観るも八卦のバトルロイヤル

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「ゼロの焦点」。やはり松本清張は天才だ!

2010年07月13日 | 映画・ドラマ
 すでに何度も映像化されている、ご存じ、松本清張の長編推理小説。最新作の2009年映画は、広末涼子、中谷美紀、木村多江の三大女優の競演となった。
 こうして見ると、中谷美紀って美人だよねーっ。広末涼子と木村多江は役を入れ替えても可能だったと思うが、中谷美紀は他者を寄せ付けない威圧感がある。
 もちろん、広末涼子と木村多江も良かったのだが、中谷美紀の眼力と言うか、迫力が凄い。
 話しは、板根禎子(広末涼子)が鵜原憲一(西島秀俊)と見合い結婚するところから始まり、仕事の引継ぎに金沢へ旅立った憲一。しかし、禎子のもとに憲一が北陸で行方不明になったという知らせが。
 急遽金沢へ向かった禎子は、憲一の後任である本多(野間口徹)の協力で憲一の行方を追いながら、夫の秘密を知り…。
 ほかに、杉本哲太、鹿賀丈史、崎本大海、本田博太郎、市毛良枝らが出演。
 戦中戦後を生き抜くという常時ではない背景が狂わせた運命の悲しさを3人の女優が良く表現していたと思う。
 物語のキーとなる真っ赤なコートのデザインが素敵! なのを始め、衣装もかなり凝っていて、女優さんにも似合い映像を引き立たせていたと思う。
 クライマックス・シーンでなぜ「オンリーユー」の音楽を流したかは分からないけど(多分、当時のヒットソングなんだろうね)。雪の金沢で、広末が泣き崩れるバックの「オンリーユー」はピンとこなかった。と同時に、エンディングの中島みゆきも違ったような気がする。しかし文壇の天才・松本清張には音楽会の天才・中島みゆきってのもイキな気もするけどね。