「麒麟がくる」に嵌り中。だからこの時代のエピソードを比較して見てしまい、かえって感情移入がしやすく、凄く面白く感じるのかも知れません。高校生が戦国にタイムスリップして、そこで偶然に会った信長に顔がそっくりなものだから、入れ替わってと言う、それはありがちな展開かそうでないのかと言う所ですが、それでも歴史に準じたエピソードの数々がどう描かれるのかと言うところが、かなりの見どころです。

明智光秀が、本当の信長だったとかう設定も気になる所です。病弱な自分だったら織田家を支えられなかったと彼は思い、今の信長であるサブローを守り支えようとする、本物の信長の光秀。高貴で美しいです。だけど光秀は光秀じゃないですか。気になる~。やっぱり明日映画を見てみようかしら。

木になると言えば、本当は黒い秀吉の行動も。そしてもっと気になるのはある日突然現れた、弟の秀長。彼には本当の正体みたいなものがあるような気がして、気になりますね。

私は稲葉山城を落すところと、やはり桶狭間が好きです。

後、「袋の鼠」のエピソードで、送られてきたあずき入りの袋を見て、「あっ、そうか」と小豆をたいて、塩味のお汁粉を作ってしまう所。その袋に意味を考えるのは竹中達です。

リーダーにとって、「スピード感」と言う言葉ではなくて、本当の素早い行動力と決断力、そして側近の賢さが大事って事ですね !!!

 

 

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「さよならソルシエ」を読みました。

2020-04-14 12:21:46 | 漫画・マンガ・まんが

たった二冊に込められた、ゴッホの真実の物語。

もちろんフィクション。

だけどそこに描かれていたのは、まぎれもない愛の物語でした。ここまで人は誰かを愛する事が出来るのだろうか。

このコミックは2013年に初版が刊行されたものです。

主人公はテオドルス・ファン・ゴッホ。

みんなが愛してやまない画家のフィンセント・ファン・ゴッホの弟です。

このテオさん、かっこ良すぎです。そして兄を思う心は本当に地球大と言う感じ。

この物語は、絵画のコアなゴッホファンには好きか嫌いかと分かれるかもしれません。お話的にはかなり驚きの展開になっていますから。

だけどゴッホも好きで漫画も好きと言う方には、これは「ありあり」の世界観だと思います。

私は古い水夫にいつの間にかなっていて、新しい作家さんをあまり知りません。それでも思わず私は思ってしまいました。

「この穂積って人は、天才だな。」って。

 

テオさんの芸術論には頷けること多数です。この物語のようなエピソードは無くても、アンデパンダン展って画期的だったんだなと心に食い込んでくるものがありました。またゴッホお兄ちゃんは、まるで裸の大将のような人。彼のエピソードに思わず涙がポロポロ零れました。そこにラストのあの展開。

ふと顔をあげたら、夫殿がお風呂に入っていて、私は部屋を独占していたので、最後は声をあげて泣きました。

こんなにも人は誰かを愛する事が出来るものなのかー。

 

ネタバレなしで書くとここまでかと思いますが、ひとつのセリフだけは忘備録として書かせてくださいね。

「毎日を ただ生きて 生きて生きて 精一杯生き抜いて 死んでいく人を僕は惨めだとは思わない・・・・」

 

この本は昨年の「「永遠の門 ゴッホの見た未来」」上野の森の「ゴッホ展」」

を見た頃にリサーチをして知っていたのですが、Amazonで買うか買うまいか悩み、ちょうどその頃は漫画を読んでいる場合ではないなと止めたのでした。今ラッタさんの残して行った本箱にぎゅうぎゅうに詰まっている本を読んでいて、その中にこの本があるのを見つけました。本当に何でもあるなぁとしみじみと思いました。買わないで良かったです。

昔、ちょっとだけ続けて書いていた「あるよ!」シリーズを思い出してしまいました。「あるよ!<1>    「デトロイト・メタル・シティ」」とかね。

 

 

 

 

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