A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

娘の受験について

2006-12-10 11:46:22 | 所感
 昨日、娘の付き添いで、とある私立高校の学校説明会に行った。(娘は今、高校受験を控えている)
 娘は残念だがあまり成績は芳しくない。数学、いや算数につまずいて以来、それを取り返すことのできないまま現在に至っている。

 親としては健康で素直に、真っ直ぐに育ってくれればそれでいいのかもしれないが、現在のこの雇用制度~学歴や本人の教養で否応なしに格差づけられる不公平さを知っているだけに、娘には最低限の身の処し方は教えてやらなければいけないと思う。

 問題を問題として認識し、コストや時間等の諸条件を考慮に入れた上で最適解を導き出すこと。
 準備に時間をかけ、あせらず、くさらず、最後まで粘り強くやり遂げること。
 自分で考え、自分で行い、その結果には自分自身で責任を持つこと。

 この3つが達成できるなら、どんな世界で生きていこうが親としては心配はない。

 しかし現状の娘を見るに、問題そのものが見つけられず、霧の中で右往左往しているうちにあきらめる。あるいは何も考えずに歩き出して、目的地に着く前に疲れ果てる……というように見える。親としては危なっかしく、心配でしょうがない。

 それでも人生の悩みを、喜びを、共有し、分かち合うことのできる友人がいれば救われるのだが、現在の希薄で表層的な交友関係から推し量るに、それもあまり期待できない。(僕自身はこの友人関係にかなり支えられたものだった)

 昨日訪問した私立高校の、小規模だがそれ故に目が届くという教育方針や、比較的濃密な人間関係が構築できそうな指導体制に、じつは結構期待している。
 公立高校に比べ、それはもちろんコストはかかるのだが、問題はコストではなく、娘の自立心をどう引き出せるかにかかっている。

 「馬を水飲み場に連れて行くことはできる。しかし水を飲ませることはできない」

 このことわざの意味を、重さを、ある意味で痛切に感じている。
 僕自身が、親馬鹿な、単なる一人の親にすぎない。