トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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風の歌が聴きたい 手話とドラマ

2008-07-23 22:21:35 | 手話
 「バベル」と一緒に見たDVDは、大林宣彦監督の「風の歌が聴きたい」。ろうの青年の、人生に前向きな生き方を描いた作品だ。聴覚障害者の高島良宏・奈美子夫妻の実際の、出会い、結婚、出産、さらにトライアスロンレースまでに挑戦する生き方を元に映画化した作品である。高島氏は、現在、NHK手話ニュースに出演されている。
 映画では、高森昌宏・美奈子という名になっている。文通から始まった二人のつながりがドラマティックに進展していく。題名は、高森青年が聴者の友人に、海辺に生えている1本の雑草が風に揺れているのを指差して、風の音が聞こえますかと尋ねたことによる。以前、オーケストラを見た時のイメージで、バイオリンのような音がするのではないかという。聴者に聞こえない音を感じていたのだ。
 当然、手話もたくさん出てくる。「孤軍奮闘」はどう表現されているのかと見ていたら、手話で「孤独プラス一所懸命プラス努力」だった。日本語を手話に変換するのは大変だ。
 以前、手話サークルで大原秋年監督の「4つの終止符」の上映会があった。推理小説作家西村京太郎氏の原作の映画化だが、設定に少し違いがある。母親と暮らす貧しいろうの青年。職場は、騒音の激しい町工場。病弱の母親のためにビタミン剤を買うが、これを服用した母親は死んでしまう。毒物が混入していたのだ。無実の罪で青年は警察に逮捕され、獄中で自殺してしまう。映画では、青年の祖父が登場し、謎を解いていく。まだ、ろう者が不当な差別を受けていた時代が背景にある。監督自身の講演もあった。歴史上、身障者は神聖化されるか、宗教上の穢れた存在と見られたようだ。後者の扱いの方が圧倒的に多かったのではないだろうか。監督も、子供の時に、近所に住んでいるろうの男性によく石を投げつけていたと言う。今でも、その事を思い出すと心が痛むと言う。映画を作った動機の一つにその償いの気持ちがある。一緒に鑑賞していたろう者の人は、泣いていた。
 「風の歌を聴きたい」とは、時代が違い過ぎたのだ。西村氏の原作は「蛇の目寿司」事件が反映している。障害者の歴史は権利獲得と、社会への理解を求める戦いだった。全日本ろうあ連盟では、「蛇の目寿司」事件をろうあ運動元年としている。
 
 聴覚障害者が登場する映画は、近年多くなっている。古くは、松山善三監督の「名も無く貧しく美しく」が有名である。多くは、聴者がろう者を演じている。
韓国映画にも「アダダ」という名作がある。こうした作品群は、又の機会に書いてみたい。大沢豊・米内山明宏共同監督の「アイラブユウ」は、実際のろう者の忍足亜希子さんが主人公のろうの女性を演じている。米内山氏もろう者である。この作品はシリーズ化している。

 しかし、聴者がろう者を描く視点は、やはり聴者から見たものではないかという指摘がある。そこで、ろう者による、ろう者のための映画の製作が試みられている。いわゆる「デフムービー」である。おおだてのぶひろ監督の「迂路」は、トロント国際ろうフィルム&アートフェスティバル2006で、長編映画部門最優秀賞を受賞した。題名の迂路は逆さに読むと「ろう」である。
 2年前に、地元のホールで上映会が行われて鑑賞することが出来た。不思議な体験だった。字幕はあるものの、音響が全く無いのである。会場は、スクリーン以外は音の無い暗い世界なのだが、かえって観客の息遣いまで聞こえるようで、妙に緊張した。短い時間だが、ろう者の世界を味わったようだった。今後は、こうした作品も増えていくのだろう。

靖国が修学旅行のコースに!?

2008-07-23 19:24:49 | 歴史
 右傾化って何だろう。「国家」を個人」の上に置くことなのだろう。「国」ではなく「国家」原理が重んじられる。個人の権利を主張すれば、義務を強調してくる。既得権益論を主張することもある。日本という「国」を愛するのではなく、日本「国家」を愛する。「国家」が「国民」のために存在するのではなく、「国民」は「国家」のために存在する。自由民権家が主張した天賦人権説もありえぬ話だ。

 神社新報(6月2日付)で報じられたこと。
「占領下の昭和24年に出された国公立学校の靖国神社・護国神社訪問などを禁止する文部事務次官通達をめぐり、政府は5月23日『我が国が完全な主権を回復するに伴い覚書(神道指令)が効力を失ったことをもって、失効したものと考える』とする答弁書を閣議決定した」

 つまり、学校主催で靖国神社・護国神社を訪問しても良いということを認めた。政教分離原則と個人の思想信条の自由、信教の自由が現憲法下で、どれだけ守ることができるか。
 

日経記者はネット右翼?

2008-07-23 12:03:09 | 社会
 日本のマスコミも、段々と右傾化している。読売、産経、日経。
産経新聞の記者も都立七尾養護学校での性教育問題で介入していた。
その産経新聞のネット版でも取り上げていたに日本経済新聞の記者の不適切な行動。
次の通り。


市民団体に「ばか者」とメール 
 「従軍慰安婦」問題を扱ったNHK番組の改編をめぐる訴訟の原告側市民団体「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(東京)に対し、日本経済新聞東京本社の編集局員が「常識を持て」「ばか者」「あほか」などと書いた電子メールを業務用のアドレスから送付していたことが5日、分かった。

 同ネットワークは日本経済新聞社に抗議。同社は「不適切なメールだった。社内規定に基づき、発信した局員を処分した」と説明している。

 同ネットワークによると、メールはNHK訴訟が最高裁で逆転敗訴した翌日の6月13日、事務局に着信。「ばか者」などのほか、「報道ってのは取材先の嫌なこともちゃんと中立的に伝えるのが役目なんだよ。なんであんたがたの偏向したイデオロギーを公共の電波が垂れ流さなきゃいけないんだよ」などと書かれていた。

 裁判の判決内容は別にして、問題はこのような行動をとる編集委員がいることだ。

 ネット右翼が、新聞社にも存在していたように思える。これが、マスコミの現状なのか。

 毎日は、巨大巨大宗教団体の機関紙の印刷を関連会社で請け負っている。朝日は、世の中の顔色を見ながらの日和見主義なのだろう。しかし、朝日と関連する「ニュースステーション」を、何か落ち度が無いかと毎日のように眼を皿のようにして注視しているのは、つまり一番の愛読者、視聴者はどんな人たちなんだろう。
少なくとも賛同者ではないだろう。

 今、市民に必要なのは、マスコミに対するリテラシー能力である。

 


「タツノコプロの世界展」見ました

2008-07-23 01:31:07 | アニメ・テレビ
透析の帰りに「タツノコプロの世界展」を見てきました。美術館が帰り道にあるので、定休日以外は寄ることが出来ます。障害者手帳を提示すれば、入場料は無料になります。甲州街道を12分位歩いて、到着です。この美術館は今までも、マンガやアニメーションに関する展示を行っています。かつてのサブカルチャーも、いまや日本が世界に誇れるアート文化になったようです。かなりの外貨を稼ぎだしているようですね。
 平日なので、ゆっくり見学することができました。若い人の姿も何人か見られました。地元に、マンガや映像を教えている専門学校があるので、学生かも知れません。
 一番古い作品は「宇宙エース」で、鉄腕アトム放映から2年後の1965年の作品です。当時のテレビは、まだ白黒の時代でした。おいらが小学生の時に見ていた番組ですね。展示されている原画やセル画を見ていると、これもタツノコプロの作品だったんだと認識したものも少なくありませんでした。

 展示作品。「宇宙エース・ マッハGoGoGo・ おらぁグズラだど・ ドカチン・ 紅三四郎・ ハクション大魔王・ 昆虫物語 みなしごハッチ・ いなかっぺ大将・ カバトット・ 決断・ 樫の木モック・ 科学忍者ガッチャマン・ かいけつタマゴン・ けろっこデメタン・ 新造人間キャシャーン・ 破裏拳ポリマー・ 宇宙の騎士テッカマン・ タイムボカン・ ゴワッパー5ゴーダム・ ポールのミラクル大作戦・ タイムボカンシリーズ ヤッターマン・ 一発貫太くん・ 風船少女テンプルちゃん 他」

 メルヘンアニメの初めとなった「昆虫物語 みなしごハッチ」は、計画当初は吉田竜夫社長の意向に反して、プロダクション内で反対するものが多かったということです。反対を押し切って製作した結果、ヒット作となりました。当時は、子供達の間で昆虫採集が流行っていて、生き物を大切に扱ってほしいという社長の思いが込められた作品だったようです。

 おいらは、タイムボカンシリーズは全部は見ていません。その中の「逆転イッパツマン」では、第30話で初めて悪役トリオが勝利したと、展示作品の説明文に書かれていました。
帰宅後、さっそくYouTubeで該当部分を確認してみました。興味のある方は、YouTubeの動画を検索して見てください。

 興味があったのは、タツノコプロが独自に製作した企画作品も展示してあったことです。設定や、キャラクターデザインもなされたが、日の目を見なかった幻の作品群だ。パイロット作品の制作にまで進んだものもあり、それらの内容も会場内でDVDでダイジェスト上映されていました。

 会期中のイベントとして、市内のホールで劇場版の「科学忍者隊ガッチャマン」の上映会が定員制で行われます。おいらは、透析日なので断念。また、同じホールで、現在テレビで放映中の「ヤッターマン」の総監督の笹川ひろし氏の講演会が、やはり定員制で行われます。どちらも要申し込みとのことです。

 帰りに、売店をのぞいてみました。コミック本やヤッターマンのフィギュアなどが売っていました。クリアファイルやボールペンなどのキャラクターグッズは小学生が買っていくのか、いや大人でも好きな人がいるから。

 また、時間があったらのぞいてみることにしましょう。