割烹 中嶋
(新宿区新宿3丁目-32)
職場を出た夫と待ち合わせて
久しぶりに
「 割烹 中嶋 」さんへ。
割烹 中嶋さんは、
イワシ料理が有名で
安価にミシュランの
定食がいただけるからと
ランチは大人気。
私たちもランチでは
何度かお邪魔していますけれど
今回はディナーで。

いつもなら
とりあえずでビールを
お願いしたりしますが
さすがに
冬の懐石コースとなれば…
富山「満寿泉」の冷酒で
スタート。


先付
蓮根と干し柿の
クリームチーズ和え
干し柿が濃厚な味で
我が家で干した物と同じ味。
しからば…何でこんな一品が
思いつけなかったかと
のっけから勉強になりました。
って、蓮根と干し柿を
組み合わせるだなんて
そんな発想、
いくらなんでも私には
無理ですねぇ…。

前菜
数の子
蛸の柔らか煮
サツマイモの栂尾煮
各食材の煮てある加減が
さすがです。

味噌汁のテレビCMなどで
お馴染み
現在の店主 中嶋貞治氏です。
店主の祖父、中島治郎氏は、
北大路魯山人の主宰する
「星岡茶寮」の初代料理長を勤め
昭和6年銀座に割烹「中嶋」を創業。
そのあと、
店主父の長島貞三氏が分家独立され、
新宿に『 割烹 中嶋 』を開店。
現在の店主は三代目です。


御椀
鯛の蕪蒸し
※ 黒のお椀が夫、
赤が私に供されたものですが
蓋の絵柄は
中嶋さんのマークです。

聖護院蕪卸しで包まれたのは
むかご、銀杏など
旬の一品ですけれど
なんたって、鯛の出汁が
すこぶる美味。

向付
クエ、聖護院蕪(花穂紫蘇)、
イカ、赤貝、金柑、
鯖の炙りきずし、
雲丹軍艦寿司、山葵
※ 鯖きずしは、酢〆にしたあとで
柑橘系の果汁に浸すことが
割烹中嶋の特徴だそうで
金柑と一緒に食べましたが
後味がさわやかで美味でした。
夫が店主・中嶋さんとの
会話の際
「山葵が良いですねぇ」とお話したら
「今日は良い山葵が入りました」
と、仰って
追加で置いてくださいました。
良い山葵は、
ちょっとお醤油をつけるだけで
乙な酒のあてに。

焼物
鰆の西京焼き
椎茸のバター焼き
たたき牛蒡の胡麻和え
百合根の梅肉和え
どれも美味しかったですが
お皿の演出も素晴らしいと
思いました。

揚物
穴子のビール揚げ(山椒塩)
万願寺唐辛子
穴子の揚げ物はパリッパリで
脂っこさを感じさせず。

口替り
おひたし
具材は、ズワイガニ、ほうれん草
柚子、とんぶり、ラディッシュ
などの針野菜。
家庭料理で、茹でたほうれん草に
醤油をかけただけのものも
「おひたし」と言いますけれど…
そりゃねぇ、全くの別物です。
とにかく上品な味付で美味。
私には、この日の中で
このおひたしが一番でした。

からすみ 大根
これは、アップしようか
どうしようか迷いましたが…
というのも次の料理が、
些か遅れ気味になったらしく
店主がとっさに
出してくださったものです。
からすみと大根は
当たり前の組み合わせ
とも言えますが
大根が冷たくシャキッとしていて
思いもかけず
良い肴をいただきました。


蒸物 (煮物)
小振りなストーブの器で
熱々が供されました。
ちなみに夫は濃いブルー。
少し大きく
⇊

牡蠣、ブロッコリー、蓮根、
蕪、小玉葱などの煮物です。
炊き合わせだと
仰った気がしますけれど…
ちょっと不確かです。
なんたって、
スープが美味しい。

食事
焼きおにぎりのお茶漬け
香の物
少し大きく
⇊

焼きおにぎりの上には、
茗荷、大葉、海苔などなど。
上品で美味。
私たちの後からいらした
お客様は二組ありましたが
どちらも外国人観光客でした。
お店の方に
どのくらいの割合かとお訊きしたら
1/3は外国のお客様だとか。
続けて、「お料理は日本人客と
同じものですか」と尋ねたら
「少し変えています」とのお答え。
なるほどねぇ…。

水菓子
黒豆アイスと苺
一月だからと、
丹波の黒豆を使ったアイスが
ねっとりして濃厚。
お料理はどれも素晴らしく
器の演出も最高でした。
おもてなしへのこだわりが感じられ
贅沢な夜になりました。
ちなみに、中嶋さんは
ミシュランの星を
返上されたそうですが、
いつぞやミシュランの星を
返上さた銀座にある料理店の
番組を観ていたせいもあり、
店主のお話を聞きながら
だんだんとそんな傾向になるかも…
などと思ったりしました。
ポチッと宜しくお願いいたします。
⇊