路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

地に近く木賊の門を屈み入る

2006年08月21日 | Weblog

 もう言わないけど、暑い。(言ってるヤン。)

 全然気付かなかったけど、通りすがりの爺やさんコメントどうもすみません。もはやはるかに歩み去っておられるであろうけれど、そのお背中に御礼言上。しかしほんとに気付かなかったな。もう暑さで脳ミソぐじゅぐじゅだからな。

 日曜日だからゆっくり寝てるか、と思ったら冬眠鼠さんは朝から野に。
 小生は後ろ髪ひかれつつ図書館へ。
 史料コピーしてもらおうと事務室を見回すと、日曜日だからか一番奥に初老のオジサンが座ってるのみ。館長らしきその人に頼むとコピー機の前まで出てきて、オーイ、コピーだってと叫ぶ。別にアンタがやってくれてもいいんだけどと思っていると、近くのドアが開いてオジサンが新たに登場。やたらと腰の低いその人がやってくれる。
 検索して、あるはずの本が見つからないので先ほどのオジサンに聞くと、ちょっと待ってくださいと、また新たに若いオネエサンが登場。そのオネエサンが探してくれるのだけれどなかなか見つからず、どこぞへ走って行って、また走って帰ってきて、魔法のごとく探し出してくれる。でもそんなに走らなくてもいいのに、というくらい全力疾走である。
 もう一度コピー頼もうとすると、コピー機の前でさっきのオジサンが孤軍奮闘。
 白髪のおじいさんが、でっかい地図の束をココだアソコだとコピーとらせておる。なんにするのかしらんが細かく指示しながら複写の山を作っておる。それがぜんぜん終わりそうにない。で、その周辺をウロウロしながら着陸指示を待つ旋回飛行機状態。なあんか大分待たされたぜ。
 結局午前中を図書館で過ごす。

 午後はみんなで昼寝でも、と思っていたら、冬眠鼠さんはやっぱり野良だというから、小生ひとり寝てるわけにもいかんなあと草刈り部隊出動。
 ジャっこジャっこやっていると、隣の公民館から妙なる調べ。クラッシックか賛美歌か、ともかく美しき声楽がピアノにあわせ聞こえてくる。はてさて一体いかなることか、鄙には稀な美しき声音。
 ともかく時に聞きほれながら地を這う暮らし。
 どうやらそれなりのプロが合宿でも張っているらしい。日が落ちてこちらが草刈り終えても聞こえておりました。

 なんかがんばった日曜日。冬眠鼠さんは一日炎天に。大丈夫でありましょうか。

 本来お盆過ぎればそれなりに涼しくなるべきものを、そんな気配は全く無し。
 夜も暑くて、窓は全開、扇風機ビュンビュン、それでも暑い。
 疲れるばっかり。


会う人の声より翳む酷暑かな

2006年08月20日 | Weblog
 ウーム、地面から押し上げてくるような暑さである。チチチチチ、アツッ、である。
 
 もう、仕事だけはするけど、それ以外はなあんにもしたくない。アチ、アチ、である。

 夕方近く、冬眠鼠さんが草取りを始めたので、おいおい焼け死ぬぜ、と思いながら小生もウロウロと野へ。
 アチ、アチ、もう3分で死ぬな、とか思いながらセッセと草取り。
 雑草にも季節と場所によってそれなりの植生があるらしい。今日の所は八重葎繁れる宿で、叢に入りこんでズルズルやっていると腕から脚からそこらじゅう引っかき傷だらけになる。熱中症と擦過傷の併合状態。
 でもきれいになることはいいことだな。

 なんかとても疲れたのだけど、夜はお勉強。
 もういいかげん頑張らないと。
 金井論文「観念論の自己崩壊」
 やたら難しいと思ったけど、気を入れて読むと結構面白い。
 で、そのまま読み続ければいいのだけれど、ちょっと休憩、とBSで「男はつらいよ」を途中から観始めたら休憩が休憩で終わらなくなってしまった。

 第20何作だかの「浪速の恋の寅次郎」
 松坂慶子きれいだな。
 小生はこれを北千住だかどこだかの映画館で観たのでありました。なんで映画館で観たのだろう?
 その年、小生は就職試験全滅で、その面接では侮蔑と嘲罵の十字砲火のただなかにいたのでありました。
 それを言っちゃあオシマイよ、なのであります。
 ああ松坂慶子きれいだな。

 そのあと、引き続き観ていたら、スターダストレビューのライブが始まって、このスターダストレビューというコトバがどうしても出てこなくて、ナンダカナアと思っていましたら、「木蓮の涙」になって、これは泣くかなと思ったら、ほんとに泣けてきたのでありました。

 真夏の夜の中年オヤジの感傷はもう寝苦しいほどで、それを言っちゃあオシマイよ、なのでありました。



 

眼前をよぎる揚羽や汗拭う

2006年08月19日 | Weblog

 今日も相変わらず暑いわけだけれど、仕事はしなければいけないからセッセと肉体労働。夏バテ病も相変わらずだけれど、無理にからだを動かしているとその間はそれなりに体も動く。ま、そういうことだ。
 体中バキバキする。

 配達に行って、頭をさげて出てくる際に、引き戸にしたたか頭をぶつける。間抜けの見本。先方が心配してくれるのを、バツが悪いので早々退散してくるが、何をやってるんだろう。やっぱ、脳ミソぐずぐず状態のまま。

 夕方冬眠鼠さんは畑でずっと草取り。手伝わねばと思いつつ、あんまり疲れて動けずにそのまま。どうもすんません。

 陽が落ちると、やや秋風。虫の音も聞こえるように。
 とりあえず日盛りの蝉時雨をなんとかしてちょうだい。


手に受けて白雨始まる帰り道

2006年08月18日 | Weblog

 地の底から熱気が昇ってきて体を包む。蝉がうるさい。
 午後から降りだし、しばらく続く。
 でも気温は下がらない。

 夜ほんの少し勉強。ほんとにほんの少し。
 頭がグラグラする。なんだか脳に空気が行かないカンジ。酔生夢死、みたいですな。このままどうなるのだろう。
 もう寝ます。


炎熱の墓場の蔭で目礼す

2006年08月17日 | Weblog

 午前中にお墓参り。
 お墓は盛況。前の道に車がズラッと並ぶ。たいがい見知った人誰彼に会う。顔は知ってるけど、よくは知らない人にも会う。意外と生者の社交場である。

 お盆も終わり。今年のお盆は静かだったなあ。踊りも太鼓も聞こえない、こういうお盆もいいけれど、なんだかなんでもないお休み、という気分ではあるなあ。
 夕方送り火。

 お盆の終わりは夏休みの終わり。
 ツバメの理科の一研究をみる。昔も今も、これジャマ臭い。

 暑い一日であった。天にじっくり焦がされているような日。
 小生の夏バテぐらぐら病は今日も続く。腰痛甚だし。
 
 夜はオシム・ジャパン初公式戦。
 もう見るからに暑そうだなあ、という試合。じりじりするなあ、という展開。オシムさん年寄りなのによくみてられるなあ、という試合。

 深更になっても暑気去らず、扇風機まわしたうえに、あらためて窓を開ける。
 またも寝付けず、蒲団の中で転々とする。



 

昼寝覚め敗れしのちの夢の数

2006年08月16日 | Weblog

 八月十五日を大半ダラダラと過ごす。
 窓開けているとちょうど良い風が入ってくる。日が沈んでからは涼しいと言ってよく、虫の音も聞こえ始めた。ようやく秋か、と油断しているとマダマダですぜと夏がドンドンぶり返してくる。例年のことながらイヤだなあ。
 我に九月を。

 ようやくにして勉強再開、と意気込んで金井論文「観念論の自己崩壊」に手を着ける。
 難解なうえにやったら長い。なげーなあ、ほんとに。それを1ページほど読んで眠くなる。この調子でいくとこの論文読むだけで半年かかるな。

 今年のお盆は静かなお盆でありました。
 ともかく、八月は鎮魂の月、でありますな。


見晴るかす百合の彼方の谷間かな

2006年08月15日 | Weblog

 蝉やかまし。
 午後に実家へ。
 そのままスキー場に作られた百合園へ。
 海抜千数百メートルの高原にたくさんの百合が咲いている。なんで百合なのかはよくわからんが、百合はよく匂うな。
 リフトで上まで行って、展望台へ。ここは知らなかったけれど、景色がいい。
 夏野拡がり、さわやかな風吹き渡って心地よい。遠くまでズット見晴るかして、久しぶりの開放感でありました。

 その後夕飯食べて、夜八時過ぎには帰って来る。
 子供たちはいよいよ夏休みもあとわずかとなり、宿題も追い込み。
 小生は相変わらず頭グラグラして、腹の調子もよくない。なんだか、ナンダカである。

 まだ夏やるのかなあ。


子に気遣われ溢れる川を見ておりぬ

2006年08月14日 | Weblog

 頭重いままグラグラと一日過ぎる。

 冬眠鼠さんは枝豆からヌタ豆作りをセッセと。
 お盆である。

 夜、8時過ぎより、また雨。
 たちまち豪雨となり、激しく雷鳴をともなう。
 家の前の道はまたも濁流になり、排水口からは噴水のように水噴き上げる。
 ツバメとふたりで近くの川まで様子を見に行く。
 川縁ギリギリまで激しい流れとなり、少しでも足をとられたらたちどころに連れ去られること必定。危ないからあんまり近付かない方がいいよ、とツバメに注意せられる。
 近所の人何人か出て皆暗闇の中不安そうに川を見守る。
 ぐるっと近所を一回り。
 一軒の家に何人かのひと集まり覗き込む。浸水したらしい。このお宅は先日も水がついたばかり。

 一回りして帰ってくる頃にはようやく雨小降りとなり、道も路面をのぞかせる。
 一気に涼しくはなったけど、こんなに突然の豪雨ばかりではなあ。

 もう夏は終わりでいいよ。


桐の葉を叩き落として雷雨かな

2006年08月13日 | Weblog

 なんだか重たるい日だなあ、と思っていると、午前11時頃不意に雨降りだし、雷を伴いながら激しく叩きつける。
 久しぶりの雨が豪雨となる。
 桐の木がワサワサ揺れて、大きな葉がワラワラ飛んで行く。
 そのまま午後2時頃まで降り続く。
 それにしてもアンズの木は昨日倒れていて良かったかも。今日この風の中だったら、どこに倒れていたかわからなかったかも。
 途中で、雹混じり、慌てて閉めた窓にピシピシ当たる。

 小生は昨日あたりから頭が重く、風邪をひいたか熱中症か、(どうも後者のようだ、)といったところだったのが、今日は頭がズキズキしてついに午後よりダウンとあいなる。
 ほんとは夜ご招待が一件あったのだけれど、残念ながらキャンセル。家で蒲団に。
 雨のせいかそれほど暑くもなく、よく眠れる。
 このところ外にいることが多かったから、お日さまに脳をやられたのかも。
 重い頭のままトロトロと眠る。


空蝉をいくつ抱えて倒れしか

2006年08月12日 | Weblog

 この夏始めて本格的な(?)蝉の声を聞く。夏は蝉だけど、暑さいや増すカンジだね。

 知らぬ間に(知ってたけど)家のまわりの草の繁茂甚だしい。まだまだ草とのタタカイ。

 午後一時半少し前、小生何気なく歩いておりますとすぐ背後でトタンを一気に剥ぐような擦過音、続いてスゴイ地響き轟く。
 ナンダ?隣の家でも壊し始めたか、と思いましたが、驚いたことに我が家のアンズの木が見事に倒れていたのでありました。
 この木、今年は異様に実がなって、(以前このブログでも書きましたが、)どうしたんだろうと思っていたところであったのですが・・・・。
 シロアリであろうか、根元が完全に木屑状態。これでよく立っていたなあ、というほど。おそらくは樹齢100年は過ぎているだろうが、今年の異常な実のつけ方は最後のがんばりであったか、なにごとかのメッセージであったか。
 それにしても見事な倒れ方でありました。脇の柵がすこし傾いだけれど、その程度。すぐ横の蔵の壁にもかからず、ここしかないという空き地に見事に横たわっております。もし反対側に倒れていたら、我が家の一部は損壊、重機で木を撤去の騒ぎになっていたことでありましょう。以って瞑すべし。
 
 木も逝くか。
 夏の盛りの白昼に。