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【神奈川・横須賀市】昭和三十四年(1959)に順四郎氏が逝去した後は、妻トミ氏が継承した。 昭和五十三年(1978)に建物と敷地が横須賀市に寄贈され、整備後、昭和五十四年(1979)から「横須賀市立万代会館」として公開された。 4,000㎡を越える敷地に純日本風・数奇屋作り風の3棟茅葺屋根の建物が建ち、芝生の日本庭園がひろがる。
「万代会館」の名称に違和感を感じたので「旧万代邸」と記した。 辞典では会館とは「集会・会議・儀式などに用いる目的で建てた建物」とあるが、この建物は万代氏夫妻が住んでいた邸宅であり、また歴史的価値があるので「旧万代邸」と呼ぶべきと思うが....。
★真ん中の棟からは庭園全体を見渡せられ、特に応接間は絶好の位置にある。 納戸を挟んで右側に建つ棟は、八畳敷和室一間(「椿」の間)と後方に湯沸室・水屋があり、他の二棟と異なり妻側を南東に向けて建つ。 建物に上がっての拝観はできないので、北東面の窓から中を拝観してから、連なる三棟の北側に廻ると最初に見た茅葺屋根の倉庫棟が現れる。
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△芝生の庭園から眺めた真ん中と右手の棟....真ん中は和室一間と応接間がある棟、右は和室一間の棟.....二つの棟の間に納戸がある
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△真ん中の棟には十畳敷和室「梅」の間と応接間がある
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△真ん中の棟の庭園に面した側の建具は,和室に明障子窓,奥の応接間にガラス戸
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△右側(一番北側)に建つ八畳敷和室「椿」の間のみの棟
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△右側の棟の妻面(南東面)に内縁が設けられている/内縁の外に石をちりばめたコンクリ床を設け、石をコンクリで固めた沓脱石を置いている
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△南東面の妻側に裳腰を設けた右側の棟(八畳敷和室一間)
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△北東側の窓から覗いた八畳敷の「椿」の間と内縁
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△「椿」の間の北側の裳腰を設けた部分は湯沸室&水屋....二方面に面格子付き窓、壁は下見板張
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△建物の北側から眺めた八畳敷和室二間の棟と倉庫棟
★先の「松」と「竹」の間の棟と「梅」の間と応接間がある棟の北側は鉤の手に曲がった廊下になっていて、いずれもガラス戸が全開になっている。 まずは「梅」の間を覗く....真ん中の畳の中に「炉」を設ける位置に小さな畳がはめ込まれている。 「梅」の間と応接間とは腰高明障子と障子欄間で仕切られ、応接間には陽が燦燦と差し込んでいる。 廊下を通して連なる「竹」の間と「松」の間を見通すと、三方を腰高障子戸と障子欄間で囲まれていて明るく落ち着いた雰囲気だ。 二つの和室は襖と大きく半月上に開けた欄間で仕切られている。 「梅」の間と同じく、両和室の真ん中の畳に「炉」を設ける位置に小さな畳がはめ込まれている。 北面と東面が雨戸で閉じられている倉庫棟だが、何故か濡れ縁がある。
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△正面は八畳敷和室二間の棟、左側は十畳敷和室一間と応接間がある棟
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△左は八畳敷和室一間の棟、ガラス戸がある右は十畳敷和室一間と応接間がある棟
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△十畳敷の和室一間と応接間がある棟....「炉」を設ける位置に小さな畳をはめ込んでいる
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△十畳敷和室と応接間を仕切る腰高明障子戸、内法長押の上の小壁に障子欄間
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△応接間の脇の廊下は3つの和室の棟にまたがって設けられている
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△応接間は東南が全てガラス戸で、庭園を広く見渡せる....何故か天井が傾斜している
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△北側から見た和室二間の棟の内部....手前に廊下、八畳の「竹」と「松」の間が連なる....両和室に「炉」を設ける位置に小さな畳をはめ込んでいる
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△和室二間の南東側は腰高明障子を配し、外側に廊下(内縁?)....腰高明障子の上に障子の欄間、襖で仕切ら上の小壁に大きな饅頭型に開けた欄間
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△八畳和敷室二間の棟の北側に建つ倉庫棟(右)
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△寄棟造茅葺の倉庫棟....建物は倉庫だが濡れ縁がある
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