何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

草戸稲荷神社-(2) (福山)

2020年11月24日 | 寺社巡り-広島

【広島・福山市】草戸稲荷神社は、日本三大稲荷の一つである京都伏見稲荷大社系列の中における日本稲荷5社の中の1つの古社。 愛宕山の麓に福山市を見守るように東面で鎮座し、広島県内で広島護国神社についで2番目に参拝者が多い神社。 拝殿は2棟(下拝殿・上拝殿)あり、上拝殿と本殿は構造物の上に懸造り社殿のように鎮座している。

幣拝殿から下に降りて、八幡神社の参道入口に進む。 草戸稲荷神社の両部鳥居の右手の石燈籠の隣に、「八幡宮」の額が掲げられた小振りの石造り明神鳥居が立つ。 その右手に擬宝珠欄干を設け2基の八幡鳥居を構えた八幡神社への参道があるので、小振りの石造り明神鳥居は旧参道の入口とみられる。
鎮座する境内社をめぐるため、まず八幡神社に向かう。 拝殿前から本殿は全く見えず、参道入口の鳥居まで戻って高い位置に鎮座する本殿を拝観した。 社殿の周りに幾つかの境内社が鎮座しているが、神社の聖性を象徴する千木と堅魚木を屋根に乗せた社は八幡神社の他、三喜稲荷と眼力稲荷社だ。 その他、葛木稲荷、笠守稲荷、五社稲荷、四末社(三蔵稲荷神社・松尾稲荷神社・智者稲荷神社・加賀羅稲荷神社)、金毘羅社が鎮座している。
帰りに堤防の上の道を歩いていて、眼前の芦田川の川底に門前町・草戸千軒町が眠っていることを思い出した。 鎌倉時代から室町時代初期にかけて栄えた草戸千軒町だが、一文ずつお金を出し合って明王院五重塔を建てた当時の地元住民たちの無念さを想像しながら帰路に....。

△稲荷鳥居の右に立つ八幡神社の石造り明神鳥居....額束に「八幡宮」の額があるので、元はここが八幡神社への入口だったと思われる

△八幡神社前の擬宝珠欄干を設けた参道に立つ2基の八幡鳥居

△八幡神社の参道から眺めた草戸稲荷神社社殿....社殿前に南面で鎮座する屋根に千木を乗せた小さな社は三喜稲荷

△下拝殿の受付所の右隣に鎮座する八幡神社

△入母屋造銅板葺の八幡神社拝殿....中央間に右綯の注連縄が張られ上に菱格子欄間、脇間に縦長の連子窓がある

△八幡神社拝殿の軒廻りは一軒疎垂木、組物は舟肘木で中備なし

△拝殿後方の高い位置に透塀に囲まれて鎮座する八幡神社本殿/大棟に外削ぎの千木と3本の堅魚木が乗せている

△流造銅板葺の八幡神社本殿.....大棟に外削ぎの千木と3本の堅魚木が乗る(NETから拝借)

△葛木稲荷(左)と八幡鳥居を構えた笠守稲荷(右)

△流造桟瓦葺の葛木稲荷....社殿前に立つ石燈籠は天明三年(1784)の造立/切妻造桟瓦葺の笠守稲荷

△「五社」の額がある石造り明神鳥居を構えた流造銅板葺の五社稲荷/社殿右手に立つ2基の彰功碑....右は明治三十三年(1900)、左は明治四十二年(1904)の造立

△拝殿近くで石造り明神鳥居を構えて鎮座する三喜稲荷....大棟に外削ぎの千木と3本の堅魚木が乗せている

△三喜稲荷の水引虹梁の上中央に瑞雲上を疾走する彩色された狐の彫刻を配....木鼻は彩色された象と獏(と思う)の彫刻

△拝殿の左に鎮座する切妻造銅板葺の四末社(左から三蔵稲荷神社、松尾稲荷神社、智者稲荷神社、加賀羅稲荷神社)

△四末社の右手に鎮座する眼力稲荷神社(末社)/眼力稲荷神社の右手に鎮座する金毘羅社(末社)

△切妻造銅板葺で三階建ての社務所....一階は「草戸歴史民俗資料館」になっている

△八幡神社の参道入口で、木々の間から振り返って眺めた草戸稲荷神社の幣拝殿
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