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何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

鹿背山不動院 (木津川)

2016年02月27日 | 寺社巡り-京都

【京都府・木津川市】不動院としての創建は不祥だが、不動堂に南北朝時代初期の建武元年(1334)に彫られた不動石仏(磨崖仏)が石窟の中に鎮座....鹿背山不動として古くから厚く信仰されてきた。 不動院境内には真言宗の開祖空海を祀る弘法大師堂が建ち、大日如来の使者である不動明王磨崖仏をお守りしている。
不動院後方の不動山の山頂には、「しょんべたれ地蔵」と呼ばれる鎌倉時代後期に彫られた地蔵磨崖仏が、また、その近くには「春日のおばはん」と呼ばれる室町時代造立の地蔵菩薩像が鎮座している。

石段下から眺めると、左上に突き出た大きな岩の先から一筋の清流が流れ落ちている。 山門前の手水舎の手水鉢から溢れ出ている清流だ。
山門をくぐって境内に入ると、左奥の山の斜面に張り付くように小さな御堂・不動堂が見える。 数基の石燈篭を従えた不動堂の中に、不動明王磨崖仏を安置した石窟がある。 不動磨崖仏を撮影したが、前面の格子戸はがっちりと施錠され、さらに堂内には鉄製の格子が....格子戸の隙間からレンズを差し込んで磨崖仏の一部を撮るのがやっとだった。
弘法大師堂の右手から山道を登って行くと、不動堂後方の山頂近くの樹林の中に、地元の人たちが「しょんべたれ地蔵」そして「春日のおばはん」と呼ぶ2体の石仏が鎮座している。 ユニークな名前の由来を調べたが、地元の人たちのうまいネーミングに感心させられた。
 
石段下から眺めた鹿背山不動院..左上の手水舎の手水鉢から溢れる清流が突き出た岩から流れ落ちている(写真では見えにくいが..)

山門前左手にある切妻造桟瓦葺の手水舎..大きな手水鉢は自然石を利用

切妻造桟瓦葺で小さな袖塀を設けた山門
 
山門前両脇に佇む形が異なる2基の石灯籠..造立年代は不祥

山門から眺めた境内..右手に弘法大師堂、左奥に不動堂が鎮座
 
山門近くに聳える御神木の根元に立つ百度石..江戸時代天保二年(1831)造立/右は弘法大師堂

露盤宝珠を乗せた宝形造桟瓦葺の弘法大師堂
 
大師堂は2005年以降に建立されたようで珍しい造りだ..「弘法大師」の額が掛る
 
笠の一部が欠落した石燈籠              一風変わった反花座と中台の蓮弁
 
境内の奥に不動明王磨崖仏を安置した石窟..堂前両側に石灯籠等の石造物が佇む

不動明王磨崖仏を祀る不動堂..利剣と羂索を持つ不動明王は南北朝時代の建武元年(1334)に彫
  
石窟を覆う切妻造桟瓦葺の不動堂/壁に火焔光背を彫り窪め、高さ45cmの不動明王磨崖仏が鎮座
 
左側の石燈籠には江戸時代の寛保四年(1744)の銘/不動堂に向かって参道左側に並ぶ石燈籠群

「しょんべたれ地蔵」と呼ばれる地蔵磨崖仏..不動院後方の山頂に鎮座する鹿背山最古最大の磨崖仏
 
鎌倉時代後期造立の地蔵磨崖仏..巨石に舟形光背を彫り窪め、像高128cmで錫杖と宝珠を持って蓮華座に立つ..この地蔵に7日間お参りすると夜尿症が治るらしい

「春日のおばさん」と呼ばれる地蔵菩薩像..「しょんべたれ地蔵」から少し奥の木立の中に鎮座
 
室町時代造立の地蔵菩薩像..像高122cmで、錫杖と宝珠を持ち蓮華座に立つ..鹿背山は春日明神の鬼門にあたり、春日神社の方を向いている
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