千葉県市原市は7月30日、不適切な生活保護費の支給があったとして職員8人の懲戒処分を発表した。2023年度までの9年間で過払い62件計約4644万円、過少支給が27件計約295万円あった。最大は1件の過払いで約560万円。
市によると、業務を担当していた30~50代の男性主任ら5人を減給10分の1(6カ月)、50代男性副主査を減給10分の1(1カ月)、30代男性主任を戒告。監督責任として男性課長級1人を戒告とした。主任らは15年度から23年度までに、生活保護費算定に必要な収入認定を怠るなどした。主任らは「難しく手間がかかる対応を後回しにして、そのままにしてしまった」などと話しているという。
20年度の人事異動に伴って担当者が前任の事務を確認して不適切な支給が発覚した。市は対象世帯に謝罪し、返還請求や追加支給を進めている。(小川直人)
2024年8月1日 東京新聞