耳をすませば~ ♪

      心の声が聞こえる

      『傾聴習慣』のススメ by MAKIE

涙が止まらない私です

2011-07-30 17:18:07 | 日記
日曜の朝、目をまっ赤にして寝室から出てきた私を見て、
娘は、驚いて駆け寄ってきました。

「ど、ど、どうしたのよ~?」

娘の胸に顔をうずめ、再び、私は声を上げて泣きました。

「か、か、感動したぁ~!!」 

「はあ~!?」

「今朝、ベッドの中で、あの本を一気に最後まで読んで・・・

  くぁんどう!やられたぁ。」

あの本とは、 『ふがいない僕は空を見た』(窪美澄作 新潮社)

素敵なタイトルに心ひかれて手に取り、すぐさま、購入を決めました。

人妻が、夫の出勤中に、高校生の男の子を家に招きいれ、
アニメのコスプレをさせ、セックスする・・・

きわめてエグイお話からスタート。

なんか不毛で・・・救いがなく・・・暗い・・・第一話「ミクマリ」

でも・・・

かすかに差し込む光を行間に感じながら、ページを繰り続ける・・・

第二話は、第一話の語り部斉藤くんから、彼にとんでもない頼みごとをする、ひんしゅくものの人妻にバトンタッチ。

第三話は、斉藤くんに恋してる同級生の七菜の目線で語られる。

ふがいない人たちのふがいない生きざま。

初めに感じた希望らしき光の筋が、次第に太さを増し、

最後の斉藤くんのお母さんが語る五話に当たる「花粉・受粉」では、

光の洪水となって私の心に降り注ぐ・・・

「性」から「生」へ・・・

命を得て生きていくことに対する圧倒的な肯定感!! 

静かに伝えられるのに、なんという力強いメッセージ!!

みじめで悲しくてふがいない人・・・

それは、私かもしれない・・・

でも、そんな人生をやさしく抱きとめてくれる大いなる愛・・・

最後の数ページは、もう、あふれる涙を止めることができない。

もし、世界が絶望に満ちても、私は、躊躇なく生まれることを選ぶ!

そう思わってしまうほどの、幸福感に包まれました。

こういう至福の時間が体験できるだけでも、

生まれてきてよかったぁ!!! 

このところ、忙しくてブログの更新ができませんでした。
一週間遅れですが、この感動をお伝えします。

あ~あ、今、これを書きながらも泣けてくるのだ


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。