何気ない風景とひとり言

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旧清水邸書院-(1) (東京)

2024年04月16日 | 史跡探訪-日本編

【東京・世田谷区】旧清水邸書院(旧清水家住宅書院)は、二子玉川園内の”帰真園”の一角に造営された建物。 書院は明治四十三年(1910)頃、中根岸(現在の台東区)の清水家屋敷内に離れとして建てられたもので、大正八年(1919)に区内瀬田の同家の屋敷に主屋とともに移築された。 屋敷は昭和二十七年(1952)に売却され、その跡地に玉川病院が建てられたが、書院と数棟の建物は受け継がれ、病院の厚生施設として使われた。

★東急線二子玉川駅からライズショッピングセンターを通り抜けると「帰真園」に着く。 帰真坂を下り、帰真園の東側に続く土塁に沿って園路を進む。 土塁の間に建つ帰真門を横目で見ながらさらに進むと、帰真園の南端に位置する「清水門」に着く。 袖塀付きの清水門を入ると旧清水邸書院が建ち、玄関前の笹が茂る坪庭に珍しい四方仏形の飾手水鉢が置かれている。 玄関がある建物は新築部分で、右の池泉側の建物が移築復元された旧清水邸書院だ。 外壁は漆喰塗りの白壁で腰壁は下見板張りだ。

△帰真園の東側土塁の途中に建つ帰真門

△△切妻造板葺の帰真門....扉は縦羽目板を張った板戸

△帰真園の南端に建つ切妻造板葺で板張りの袖塀を備えた清水門

△清水門を入った直ぐのところに建つ旧清水邸書院

△旧清水邸書院の入り口....左側は新築部分の玄関棟、右側白壁の建物は移築復原された旧清水邸書院

△玄関前の坪庭の笹の中に置かれた四方仏形の飾手水鉢/飾手水鉢は四方側面の月輪に仏様坐像が浮彫されている

△書院南側に繋がる玄関がある棟は新築部分(左)....右の書院は移築復元部分

△書院南側は下見板張の腰部と白壁....下見板張外壁に庇付き窓

△軒廻りは一軒疎垂木/書院東側の外壁は下見板張りの腰部と白壁....出っ張った所は「書院の間」に設けられた戸棚部

★まずは旧清水邸書院の外観を拝観するため、玄関から建物の左手に進む。 玄関がある建物には台所、トイレ、水屋そして倉庫があるが、屋根や外壁は書院と同じ造りになっている。 池泉に面した書院の西側と北側は裳階で鉤の手の縁側になっていて、全面がガラス入り腰高格子戸の建付けに。 沓脱台が置かれている北側の縁側からは池泉回遊式庭園のほぼ全体が眺められるので、縁側に腰を下ろしてしばし庭園を眺めた。

△玄関の庇の軒先樋の端から垂れ下がる鎖樋

△面格子付き窓がある玄関棟の南面

△玄関棟の外壁は腰部の下見板張と白壁

△寄棟造桟瓦葺の旧清水邸書院....北面と西面に桟瓦葺の裳階を設け、鉤の手に縁側(内縁)が設けられている

△書院西側と北側は全面にガラス入り腰高格子戸の建付けで内側に縁側

△書院西側の北西端から眺めた池泉回遊式日本庭園の「帰真園」

△書院の北側は西側と同じ造りだが、内縁前に沓脱石が配されている

△腰高格子戸の上に設けられたガラス入り格子欄間

△帰真園の全景が一望できる書院北側

△池泉内に佇む石燈籠越しに眺めた旧清水邸書院
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