かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

キクチさん

2007-08-02 11:12:16 | 田舎の生活
我が家には90歳と87歳の両親が同居している。そして、その両親は毎週月曜日と木曜日にデイケアサービスに行っているのだが、木曜日は近くに住むキクチさんも一緒に行っている。そのキクチさんは、最近木曜日になると必ず我が家に「今日はデイサービスに行く日かな?」と言ってやって来る。その頃、我が家の両親はまだ食事中である。だから、少し待っていただくことになる。キクチさんは早起きで、もう少し以前は7時半頃に我が家にやってきて「今日はデイサービスに行く日かな?」と確認し、その後8時、8時半と3回やってきていた。デイサービスに行くのが待ち遠しいのだろうか。その時はその都度、「おばちゃん、まだ行く時間は早いよ」と言って引き返してもらっていた。デイサービスの送迎のマイクロバスは、午前9時を少し回った頃にやってくるのだ。だから、9時前に両親を連れて家を出て、マイクロバスが来るのをしばし待合所で待つ。
ところがどうしたことか、そのキクチさんが今日はうちに来なかった。そういえば、昨日近くで救急車の「ピーポピーポ・・・」が聞こえていたので、もしかして・・・と奥さんが言い出したので、心配になった。そんな不安を抱きながら、今日も9時前に両親を連れて待合所へ行った。ひょっとしたら、台風が接近しているので、大事をとって今日は休むのかもしれないな、などと考えながら。ところが、そんな我々の勝手な想像は無駄だったようで、すでにキクチさんはちゃんと待合所で待っていた。安心、安心。
このキクチさんは92歳であるが、ほとんど腰も曲がっておらず我が家の両親より元気そうである。しかし、やはり年齢相応の記憶力の低下と耳の遠さは否めない。私が子供の頃、キクチさんはお店をやっていて、秋祭りや正月などには私も祖母から小遣いをもらってよくその店で駄菓子を買っていた。その後、一時期豆腐を作っていたこともある。でも、もう何年も前に店はやめている。
キクチさんは花が大好きで、庭には一年中いろんな花が咲いている。特に春には色とりどりの花が咲き乱れる。キクチさん、元気で長生きして下さい。