交際していた男性からDV=ドメスティック・バイオレンスを受けたとして原告の女性が慰謝料を求めた民事裁判の2審で、高松高等裁判所の裁判長が非公開を希望する女性の氏名を誤って読み上げていたことがわかりました。高松高裁は原告側に謝罪するとともに、再発防止に努めたいとしています。
7月26日、交際していた男性からDVを受けたとして原告の女性が慰謝料を求めた民事裁判の2審で、高松高裁の裁判長が、氏名が非公開となる閲覧制限がかかっていたにもかかわらず、女性の氏名を読み上げました。
高松高裁によりますと、裁判長を務めていた森實将人裁判官は、判決を言い渡す際に誤って氏名を読み上げたということで、「不注意により発言してしまった」と話しているということです。
その日のうちに、高松高裁は、原告側に謝罪しました。
女性の代理人弁護士は「秘匿されるべき氏名を裁判長が読み上げたことは大変遺憾だ。女性のプライバシーの保護を考え、問題がこれ以上、大きくならないように謝罪を受け入れることにした」と話しています。
高松高裁は「再発防止に努めたいと考えている」とコメントしています。
2024年7月29日 NHK