医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

長柄メンタルクリニック 詐欺事件 有罪判決!

2021-02-12 19:44:22 | 傍聴記
午前9:45分から703号法廷(佐藤哲郎裁判官)で、長柄メンタルクリニックの院長の佐野和弘医師に対する判決公判が開かれました。

佐野被告は、若い奥さんと紺のジャケット姿で法廷に現われました。
弁護側から新たな証拠が提出されました。公訴事実記載の55万円の弁済証書、今後の返済予定の報告書、新しい住まいの賃貸借契約証書(土気の家は売るようです)弁論が再開されました。

「新たに被告人から何か言っておきたい事はありますか?」と裁判官から尋ねられました。

「前回の公判で、罪悪感に乏しいと言われたのですが、家族が重症で助けたいが為に薬を飲んで帰らなければいけなかったという事です。それで感情的に薄れていたのです。」

これで審理を終わります。それでは判決の言い渡しをします。

主文 被告人を懲役2年6月(求刑 懲役2年6月)に処する。
ただし刑が確定してから4年間は執行を猶予する。

理由の要旨
医師である被告人が、内容虚偽の診療報酬明細の電子データを送信して診療報酬を不正に騙し取った詐欺事件について、検察官の公訴事実を認定しました。
量刑の理由は、親族の保険証を利用し診療報酬を騙し取ったという医師の立場を悪用した卑劣な犯罪である。動機に格別酌むべき事情は見当たらない。しかしながら被告人は公訴事実の被害弁償は行い、他の被害弁償として200万円を準備している。被告人は事実を認めて反省をしている。内妻が公判廷で監督を誓っている。前科が無い事等、被告人に酌むべき事情を考えると執行猶予を付けるのが相当と考えました。

佐野医師は証言台で緊張し反省をしている様子でした。もう二度と詐欺を犯してほしくないですね。