- 途中の小ピークから男体山・女峰山 -
今回もまた関東平野のへりにある里山です。
足利の大坊山~越床峠~大小山のコースです。
途中の小さなピークや岩場などで其々展望が開けます。
このコースで問題なのは大坊山へのアプローチです。
以前は逆コースで歩き、大坊山から長林寺に下り、そこから足利市駅までおよそ4kmちょっとを歩きました。
足利市営のバスが近くを走っているのは知っていましたが、下山の時刻と上手く合いませんでした。
今回は足利市駅からこのバスに乗り、最寄りのバス停で降りて歩き始めることにしました。
但し、時間の関係で長林寺からではなく、大山祇神社から直接大坊山に上がってしまいます。
大山祇神社
最初は常緑樹を主体とした雑木の中を上がって行きますが、急に明るい尾根に出ます。
そこには付近一帯で山火事があったという案内がありました。
山頂まで明るい道が続きます。
突然道の両脇に石灯篭が現れました。
そして、この石段を上がると山頂ですが、青空に狛犬が見えています。
着いた山頂にはかつて神社があった跡が残されています。
大山祇神社はもともとこの大坊山の山頂にあったのですが、落雷で焼失してしまったそうです。
数年後、場所を変え、中腹に建てられたのが現在の大山祇神社ということです。
木々の間から展望が得られます。
浅間山方面
さて、ここから「U」の字の底を北に向けた形で大小山まで縦走です。
大坊山から少し下ると展望が広がります。
男体山など日光の山々
浅間山・榛名山・草津の山々・赤城山など (クリックで拡大)
関東山地・浅間山 (クリックで拡大) - 左端に薄っすらと富士山も、そして中ほどには八ヶ岳も・・・
展望を楽しみながら少し登り返すと長林寺方面分岐です。
この分岐及び少し先のピークでズームアップで撮ったのが ・・・
富士山
本白根山・白根山・横手山
袈裟丸山・皇海山・庚申山・錫ケ岳・(日光)白根山
男体山・大真名子山・女峰山・赤薙山
あちこちで眺めを楽しみながら小ピークを越えて行きます。
右手には目的地の大小山
左側が切れ落ちたピークで右に方向を変え、急坂を下って行きます。
尚、このピークの少し下に「番屋」と呼ばれる休憩所みたいなのがありました。
前歩いた時にはなかったような気がするのですが ・・・。
「U」の字の底に当たる鞍部です。
ここは「越床峠」と呼ばれています。
しかし、越床峠は東西(田沼と足利)を結ぶ峠らしいので、ここがその峠というのは地形的に不自然です。
ここより少し北にある旧越床トンネルの上が越床峠だと思います。
さて、ここから大小山までほぼ三つのピークを越えて行きます。
まずは最初のピークへ
左端の大坊山から歩いてきた峰々
思わぬ所に山の神の祠が ・・・。
岩まじりの道が続きます。
眺めは相変わらずです。
浅間山・榛名山・草津の山々・赤城山・足尾の山々・日光の山々 (クリックで拡大)
大小山が近づくと岩場の登りとなります。
着いたのは妙義山と呼ばれるピークですが、一般的にはここが「大小山」とされています。
展望は申し分ありません。
単純に周りがよく見えるという点では文句ありません。
しかし、今までも十分な眺めでしたし、何か前景があった方が風情が感じられる場合もあります。
次は直ぐ南にあるピークで、このピークが大小山です。
要するに付近一帯を「大小山」と呼び、そこに妙義山と大小山のピークがあると考えるのがいいと思います。
大小山からは、その名前の由来となった「大小」の文字板の下を通って阿夫利神社まで下ります。
下から眺めた「大小」の文字板
これは麓の阿夫利神社に祀られている「大天狗」と「小天狗」のことだそうです。
江戸末期に無病息災を願って掲げられたのが最初で、今はステンレス製だそうです。
その阿夫利神社まで下りてきました。
ここからはJRの富田駅に向かいます。
途中の里からの「大小」
里からいつも「大小」を拝むことができ、逆に大小の天狗に上から見守られているということにもなります。