路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

白薔薇の落ちしが白く桜桃忌

2012年06月19日 | Weblog

 6月というのに台風なんぞが来るとはフザケたハナシである。
 台風来る前にとあわてて畑へ行く。草も伸び放題でまた本腰入れねばならない。

                        

 そういえばメガネ買って貰った。
 知らない間にメガネ屋ばっかりになっていて驚く。メガネ屋の中はメガネいっぱいですごい。当たり前。いろんなメガネ眺めるのはけっこう楽しいということを発見する。視力検査というのも嫌いではない。ただしメガネ屋自体はそれほど好きではない。

 徳富蘇峰『弟徳冨蘆花』(1997 中央公論社)
 蘇峰も蘆花も殆ど忘れられた存在というところか。どっちもかつての盛名比すべくもないカンジだな。今や研究者以外読まんだろ。史上もっとも仲の悪い兄弟、くらいな印象しかないもんな。(兄はトク富で弟はトク冨で、弟の方はトミの上のテンがない。)
 それがけっこう最近に蘇峰の新刊が出たというのは、兄が書いた「ワシ弟と仲悪くなかったぜ」という原稿がどっかにあるはずだと秘書や子孫が言い続けて、ようやく見つかったソレを刊行したというのがコレなわけだ。

                       

 ということで、もっぱら兄側からの回想だからそのへんなんとも云えんが、要するに弟の方がいつからかひねくれちまって、わけわかんないままに手がつけられなくなっちまって、ということらしい。で、それってけっこう当たってる気もする。兄によればその原因の少なからざる部分は弟の嫉妬であるということになるらしいが、その辺はよくわからん。

 ま、そういったことは別にしてそれなりに面白く読めた。
 蘇峰の「近世日本国民史」前百巻なんてとても読む気もしないけど、徳冨家の華麗な係累を確認するだけでも役にたつ。来年の大河ドラマにたぶんこの兄弟も出てくるだろうな。蘆花は主人公の姪との悲恋に泣くわけだ。

 というわけで、なぜか夜は一睡もできずに明けてしまった。

 朝から眠い。