かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

汲み取り代はおいくら?

2007-08-31 15:53:51 | 田舎の生活
今日は午後父を散髪に連れて行き、私も散髪した。最寄りの散髪屋さんは、車で10分ほど行ったところにある。田舎の散髪屋さんなので、設備はいたってシンプルだ。そして、この散髪屋の親父はとても話し好きのようで、今日も散髪をしてもらっている間中話が途切れなかった。ところで、この店の散髪代は大人3,000円である。父の場合などシルバー割引があってもよさそうだが、そんなものはない。東京に住んでいた頃私は、1,860円の散髪屋さんに行っていたので、設備もシンプルな田舎でこの値段は高いと思ったが、多分半島では一律の値段なのだろう。客も少ないだろうから仕方ないのかも知れない。そこで、この散髪代が高いのか妥当なのかということだが、ひとつの比較を試みる。
我が家のトイレは、昔ながらの“ポットン便所”なので、時々汲み取りをしなければならない。昨年6月に住み始めて、“ブツ”が溜まってきた年末に初めてトイレの汲み取りをお願いした。こういう仕事は、大変な作業だし、やる人も少ないだろう。おまけに、我が家は道路から離れた場所にあるため、駐車場に停めたバキュームカーから100m余り延々と太いホースを引っ張ってこなければならない。そんなことを考えたら、作業代金は1万円近く(7~8千円位)するだろうと覚悟していた。ところが、代金は3,000円だった。思わず心の中で「安い!」と叫んでしまった。汲み取りの作業時間は、散髪と同じくらいの時間で、こちらは2~3人がかりでやるし、“ブツ”を見ながら、臭いを嗅ぎながらやらなくてはならない、ということを考えれば、散髪代に較べてこの代金は安いと思った。 
もしかしたら、行政からある程度補助が出ているのかもしれない。

そういえば、昔はトイレの“ブツ”は、皆さん畑に運んで有機肥料として利用していた。一石二鳥である。私はこの作業をしたことはないが、てんびん棒を肩にかけて、前後に“ブツ”の入った桶(樽?)をぶら下げて運ばなければならないので、歩くたびに桶の中の“ブツ”が揺れ、バランスをとるのが難しい。そして、道沿いには時々桶からこぼれた“水分的ブツ”が落ちたりしていた。ちなみに、この桶のことを我が地区では“こえたご”と言っていた。“肥桶”である。  こんなことを書いていると、何だか懐かしい臭いがしてくるような気がしたが、化学肥料が普及した今では、こういうのどかな風景はもう見られない。